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2017年9月24日発売

白水社

家族をテロリストにしないために

イスラム系セクト感化防止センターの証言
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内容紹介
フランスの実例は他人ごとではない  フランスでは、ISのような過激派組織に洗脳される若者が増加し、大きな社会問題となっている。著者は、子どもを組織に取り込まれて苦悩する約400の家族に接し、その恐るべき実態を分析した。  第1部では、組織による洗脳や取り込みの手口が具体的に説明されている。イスラム系セクトのメッセージはインターネットによって流布され、段階を追って巧妙に若者を洗脳していく。食品・薬品やエコロジーへの批判、消費社会のスキャンダルなど、組織が作成する動画を通じて、若者は「世界は嘘だらけで退廃している」という思いを抱く。自室という安全な空間で、次々とパソコン画面をクリックしていくうちに、その思いは「世界をよくするために何かをしたい」「自分はそのために選ばれた人間なのだ」と変容し、より攻撃的で過激な思想へと飛躍していく。  第2部では、組織や洗脳から脱却させる方法を示す。いったん洗脳されてしまった若者を脱却させるためには、家族の協力が欠かせない。脱却に成功した人の体験談や感化防止センターの支援は大きな意味をもつ。  これらの事例は他人ごとではないはずだ。全世界に警鐘を鳴らす生々しい証言である。
著者略歴
ドゥニア・ブザール(ブザール)
1964年、フランス生まれ。父はアルジェリア系モロッコ人、母はフランス人。人類学者で、専門はフランスにおけるムスリム研究と宗教問題。2003年、当時のサルコジ大統領から仏イスラム教協議会(CFCM)の唯一の女性メンバーとして任命された。2013年にはライシテ(非宗教)監視委員会のメンバーに就任。2014年、イスラム系セクト感化防止センター(CPDSI : Centre de prévention contre les dérives sectaires liées à l’Islam)を設立。著書に、Ils cherchent le paradis, ils ont trouvé l'enfer「彼らは天国を求め、地獄を見た」、La vie après Daesh「IS 後の人生」、Ma meilleure amie s’est fait embrigader「親友が組織に取り込まれた」など多数。本書は2015年度「レクスプレス誌」のエッセー賞を受賞。
児玉 しおり(コダマ シオリ)
1959年、広島県生まれ。神戸市外国語大学英米学科、神戸大学文学部哲学科卒業後、会社勤務を経て1989年に渡仏し、パリ第三大学現代仏文学修士課程修了。在仏邦字紙の編集に携わったのち、2002年からフリーの翻訳家、ライターとして、フランスの政治・経済・社会ニュースの翻訳、新聞・雑誌に寄稿。訳書にアンヌ・プリショタ、サンドリーヌ・ヴォルフ『オクサ・ポロック』全6巻(西村書店)、アレクサンドラ・ノヴォスロフ、 フランク・ネス『フォト・ドキュメント 世界を分断する「壁」』(原書房)など。現在、パリ郊外在住。

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