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7月14日発売予定

白水社

世紀の小説『レ・ミゼラブル』の誕生

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内容紹介
傑作小説の評伝

 1862年4月4日に発売されるや、翌日午後にはパリで第1部上下巻6000部が完売。第2・3部の発売日には朝6時に早くも出版社の前の通りは人であふれ、行列の整理のために警察官が出動する騒ぎに。そして『レ・ミゼラブル』は世界各地でベストセラーとなる。本書はその執筆・出版の過程を縦糸に、小説の背景となる世界経済やユゴーの用いた技巧の考察から、翻訳のいきさつや意外な読まれ方、ミュージカル・映画などの受容までを横糸に織り上げた、いわば「小説の評伝」である。
 この作品の背後には多くのものが隠れている。たとえば、マドレーヌ氏ことジャン・ヴァルジャンが模造黒ガラス玉でたちまち莫大な財産を手にした事情は、当時の世界史から推測できる。刊行当時、新聞にはこの作品に対して手厳しい批評がいくつも掲載されたが、マドレーヌ氏が財産を築いた方法にけちをつけたものはひとつもなかった。また、当時のパリの地理と作品中の地理との比較からはユゴーの政治的な心情が、ジャン・ヴァルジャンの囚人番号からは苦悩が透けて見える……。
 おなじみの物語の違った顔が楽しめる一冊。
著者略歴
デイヴィッド・ベロス(ベロス)
1945年イギリス生まれ、プリンストン大学教授(十九世紀および二十世紀フランス文学、比較文学、翻訳)。ジョルジュ・ペレックやイスマイル・カダレをはじめとするフランス/フランス語文学の英訳者として知られ、2005年にカダレが国際ブッカー賞を受賞した際には、訳者として賞を受けている。2015年、フランス文科省より芸術文化勲章のオフィシエを授与された。本書は2017年に、アメリカ図書館協会の後援でフランスに設立されたアメリカン・ライブラリー・イン・パリによって、American Library in Paris Book Awardを受賞した。邦訳は『ジョルジュ・ペレック伝――言葉に明け暮れた生涯』(水声社)。
立石 光子(タテイシ ミツコ)
大阪外国語大学英語科卒、翻訳家。主要著訳書『モーツァルトと女性たち』(白水社)、ハ・ジン『すばらしい墜落』(白水社)、ステイス『ミスフォーチュン』(早川書房)、ヴァルグレン『怪人エルキュールの数奇な愛の物語』(ランダムハウス講談社)ほか。

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