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2017年10月14日発売

勁草書房

権威主義体制と政治制度

「民主化」の時代におけるエジプトの一党優位の実証分析
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内容紹介
権威主義体制の一党優位はどのような条件で確立するのか? 一党優位の政党システムでは与野党間、与党勢力内、そして野党勢力内でどのような角逐と協力が見られ、その振る舞いはどのような制度に規定されるのか? 第一共和制前後のエジプトに主に注目し、「アラブの春」以後も射程に入れて、中東地域を比較政治学の俎上に載せる。
目次
第1章 序  論 ●中東地域を比較政治学の俎上に載せる  1.権威主義体制下の一党優位という論点  2.観察の宝庫としての中東地域  3.各章の構成 第2章 一党優位の概念的領域と理論的系譜 ●権威主義体制の全体像と多様性を把握する  1.政治体制の分類枠組みと政党制度の捉え方  2.政治体制の時代的趨勢と理論的系譜  3.権威主義体制下の一党優位の判断基準 第3章 権威主義体制下の一党優位の確立過程 ●制度選択と「優位の好循環」をめぐる経路依存  1.問いの設定:与党組織の短期的機能から長期的発展へ  2.理論的枠組み:一党優位の長期的分岐  3.事例分析:エジプト第一共和政(1953~2000年)  4.制度進化の分析対象としての一党優位 第4章 権威主義体制下の一党優位と体制変動 ●競合性の制度化の効果  1.問いの設定:政党間の競合性の制度化を体系的に捉え直す  2.仮説の導出:権威主義体制下の政党政治に関する理論的蓄積  3.仮説の検証:競合性の制度化の計量分析  4.権威主義体制下の与党勢力の多様性という論点  補論:民主主義体制下における政党間の競合性の因果効果 第5章 権威主義体制下の一党優位と名目的合意形成 ●協議の場の制度設計とその効果の多様性  1.問いの設定:与野党間の協議の場の併設  2.理論的枠組み:合意形成の制度設計と効果の多様性  3.事例分析  4.制度としての合意形成 第6章 権威主義体制下の一党優位と選挙前連合 ●政党間の競合性と政治制度の効果  1.問いの設定:野党勢力の連合形成をめぐる2つの逆説  2.理論的枠組み:権威主義体制下の連合形成の位置付けと背景  3.仮説の導出:野党勢力の連合形成の論理  4.仮説の検証:競合性と政治制度の計量分析  5.事例分析:エジプト第一共和政(2005年・2010年)  6.権威主義体制下の連合形成を取り巻く多様な文脈  補論:2010年人民議会選挙以後の連合形成と体制変動前夜 第7章 憲法起草と暫定政権期の政党政治 ●一党優位破綻後の政党システムの変化  1.問いの設定:暫定政権という文脈  2.理論的枠組み:多党化と協議・協調の綱引き  3.事例分析:エジプト第二次暫定政権(2011~2012年)  4.暫定政権期と体制形成期 第8章 結  論 ●権威主義体制下の政党政治の多様性  1.一党優位の一般的知見の整理  2.エジプトの個別事例的知見の整理とその援用  3.今後の論点 あとがき 参考文献 事項索引 人名索引
著者略歴
今井 真士(イマイ マコト)
今井 真士(いまい まこと) 慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了, 博士(法学)を取得. 日本学術振興会特別研究員を経て, 現在:文教大学国際学部非常勤講師. 専門は比較政治学, 政治体制論, 制度論, 中東研究(エジプト). 主著:「権威主義体制下の執政制度の選択と変更――『正統性の二元性』と『指導者の二元性』への視点」日本比較政治学会編『競争的権威主義の安定性と不安定性』(ミネルヴァ書房, 2017年), P. ピアソン『ポリティクス・イン・タイム――歴史・制度・社会分析』(勁草書房, 2010年, 翻訳を担当), G. ガーツ&J. マホニー『社会科学のパラダイム論争――2つの文化の物語』(勁草書房, 2015年, 共訳)など.

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