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6月23日発売予定

みすず書房

ジャコメッティ 彫刻と絵画

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内容紹介
「わたしは風物を見ることにそれほど関心がない。なぜなら、テーブル上のひとつのコップが以前よりもずっとわたしを驚かすからだ。(…)見えるとおりのコップを描こうとすることは、かなり控え目な企てのようにみえる。とはいっても、それは事実上不可能だとわかっているので、それが控え目なのか傲慢なのかさえももはやわからないのだ」(A・G)

「芸術家は、写生で仕事をしながらたがいに変化し矛盾する記憶の集積を構築しようが、あるいは記憶で仕事をしながら自分が見てきた思い出の総合を組み立てようが、けっして目的に達しえない。ジャコメッティの作品は、自分が見ているものをコピーしようとしてきたすべての芸術家が知る絶望を剝き出しにしておく。同時にそれは、いままでに見たいっさいのものとまさに同じ堅い核が存在するということ、そしてそれが固定化され、保存され、不滅のものであるかのように表現されうるということの主張なのである」(D・S)

ジャコメッティの彫刻はなぜかくも細いのか…。1948年に出会って以来親しく交流、矢内原伊作と同様にモデルとしてポーズをとり、ロンドンでの大回顧展をも実現させたイギリス人美術批評家・キュレーターによる金字塔的エッセイ。見ること、見たものを再現すること、そして創造することの意味を「全身芸術家」とともに考えつづけた半世紀の軌跡。1964年9月、著者を聞き手におこなわれたジャコメッティ・BBCインタビューを完全収録。
目次
まえがき

I
消え去るものの不滅化
暗闇のなかの盲目の男
時空の円板
対立するものの関連性
ヴィジョンの残余

II

わずかな変化とともに
失敗と発見
まったく見知らぬもの
単独者の現前
静寂のようなもの

ジャコメッティ・インタビュー


伝記的覚え書
謝辞
訳者あとがき
著者略歴
デイヴィッド・シルヴェスター(デイヴィッド シルヴェスター)
1924年、ロンドンに生まれる。美術評論家。執筆活動およびキュレーターとしての展示企画を通してアルベルト・ジャコメッティ、ヘンリー・ムーア、ルネ・マルグリットからフランシス・ベーコン、ルシアン・フロイドにいたる20世紀の重要な芸術家の作家評を確立。ヘンリー・ムーア財団評議員、テート・ギャラリー評議員、アート・カウンシル・オブ・グレイトブリテンのアドバイザー、パリ国立近代美術館の作品購入委員会メンバーなどを歴任。1993年、第45回ヴェネツィア・ビエンナーレではベーコン没後1年の回顧展キュレートにより金獅子賞受賞。2001年没。
武田 昭彦(タケダアキヒコ)
1952年生まれ。法政大学大学院哲学専攻博士課程単位取得退学。美術評論家。共編書に矢内原伊作『ジャコメッティ』(みすず書房1996)『完本ジャコメッティ手帖』(全2巻、みすず書房2010)、論文 "An unknown country: Isaku Yanaihara’s Giacometti diaries", Giacometti: Critical Essays, Henry Moore Institute Ashgate, 2009ほか。訳書 シルヴェスター『ジャコメッティ 彫刻と絵画』(みすず書房2018)。

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

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