第三書館の本：ハイリスク･ノーリターン（山口祐二郎／著）978-4-8074-1313-3

ワタシは公安のスパイだった

2021年8月、若き右翼活動家がTwitterで、自らのこれまでについての重大な告白を行った。彼の名前は山口祐二郎、右翼団体を主宰する男のもうひとつの顔は公安のスパイというものだった。

山口祐二郎とは何者か

昭和60年に生まれた彼は、歌舞伎町のホストなどの職を経て過激な右翼活動に身を投じる。防衛省への火炎瓶の投擲、東電会長宅や首相官邸前でのハンスト。ひとつ頭を抜けた存在となった彼は、執筆活動を始め、本書をしたためた。

始まりは2013年から

初めての単著である本書『ハイリスク・ノーリターン』の刊行と同年、彼は接触してきた公安警察と通じ、スパイ活動を始めた。もちろん、そこには彼なりの思惑も計算もあった。反ヘイトを活動の主眼とした彼は、やがて自らの目的のために公安と協調することになる。彼の現状は、Twitterでリアルタイムで知ることができる。彼がそこに至った半生は、本書で知ることができる。

ハイリスク･ノーリターン

山口祐二郎／著

978-4-8074-1313-3

2013年4月

在庫あり

アウトロー若者

出版社による内容紹介：
半生記には早すぎる。反省記なら遅すぎる。元いじめられっ子で元ニート、元通り魔、元キックボード族、ホスト稼業で新右翼の二十一歳は、「俺は第二の三島由紀夫になる」と呟いて防衛省に火炎瓶を投げ込んで、東電会長宅門前で72時間断食断水ハンスト・・・ 2013年情況を生き抜いて行く、注目の青春実録手記。

目次：
1.俺は第二の三島由紀夫になる
　　「自衛官は恥ずかしくないのか！」　／3
2.幸せすぎた家庭
　　「本当は良い子なんだ」のプレッシャー　／14
　　逃げ出した保育園　／16
　　いじめ　／18
　　性への目覚め　／21
　　初恋　／23
　　自殺未遂　／25
3.強くなればいい
　　ブルース・リー　／28
　　道場での「対決」　／31
　　師範の神業　／36
　　高校デビュー　／40
　　特別停学処分　／47
　　卑怯者　／54
　　許せない自分　／59
　　通り魔　／61
　　運命の夜　／65
　　喧嘩師　／69
　　マサ　／77
　　退学処分　／82
　　ヤクザの現役　／84
　　負け犬　／90
4.合気道・サギ師・女たち
　　キックボード族　／92
　　幻想　／94
　　逆レイプ　／96
　　卒業式　／99
　　大学生活　／103
　　酒浸り　／106
　　黄金町　／108
　　娼婦のメンディー　／113
　　詐欺か真実か　／116
　　米兵コマンドとの決闘　／126
5.ロック・新聞配達・ギャンブラー
　　ヒキコモリのニートのバンド　／132
　　音楽学校　／137
　　新聞販売店　／142
　　音楽業界の裏　／150
　　酒浸り、ふたたび　／153
　　裏社会　／159
6.右翼、国のために闘えるのだ
　　この人みたいになりたい　／163
　　活動家デビュー　／168
　　右翼の実態　／173
　　三島由紀夫と野村秋介と見沢知廉　／177
　　松岡利勝の自殺　／179
　　日本経済新聞社との闘い　／182
　　渋谷のやかましいキチガイ　／190
7.孤独な前科者
　　獄中の23番　／198
　　死刑囚と一緒に住んでいた　／207
　　背負った罪　／214
　　犯罪者の家族　／218
　　精神病院ボランティア　／222
　　閉鎖病棟　／225
8.ホストでヒモでまた右翼
　　ホストやるなら稼がなきゃ　／230
　　ホストの現実　／235
　　外道　／241
　　後藤真希とのセックス　／245
　　脱落　／248
　　ヒモ暮らし　／253
　　束の間の出戻り右翼　／256
9.脱原発人へ
　　三・一一で核武装と決別　／262
　　東電会長宅前脱原発断食断水ハンスト　／265
　　二回目の脱退　／269
　　首相官邸前脱原発断食断水ハンスト　／271
最後に　こんな男もいるのだ　／276
　　