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2018年7月18日発売

みすず書房

時の余白に 続

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内容紹介
「現代の日本は実をそっちのけで見せかけを競い合っている社会です。政治家や官僚や企業経営者の生息するあたりは、すでに倫理的崩壊も進行している。そこでは、人間が長い間かけて慎重に吟味し意味を付与してきた言葉の実が、ご都合主義的に使い回されてこれも崩壊に瀕している。(中略)
何だか言わずもがなのことを言いましたが、月々の「新聞の余白」を埋めるにあたって、見せかけの部分と内実とのますますの乖離、ますますの空疎化という時代の現実を感じながら、自分なりの実を求めようとして材料を探したことはたしかです」(あとがき)

読売新聞に好評連載中の同名コラムの書籍化第二弾。本書には、東日本大震災の秋から2017年12月までの6年分を収載した。世相の片隅に息づいている美を手がかりに、廉直さを失った現代に鋭く警世を発し、本当の豊かさとは何かを深沈と問いかける70余篇。装画・丹阿弥丹羽子。
目次
2011年
自転車 三界に家なし/「正義不在」の時代/ホルショフスキーの奇跡

2012年
現代のおとぎ話です/視線は低く 思いは高く/書き残さずにいられない/芯のある話/絵は祈り 絵は予感する/人知れず命は燃え/豊穣は中心の外に/満ち足りて、バラックで/大人の自画像はあるか/形あるものは滅びます/呼ばれたい 呼ばせたい/人の去り際について

2013年
無私の心は生きている/復活のシンボルは、いま/皆さんは私の目標でした/悠々、「余白を生きる」/穏やかな明るさの方へ/岩のような人でした/反骨世界はたそがれて/独りの時間にはじまる/ものみな三十八億年を生き/売れようが売れまいが/なぜここまで壊れたか/人間の気高さについて

2014年
鉄斎の土壌を成したもの/自分の頭で考えてくれ/雑貨主義は解放の思想/ミレーはなぜ偉人になったか/文化のかたちとしての「おぼろ」/こせつくもんは要らん/「公」が崩壊している/無垢の魂が教えるもの/命の側に立っているのか/地域を照らすかがり火/帰る場所としての風景/宇宙を缶詰にした男

2015年
「無神経な時代」の観察者/美術評論家と、社会性/本当のことを言おうか/無心の自分がいた/「本物」の記憶が生きる場/実りある孤立を貫いて/おまいにはワクワクするよ/建築の原罪を問うた人/ああホーローの秋が来た/はみ出し者に魂あり/他者の言葉に聴き入っていた/偏見と侮辱の歴史はなお 

2016年
見ることは喜びだった/愛されて銀座の伝説に/千年後を生きる祈りの形/凝視の人、流れに抗し/ゴミの心に添うてみよ/蕪村vs若冲 対決始末/笛吹き男は生きている/無名を愛し 有名を恥じ/生きたいように 描きたいように/現代作家、「土地」にめぐりあう/純粋正統浪漫派マドリに逝く

2017年
又兵衛に投げとばされる/絵をかく人の鮮度/浪もてゆへる秋津しま/言葉の富を分かち続けて/浅井忠の絶望と再生/放浪の果てに浄土を見た/死生観をもたらした男/上を向くより足下を掘れ/山河の慟哭がきこえる/切実な言葉を求めて/点よりも線へ、面へ、空間へ

あとがき
著者略歴
芥川喜好(アクタガワキヨシ)
1948年長野県に生まれ、東京に育つ。読売新聞編集委員。日本大学芸術学部講師。1972年早稲田大学文学部美術史学科卒業。読売新聞社入社。水戸支局をへて東京本社文化部で美術展評、日曜版美術連載企画などを担当。連載は1981年から通算37年、1274回に及ぶ。うち11年続いた「日本の四季」で1992年度日本記者クラブ賞受賞。著書に『画家たちの四季』(読売新聞社)、『「名画再読」美術館』(小学館)、『バラックの神たちへ』(深夜叢書社)、『時の余白に』『時の余白に 続』(みすず書房)。詩集『至近距離への船出』(花神社)『灰と果実』(私家版)など。

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

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