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2018年2月17日発売

白水社

海峡を渡る幽霊 李昂短篇集

李昂短篇集
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内容紹介
世界的な台湾女性作家の傑作短篇集
 李昂(リー・アン)は、女性の内面や性、社会の伝統との葛藤をテーマに創作を続けている、台湾で最も著名な女性作家である。英・仏・独・蘭・伊・韓・スウェーデン語など、世界各国で作品が翻訳刊行され、注目を集めている。
 本書は、デビュー当時から翻訳を手掛ける藤井省三氏が、1970年〜2000年代に書かれた作品から八篇を独自に選んだオリジナル短篇小説集である。初期の抒情性に溢れた作品、実験的な心理小説、そして中期を代表する二・二八事件の後日談としての政治とセックスの物語、最近作からは、台湾の歴史を描く幽霊物語と政治的グルメ小説を収録した。
 都市化の波に取り残された港町に生きる女性、結婚後の夫との関係に悩む妻、幽霊となって故郷を見守る先住民の女性など、女性の視点から台湾の近代化と社会の問題を描く。李昂の豊饒な文学世界を堪能できる一冊。
 「母、娘、妻、花嫁、老婆、若い女、死んだ女、鬼になった女、いまここを生きている女。――時を超えて響きあう彼女たちの声に圧倒された」――中島京子氏推薦!
著者略歴
李昂(リーアン)
1952年、台湾彰化県鹿港生まれ。本名は施淑端。中学2年で小説を書き始め、高1の作品「花の季節」が新聞文芸欄に採用され、『1968年短篇小説選』に選ばれ作家デビュー。1970年台北の文化大学哲学部に入学、75年アメリカのオレゴン州立大学演劇学科大学院に留学、78年台湾に帰国後、創作活動を再開。78年、『愛情試験』で聯合報文学賞佳作、81年「誤解」で時報文学賞佳作、「別可憐我,請教育我」で報導文学賞、83年 『殺夫』(邦題『夫殺し』)で聯合報中篇小説賞主席を受賞。2002年第11回台湾頼和文学賞、04年フランス文化部の芸術文化勲章、12年第35回呉三連文学賞受賞。16年台湾中興大学名誉文学博士を取得。現代女性の内面や性、社会の伝統との葛藤をテーマに創作を続ける。邦訳書はほかに、『迷いの園』(国書刊行会)、『自伝の小説』(国書刊行会)いずれも藤井省三訳。作品は日本語のほか、英・独・仏・蘭語など各国語で翻訳刊行されている。
藤井 省三(フジイ ショウゾウ)
1952年東京都生まれ。東京大学大学院博士課程修了。東京大学文学部教授。文学博士。著書に『魯迅――東アジアを生きる文学』(岩波新書)、訳書に李昂『夫殺し』(宝島社)、『自伝の小説』(国書刊行会)、『迷いの園』(共訳、国書刊行会)、魯迅『故郷/阿Q正伝』(光文社)、『酒楼にて/奔月』(光文社)、莫言『酒国』(共訳、岩波書店)、『花束を抱く女』(JICC出版局)、『酒国 特捜検事丁鈎児の冒険』(岩波書店)ほか多数。

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