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2018年3月16日発売

勁草書房

法的人間 ホモ・ジュリディクス

法の人類学的機能
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内容紹介
EUの労働社会政策に具体的提言を投げかける労働法学者アラン・シュピオは、絶大な影響力を誇る実務家であると同時に、西洋の人間形成において法が果たす役割という原理的な問いに対峙する理論家でもある。全面化する競争社会で法を単なるゲームのルールに還元しようとする流れに抗して、法学者が真正面から「正義」を問う異色の書。
目次
プロローグ

Ⅰ 法的ドグマ──私たちを基礎づける信条

第一章 人間存在の意味づけ──神の似姿
 人間存在の規範的構成
 人の法的な基盤
 唯一にして同一の個人
 従属した君主、主体
 受肉した精神としての人格
 アイデンティティを保証する〈第三項〉
 全面的解放の先にあるもの──解体した人間

第二章 法の帝国──厳たる法、されど法(dura lex, sed lex)
 ある一つの考え方の様々な化身
 法の人間的な統御
 法により説明される人間

第三章 言葉の強制力──合意は拘束する(pacta sunt servanda)
 契約という「文明化のミッション」
 契約の起源へ
 合意の保証人としての国家
 契約関係の再封建化

Ⅱ 法の技術──解釈の素材

第四章 諸々の技術を統御する──禁止の技術
 技術革新から生じる〈法権利〉
 制度からネットワークへ
 規制から調整へ
 技術を人間化する〈法権利〉
 遍在性の限界
 透明性の限界
 生殖技術に直面する出産

第五章 権力を考察する──統治から「ガバナンス」まで
 主権の衰退
 国家の変容
 権力と権威との分離
 立法権の解体
 自由を従属させる
 行動の標準化
 法源の道具化

第六章 人間を結ぶ──人権の正しい使用法
 人権の信条
 西洋的原理主義の三つの姿
 メシア思想
 共同体主義
 科学主義
 解釈の扉を開く
 人権という人類の共通資源
 連帯原則を再訪する
 新たな解釈装置のために


訳者あとがき
人名索引
著者略歴
アラン・シュピオ(アラン シュピオ)
アラン・シュピオ(Alain Supiot) 1949年生まれ, ボルドー大学で法学博士号取得後, 1980年に法学の教授資格取得. ポワチエ大学教授, ナント大学教授を経て, 2012年よりコレージュ・ド・フランス教授. 社会法体系のあり方の議論などが, フランスのみならず全世界の社会法学者に影響を与える当代屈指の労働法学者.
橋本 一径(ハシモト カズミチ)
橋本 一径(はしもと かずみち) 早稲田大学文学学術院教授. 専門は表象文化論. 2010年, 東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了. 著書に『指紋論』(青土社, 2010年), 訳書にピエール・ルジャンドル『同一性の謎』(以文社, 2012年), ミサ/ヌーヴェル編『ドーピングの哲学』(新曜社, 2017年)などがある.
嵩 さやか(ダケ サヤカ)
嵩 さやか(だけ さやか) 東北大学大学院法学研究科教授. 専門は社会保障法. 1998年東京大学法学部卒業. 著書に『年金制度と国家の役割』(東京大学出版会, 2006年), 編書に『ジェンダー法・政策研究叢書第9巻 雇用・社会保障とジェンダー』(共編, 東北大学出版会, 2007年)などがある.

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