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3月7日発売予定

誠文堂新光社

多元計算解剖学の基礎と臨床への応用

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内容紹介
「多元計算解剖学」とは、空間軸(細胞レベルから臓器レベルまで)、時間軸(胎児から死亡時まで)、機能軸(生理、代謝など)、
病理軸(正常から疾患まで)といった種々の軸にまたがる医用画像情報に基づき、
「生きた人体の総合理解」のための数理的解析基盤を確立し、
病気の早期発見や治療困難な疾患に対する高度に知能化された
診断治療法実現のための数理的諸手法を開拓する新しい学問領域である。

この研究は、従来の、人体の形状だけの静的な計算解剖モデルではなく、
「生きた人体」を対象とする多元情報から構築される動的な計算解剖モデル(多元計算解剖モデル)を
医学で取り扱えるようにするための先進的研究で、画像工学、計測工学、データ工学、材料工学、
応用数学、物理学、機械工学、生体医工学、医学など広範な学問に関連している。

【序 発刊にあたって;MCA-based Medicineの創出】

多元計算解剖学(Multidisciplinary Computational Anatomy, MCA)は、
近年の計算科学の急速な発展に伴い、従来計測不可能であった医用画像データを用いて、
人体の総合的理解を深化させ、
基礎科学の発展と革新的医療の発展に貢献することを目指した新しい学問領域である。
多元計算解剖学では、医用画像の背景にある時間、空間、機能、
病理軸上の情報との関係を数理統計学的に記述し、
多元計算解剖モデルを確立することでより普遍的な理論体系の確立を目指している。
多元計算解剖学を新学術領域として今後さらに発展させ、国際的に広く認知させるには、
情報工学や、計算科学、統計学、形状工学、医学、生体医工学など多くの異分野の研究者や
海外の国際拠点研究者との国際交流の推進と課題解決型グローバル人材育成のための学際的基礎基盤の構築が必須である。
本書は、文部科学省の平成26年度新規新学術領域研究に「多元計算解剖学」が採択されたのを契機に、
国内外に本分野の裾野を広げ、「多元計算解剖学の概念と今後の展開」について
理解が深まることを目的に企画し、多くの図を用いて平易に解説した。
多くの異分野の研究者や臨床医がこの分野に興味をもって参入し、
多元計算解剖学がライフサイエンスの基盤として学理構築され、
多元計算解剖学に基づいた未来医療(MCA-based Medicine)が広く国際的に展開され、
生命科学の発展と健康社会の構築に貢献することを願っている。
本書が新学術領域「多元計算解剖学」の更なる発展への端緒となれば幸いである。

新学術領域「多元計算解剖学」領域代表
九州大学先端医療イノベーションセンター
橋爪誠

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