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2018年1月12日発売

講談社

興亡の世界史 大清帝国と中華の混迷

講談社学術文庫
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内容紹介
講談社創業100周年記念企画「興亡の世界史」の学術文庫版。大好評、第3期の5冊目。満洲の雄・ヌルハチが草創し、辛亥革命に倒れた大帝国の輝きと崩壊をたどる。
現在の中華人民共和国の広大な国土は、大清帝国に由来している。では、この大領域を「北方の異民族」がいかにして手に入れ、維持したのか。また、漢人たちはこの「異民族支配」にどう対応したのか。康熙帝・雍正帝・乾隆帝が統治した清朝の最盛期から、アヘン戦争・日清戦争をへて、ラストエンペラー・溥儀、西太后、李鴻章、孫文らが登場する清末まで、栄光と苦闘の270年を描き出す。
清は「東アジアの帝国」であるより先に、「内陸アジアの帝国」だった。そして、チベットやモンゴル、さらに今日の新疆ウイグル自治区をふくむ「巨大な中国」を支えた理念は、「漢字と儒学」に代表される「中華文明」や「中華思想(華夷思想)」ではなく、チベット仏教だった。
台湾、琉球、朝鮮、そして日本――。清代末期の混乱のなかで「東アジア」の国々は何を共有し、何を争ってきたのか。「万里の長城」「天安門」が象徴する歴史の皮肉とは? 春節に賑わう横浜中華街を皮切りに、旧満洲、承徳、敦煌、ラサ、ソウル、台北など、各地を訪ね歩いた著者・平野氏は「清末の諸課題は、未だに解決されていない」という。
従来の中国史や現代中国論では見落とされがちだった、いまの中国が抱える「最大の矛盾」を解き明かし、「現代中国」を見る眼が変わる一冊。
[原本:『興亡の世界史17 大清帝国と中華の混迷』講談社 2007年刊]
目次
序章 「東アジア」を疑う
     黄帝紀元と神武紀元の乱反射 
     経済発展がもたらした逆説 
     「東アジア」は自明のものか? 
第一章 華夷思想から明帝国へ.
     「万里長城」は何のためにあるのか 
     華夷思想とは何か 
     「中華帝国」明の朝貢貿易システム 
第二章 内陸アジアの帝国
     清の興隆 
     明の崩壊と北京遷都 
     未曾有の版図とチベット仏教 
第三章 盛世の闇
     悩める雍正帝 
     『大義覚迷録』の差別批判 
     崩れゆく誇り 
第四章 さまよえる儒学者と聖なる武力
     ポタラの甍にかかる影 
     経世儒学への脱皮 
第五章 円明園の黙示録
     東西文明の出会い方 
     英国のアジア政策とアヘン戦争 
     太平天国とアロー号戦争の曲折 
     洋務運動の時代 
     近代東アジア史の序幕
第六章 春帆楼への茨の道
     近代史の傷口を歩く 
     万国公法への「適応」 
    「未知の国家」日本の出現 
     露仏との緊張と曾紀沢の主権国家論 
     朝鮮問題と日清戦争への道 
終章 未完の清末新政
     自強のうねり 
     義和団事変・日露戦争の衝撃 
     瓦 解 
あとがき
学術文庫版のあとがき
参考文献
年表
主要人物略伝
索引
著者略歴
平野 聡(ヒラノ サトシ)
1970年神奈川県生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。現在,東京大学大学院法学政治学研究科教授。専門はアジア政治外交史。著書に『清帝国とチベット問題―多民族統合の成立と瓦解』(サントリー学芸賞受賞),『「反日」中国の文明史』など。

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