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2018年3月16日発売

笠間書院

出版社名ヨミ:カサマショイン

江戸吉原の経営学

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内容紹介
江戸吉原に新たなビジネス・チャンスを求めて──

多様な文化を内包する江戸の遊里・吉原。
本書は従来の研究が進められてきた文化的側面を俯瞰しつつ、寺社や関係者子孫に伝わる一次資料、妓楼・遊女の情報を伝える当時の案内書『吉原細見』、遊女絵から読み取れる「紋」などの情報から経営面を実証的に検証。
妓楼の経営者たちや経営実態、遊女のマネジメント、経営戦略などを読み解いていく。

図版多数掲載!
目次
はじめに─吉原の経営と文化をみると何がわかるのか

第一部 新しいビジネス・チャンスを求めて

第一章 吉原を席捲する尾張の経営者たち

一 吉原のはじまり
二 尾張出身者に関する沢田の先駆的研究
三 光明寺資料の調査
四 元禄『絵入大画図』との比較
五 尾張出身の妓楼経営者たち
六 岩屋寺香炉の寄進者の検証
七 常滑の東光寺で新たに発見された見番大黒屋の記録
八 尾張出身者が吉原に進出した理由
九 浮世絵にみる吉原の尾張コミュニティ
十 おわりに

コラム(1)『嫦娥農色児』

第二章 妓楼の経営実態と営業戦略─和泉屋平左衛門を例として

一 妓楼和泉屋平左衛門のはじまり
二 妓楼和泉屋平左衛門の資本はどこから
三 浮世絵にみる妓楼和泉屋平左衛門の発展
四 和泉屋における遊女の心中事件
五 天保の改革と経営危機
六 妓楼における客寄せ─大黒屋文四郎の場合
七 和泉屋平左衛門と八代目市川団十郎
八 妓楼「鶴和泉屋清蔵」
九 和泉屋清蔵と遊女の文芸活動
十 おわりに

コラム(2)「吉原夜景」

第三章 妓楼の危機管理─安政大地震、幕末の混乱

一 安政大地震の被害状況
二 和泉屋における仮宅営業
三 仮宅場所と期間決定の経緯
四 仮宅場所「花川戸」の既得権
五 幕末から維新の混乱
六 芸娼妓解放令と和泉屋の転身
七 おわりに

コラム(3)吉原での遊び

第二部 浮世絵から探る妓楼の経営戦略と文化ネットワーク

第四章 妓楼の営業政策
─『契情道中双娽見立よしはら五十三対』の初板と後板の開板年を手がかりに

一 はじめに
二 開板年を解き明かす研究手法の提案
三 「道中双娽」の開板時期とその目的
四 「道中双娽」の異板について
五 おわりに

コラム(4)津藤と山彦文次郎

第五章 妓楼の人事政策─紋から読み解く

一 はじめに
二 「和泉屋平左衛門仮宅之図」における紋の扱い
三 海老屋内「鴨緑」における紋の扱い
四 竹村伊勢の積み物が描かれた他の例
五 後板藍摺における紋の扱い
六 グループとしての同一紋の使用例
七 贔屓客の紋を描く絵
八 文政期遊女絵の特徴
九 おわりに

コラム(5)吉原は明るい所か暗い所か

第六章 江戸の音曲ネットワーク・システムを回した男─山彦新次郎

一 祭礼、歌舞伎、吉原俄─相互のかかわりと先行研究
二 吉原俄について
三 歌舞伎と吉原俄との関わり
四 山彦新次郎、文次郎父子と歌舞伎ならびに吉原俄
五 山彦父子と神田明神および山王権現祭礼
六 菅野序遊父子(山彦父子)と一中節
七 おわりに

あとがき
索引(書名・人名・事項・地名)
著者略歴
日比谷 孟俊(ヒビヤ タケトシ hibiya taketoshi)
1945年生まれ。1971 年慶應義塾大学大学院応用化学専攻修士課程修了。工学博士、博士(文学)。日本電気株式会社基礎研究所主席研究員、首都大学東京システムデザイン学部教授、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授を経て、現在、慶應義塾大学システムデザイン・マネジメント研究所顧問。実践女子大学研究研究推進機構研究員。
タイトルヨミ
カナ:エドヨシワラノケイエイガク
ローマ字:edoyoshiwaranokeieigaku

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