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2017年9月29日発売

明石書店

移動する人々と国民国家

ポスト・グローバル化時代における市民社会の変容
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内容紹介
グローバル化に伴う人の移動が活発化するのに伴い、多文化社会にどのような課題があり、それに対してどのように対応するか。人の移動と教育の関係性に焦点を当てた比較教育学的観点から、市民社会の変容と国民国家の新たなありかたについて考察する。
目次
はしがき[杉村美紀]

序章 人の国際移動と多文化社会の変容[杉村美紀]

第1章 ドイツの歴史教育における移民国家像の変容[近藤孝弘]
 第1節 外国人法から移民法へ
 第2節 歴史教科書に見る移民の記憶史
 第3節 ドイツの歴史教育における移民像の変遷
 第4節 人権と経済的合理性の追求

第2章 ベルリン・ノイケルンにおける移民統合の試み[アーノルト・メンゲルコッホ]
 第1節 ノイケルン区における移民政策の背景
 第2節 統合政策とその目的
 第3節 総合的な政策の必要
 第4節 「ノイケルンは難民を歓迎します!」
 第5節 市民としての移民を目指して

第3章 マレーシアの「複合社会」と移動する人々――マイグレーションとしての外国人労働者・留学生に対峙する国民国家[杉村美紀]
 はじめに
 第1節 「複合社会」を抱える国民国家マレーシア
 第2節 外国人労働者をめぐる問題
 第3節 留学生受け入れをめぐる問題
 おわりに:「複合社会」を抱える国民国家の重層性

第4章 フランスにおける外国籍児童生徒と移民の子ども――学業達成と職業参入にみる課題[フランソワーズ・ウヴラール/園山大祐]
はじめに
 第1節 移民とは
 第2節 外国籍および移民の子ども
 第3節 外国籍児童生徒または新規入国者の受け入れ体制
 第4節 学力と学業達成
 第5節 職業参入
 おわりに

第5章 フランスにおける社会統合と女性移民の地区外逃避――リヨン市郊外にみる女性移民の成功モデル[園山大祐]
 はじめに
 第1節 郊外とは
 第2節 郊外の若者調査
 第3節 郊外の若者の移行問題:ブロン=パリリー市にみる五つのタイプ
 第4節 地区に残るか、残らないか
 第5節 女性移民の地区外逃避成功モデルの特徴
 おわりに

第6章 ラテンアメリカ人移民の変容と国家――在外コミュニティの動向と政策から[江原裕美]
 第1節 ラテンアメリカ出身の国際移民の行き先とプロフィール
 第2節 近年のラテンアメリカ出身移民の移動傾向
 第3節 国外移民をめぐる政策:ブラジルの例から
 第4節 ラテンアメリカにおける国際移民と国家の役割

第7章 ブラジルにおける外国人移民と教育課題――サンパウロを中心に[二井紀美子]
 はじめに
 第1節 ブラジルに居住する移民の社会的・文化的背景
 第2節 移民と学校
 第3節 移民をめぐる教育の現代的課題と取り組み
 おわりに

第8章 移民と社会を橋渡しするドイツのNPO[丸山英樹]
 はじめに
 第1節 トルコ移民の多様な背景
 第2節 敷居の低さが移民を参画させる
 第3節 世界に展開する移民福祉事業の評価
 おわりに

終章 多文化共生をめぐる「国民国家の新たなありかた」と移動する人々[杉村美紀]
 第1節 国際移動時代における国民国家
 第2節 多文化主義をめぐる課題
 第3節 トランスナショナル・マイグレーションと教育の役割

 あとがき[杉村美紀]
著者略歴
杉村 美紀(スギムラ ミキ)
上智大学総合人間科学部教授。専門:比較教育学、国際教育学、多文化教育論。主な著書:『人間の安全保障と平和構築』(共著、日本評論社、2017年)、『多文化共生社会におけるESD・市民教育』(共編著、上智大学出版、2014年)、『比較教育研究:何をどう比較するか』(共訳書、上智大学出版、2011年)、『マレーシアの教育政策とマイノリティ:国民統合のなかの華人学校』(東京大学出版会、2000年)。
近藤 孝弘(コンドウ タカヒロ)
早稲田大学教育・総合科学学術院教授。専門:歴史/政治教育学、比較教育学、現代ドイツ社会論。主な著書:『統合ヨーロッパの市民性教育』(編著、名古屋大学出版会、2013年)、『東アジアの歴史政策:日中韓 対話と歴史認識』(編著、明石書店、2008年)、『ドイツ・フランス共通歴史教科書【近現代史】:ウィーン会議から1945年までのヨーロッパと世界』(共監訳、明石書店、2016年)。
アーノルト・メンゲルコッホ(アーノルト メンゲルコッホ)
ベルリン・ノイケルン区の移民統合担当官および同区移民協議会長。1982年以来ノイケルン区役所に勤務し、若者支援ソーシャルワークの他、困難を抱える家族などへの各種教育事業に従事してきた。2007年からは区の統合局において市民サービスを推進している。
フランソワーズ・ウヴラール(フランソワーズ ウヴラール)
元フランス国民教育省、ポワチエ大学非常勤講師。専門:教育社会学。主な著書:「学区制に関する研究と論争」(園山大祐編『学校選択のパラドックス』勁草書房、2012年)、Cacouault-Bitaud & Œuvrard, Sociologie de l’éducation, La découverte, 2009(第4版)、Œuvrard & Glasman, La déscolarisation, La dispute, 2011(第2版)。
園山 大祐(ソノヤマ ダイスケ)
大阪大学大学院人間科学研究科准教授。専門:比較教育社会学。主な著書:『岐路に立つ移民教育:社会的包摂への挑戦』(編著、ナカニシヤ出版、2016年)、『教育の大衆化は何をもたらしたか:フランス社会の階層と格差』(勁草書房、2016年)、『比較教育』(監訳、文教大学出版事業部、2011年)、『日仏比較 変容する社会と教育』(共編著、明石書店、2009年)。
江原 裕美(エハラ ヒロミ)
帝京大学外国語学部教授。専門:地域研究(ラテンアメリカ)、比較国際教育学。主な著書:『国際移動と教育:東アジアと欧米諸国における国際移民をめぐる現状と課題』(編著、明石書店、2011年)、『内発的発展と教育:人間主体の社会変革とNGOの地平』(編著、新評論、2003年)、『開発と教育:国際協力と子どもたちの未来』(編著、新評論、2001年)。
二井 紀美子(ニイ キミコ)
愛知教育大学教育学部准教授。専門:比較教育学、ブラジル民衆教育、在日外国人教育。主な著書・論文:『岐路に立つ移民教育:社会的包摂への挑戦』(共著、ナカニシヤ出版、2016年)、『世界の生涯学習:現状と課題』(共著、大学教育出版、2016年)、「日本の公立学校における外国人児童生徒教育の理想と実態─就学・卒業認定基準を中心に─」(『比較教育学研究』51号、2015年)。
丸山 英樹(マルヤマ ヒデキ)
上智大学グローバル教育センター准教授。専門:比較教育学、教育社会学、国際教育協力論。主な著書:『トランスナショナル移民のノンフォーマル教育:女性トルコ移民による内発的な社会参画』(明石書店、2016年)、『グローバル時代の市民形成〈岩波講座教育 変革への展望7〉』(共著、岩波書店、2016年)、『ノンフォーマル教育の可能性:リアルな生活に根ざす教育へ』(共編著、新評論、2013年)。

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