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定価:2,640円(2,400円+税)
判型:四六
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内容紹介
「新自由主義」という、摩訶不思議な怪物の正体とは?
――1匹の妖怪が世界を徘徊している、「新自由主義」という名の妖怪が
あるときはグローバル資本主義の先兵、またあるときは自由放任主義と格差拡大の犯人……だが、その実体は?
見るものによってその姿を変える「新自由主義」と呼ばれるイデオロギーの正体を、ケインズ経済学/新古典派経済学/マルクス主義経済学の歴史と、戦後日本の経済思想史を丁寧にひもときながら突き止める!
「私自身としては、「新自由主義(Neo Liberalism)」という言葉を使うことにためらいがありました。どういうことかというと、この言葉多分に実体がない――具体的にまとまったある理論とかイデオロギーとか、特定の政治的・道徳的立場を指す言葉というよりは、せいぜいある種の「気分」を指すもの、せいぜいのところ批判者が自分の気に入らないものにつける「レッテル」であって「ブロッケンのお化け」以上のものではないのではないか、という疑いがどうしても抜けなかったからです」(本書より)
――1匹の妖怪が世界を徘徊している、「新自由主義」という名の妖怪が
あるときはグローバル資本主義の先兵、またあるときは自由放任主義と格差拡大の犯人……だが、その実体は?
見るものによってその姿を変える「新自由主義」と呼ばれるイデオロギーの正体を、ケインズ経済学/新古典派経済学/マルクス主義経済学の歴史と、戦後日本の経済思想史を丁寧にひもときながら突き止める!
「私自身としては、「新自由主義(Neo Liberalism)」という言葉を使うことにためらいがありました。どういうことかというと、この言葉多分に実体がない――具体的にまとまったある理論とかイデオロギーとか、特定の政治的・道徳的立場を指す言葉というよりは、せいぜいある種の「気分」を指すもの、せいぜいのところ批判者が自分の気に入らないものにつける「レッテル」であって「ブロッケンのお化け」以上のものではないのではないか、という疑いがどうしても抜けなかったからです」(本書より)
目次
第1章 マルクス主義の亡霊
「新自由主義」は社会主義前夜なのか?
資本主義に「外部」は必要なのか?
国家独占資本主義としての福祉国家の危機?
第2章 ケインズ復興から見えるもう一つの経済史
ケインズ主義とは何か
発展段階論を超えて、経済史理解の転換へ
第3章 「保守本流」思想としての産業社会論
戦後保守主義と社会民主主義の屋台骨としての産業社会論
村上泰亮の蹉跌
産業社会論の衰退とその盲点
保守主義思想の屋台骨の喪失と「新自由主義」の台頭
第4章 冷戦崩壊後の世界秩序と「新自由主義」という妖怪
冷戦崩壊後の世界秩序
空白の中の「新自由主義」
エピローグ 対立の地平の外に出る
「新自由主義」は社会主義前夜なのか?
資本主義に「外部」は必要なのか?
国家独占資本主義としての福祉国家の危機?
第2章 ケインズ復興から見えるもう一つの経済史
ケインズ主義とは何か
発展段階論を超えて、経済史理解の転換へ
第3章 「保守本流」思想としての産業社会論
戦後保守主義と社会民主主義の屋台骨としての産業社会論
村上泰亮の蹉跌
産業社会論の衰退とその盲点
保守主義思想の屋台骨の喪失と「新自由主義」の台頭
第4章 冷戦崩壊後の世界秩序と「新自由主義」という妖怪
冷戦崩壊後の世界秩序
空白の中の「新自由主義」
エピローグ 対立の地平の外に出る
著者略歴
稲葉 振一郎(イナバ シンイチロウ inaba shinichirou)
1963年、東京都生まれ。一橋大学社会学部卒業。東京大学大学院経済研究科博士課程単位取得退学。岡山大学経済学部助教授を経て、現在、明治学院大学社会学部教授。 専門は、社会哲学。 著書に、『経済学という教養』(東洋経済新報社、増補版/ちくま文庫)、『「資本」論』(ちくま新書)、『「公共性」論』(NTT出版)、『社会学入門』(NHKブックス)『不平等との闘い』(文春新書)、『宇宙倫理学入門』(ナカニシヤ出版)、『政治の理論』(中公叢書)など多数。
タイトルヨミ
カナ:シンジユウシュギノヨウカイ
ローマ字:shinjiyuushuginoyoukai
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