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7月6日発売予定

小学館

紛争地の看護師

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内容紹介
「イスラム国首都」で医療活動をした看護師

「国境なき医師団」看護師として過去8年間でイラク、シリア、イエメン、南スーダンなど17カ所の紛争地に派遣された。彼女を過酷な医療現場に駆り立てるものは何か。そこで何を見たのか。

―――

一般市民を盾にして抗戦する「イスラム国」(IS)戦闘員たち。2017年、筆者が派遣されたイラク・モスルでも、彼らは非道の限りを尽くしていた。

ある日、そのIS戦闘員の子供が負傷して、病院に運ばれてきた。両親は自爆テロで亡くなっていた。

〈当然、市民にとって憎い相手であるに違いない。その憎き相手であろうISの子供の世話に、市民が一生懸命になっている〉

子供はうわごとのように、ある言葉を繰り返し、泣き続けていた。それは「お母さん」という意味だった。

〈お母さんはもうこの世に存在していないのだと誰が説明し、彼女はどのように理解していくのだろう。(略)これからどんな人生を送ることになろうとも、いつかこの病院で受けたイラク人たちの優しさと愛を知る時が来て欲しい〉

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悲しみ、憎しみ、恐怖。それでも信じたい人間の強さ。
現場にいたからこそ書くことができた生と死のドキュメント。

【編集担当からのおすすめ情報】
「国境なき医師団」手術室看護師である筆者は、本書が初の著書になります。全編書き下ろしです。彼女の筆に滲むのは「静かな怒り」でした。淡々と、紛争地のありのままを描きつつ、一方でそうした現状からいつになっても脱却できない現実に思いを馳せます。

一握りの指導者たちによって始められた戦争の犠牲者は無辜の市民たちです。筆者の仕事は、その市民たちに医療活動を施すことです。絶望のなかに一筋の希望を見出す活動に従事しながら筆者が考えるのは、いつになったら戦争は終わるのか、市民たちはいつ救われるのか、というもの。現実を知ろうとしない世界に諦念すら覚えます。

新聞・テレビによって「イスラム国」支配から解放、と報じられた地に実際に赴き、その地がいかに「何も終わっていない(始まっていない)」かを筆者はその目で確かめます。ジャーナリストが立ち入れない「現場」では一体何が起こっているのか。それは本書で確かめていただきたいですが、その世界を知った読者は、決して戦場の風景を人ごとだとは思えないはずです。
目次
第一章 「イスラム国」の現場から ─モスル&ラッカ編─
第二章 看護師になる ─日本&オーストラリア編─
第三章 病院は戦場だった ─シリア前編─
第四章 医療では戦争を止められない ─シリア後編─
第五章15万人が難民となった瞬間 ─南スーダン編─
第六章 現場復帰と失恋と ─イエメン編─
第七章 世界一巨大な監獄で考えたこと ─パレスチナ&イスラエル編─
最終章 戦争に生きる子供たち

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

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