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2017年9月22日発売

北大路書房

出版社名ヨミ:キタオオジショボウ

生理心理学と精神生理学 第II巻 応用

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内容紹介
応用的知見として心理学各領域への適用を扱う。感情・情動,認知,社会・健康,睡眠,犯罪,スポーツ領域における最新の成果を示しつつ,必要に応じて基礎的知見にも言及。生理心理学的測定技術および解析について詳述することで,読者の理解を図る。また,本章で触れられなかった動物実験に関しては3つのコラムで補填。

◆第Ⅱ巻の主な目次
第1 部 感情・情動
 1 章 ネガティブ感情の精神生理学
 2 章 ポジティブ感情の精神生理学
 3 章 感情と表出活動
 4 章 音楽と生理反応
 5 章 感情と脳

第2 部 認知
 6 章 知覚・注意・認知過程
 7 章 刺激入力前・反応出力
 8 章 瞬目・眼球運動・瞳孔
 9 章 言語(ERP)
 10 章 実作業場面における認知状態の評価

第3 部 社会・健康
 11 章 社会的要因と精神生理
 12 章 集団意思決定
 13 章 精神神経内分泌免疫学と健康
 14 章 社会的痛み
 15 章 アレキシサイミア

第4 部 睡眠
 16 章 睡眠と覚醒の調節機構
 17 章 睡眠と覚醒の評価法
 18 章 睡眠中の精神活動と情報処理
 19 章 夜間睡眠と日中の眠気
 20 章 睡眠と生物リズム

第5 部 犯罪
 21 章 精神生理学的情報検出: 犯罪捜査におけるポリグラフ検査
 22 章 中枢神経系での隠匿情報検査: 事象関連電位(ERP)
 23 章 末梢系での虚偽検出法
 24 章 衝動性
 25 章 サイコパシー

第6 部 スポーツ
 26 章 スポーツと脳科学
 27 章 プレッシャー
 28 章 リラクセーション
 29 章 運動イメージ
 30 章 スポーツと内分泌・免疫応答
目次
まえがき
第Ⅱ巻の編集者を代表して


第1 部 感情・情動
 1 章 ネガティブ感情の精神生理学
  1 節.感情と精神生理学的反応
   1.感情とは
   2.実験室における方法論上の留意点
  2 節.ネガティブ感情の精神生理学的特徴
   1.ネガティブ感情喚起時の生理反応
   2.ネガティブ感情の持続と反復
  3 節 ネガティブ感情の制御
   1.これまでの感情制御研究
   2.ネガティブ感情の制御と精神生理学的反応
   3.これからの感情制御研究

 2 章 ポジティブ感情の精神生理学
  1 節 ポジティブ感情研究の始まり
  2 節 ポジティブ感情と自律神経系活動
  3 節 ポジティブ感情と内分泌系活動
   1.コルチゾール
   2.オキシトシン
   3.その他のホルモン
  4 節 ポジティブ感情と免疫系活動
   1.ナチュラルキラー細胞
   2.炎症反応
   3.分泌型免疫グロブリンA(Secretory Immunoglobulin A,s-IgA)
  5 節 ポジティブ感情の精神生理学研究の新しい展開

 3 章 感情と表出活動
  1 節 表情筋
   1.表情筋による感情の表現
   2.表情筋の生理学的測定
   3.感情状態との対応
   4.他者の表情表出に対する表情筋活動
  2 節 音声
   1.音声表出活動の生理的基盤
   2.音声表出活動の記述方法
   3.感情音声の収集方法
   4.感情音声の音響的特徴
  3 節 目の動き
   1.眼球運動
   2.瞳孔
   3.瞬目
   4.涙

 4 章 音楽と生理反応
  1 節 音楽と感情
  2 節 音楽による感情と末梢神経活動および脳活動
  3 節 音楽による強烈な感情と末梢神経活動および脳活動
  4 節 感情がもたらす生理反応に関する音楽と他種刺激の比較

 5 章 感情と脳
  1 節 はじめに
  2 節 感情の評価に関わる扁桃体
  3 節 快の評価に関わる側坐核
  4 節 感情に伴う行動・生理反応を喚起する視床下部・脳幹
  5 節 感情を制御する前頭葉
  6 節 感情を調整する小脳
  7 節 おわりに


第2 部 認知

 6 章 知覚・注意・認知過程
  1 節 視覚
   1.はじめに
   2.空間位置への注意:P1・N1 の調節
   3.特徴への注意:SN
   4.一過性の注意の焦点化:N2pc
   5.作業記憶の保持:CDA
   6.予測に基づく逸脱事象の検出:vMMN
   7.おわりに
  2 節 聴覚
   1.はじめに
   2.選択的注意とHillyard のパラダイム
   3.聴覚認知過程を反映するERP 成分
   4.Näätänen のパラダイムと記憶痕跡モデル
   5.まとめ
  3 節 体性感覚・多感覚
   1.体性感覚情報処理とERP
   2.多感覚情報処理とERP

 7 章 刺激入力前・反応出力
  1 節 刺激入力前 CNV・SPN
   1.刺激入力前における脳活動の測定(脳波緩電位成分)
   2.随伴性陰性変動
   3.非運動成分としての刺激先行陰性電位
   4.SPN を測定するための実験パラダイム
   5.CNV・SPN 測定時に考慮すべき点
   6.SPN の分析方法
   7.SPN の機能的意義(知覚か情動か?)
   8.SPN の神経基盤
   9.刺激前入力・SPN 研究の展望
  2 節 反応出力に関わるERP 成分
   1.反応準備や抑制に関わるERP 成分
   2.エラー反応後に生じるERP 成分
   3.反応関連ERP の応用とその貢献

 8 章 瞬目・眼球運動・瞳孔
  1 節 瞬目と認知活動
  2 節 眼球運動と認知活動
  3 節 瞳孔と認知活動
  4 節 視覚運動系と認知活動

 9 章 言語(ERP)
  1 節 言語関連ERP の発見
  2 節 意味と統語の区別
  3 節 文処理過程とERP
   1.ELAN(N125)
   2.局所的LAN/ 一過性LAN
  4 節 日本語のERP 研究
   1.日本語とN400
   2.日本語とP600
  5 節 おわりに

 10 章 実作業場面における認知状態の評価
  1 節 はじめに
  2 節 覚醒水準や心的疲労の評価
  3 節 心的作業負荷の評価
  4 節 特定の認知処理に対する資源配分の評価
  5 節 おわりに


第3 部 社会・健康

 11 章 社会的要因と精神生理
  1 節 対人要因と心臓血管反応
   1.導入
   2.心臓血管系精神生理学の問題点
   3.ストレスを増大させる対人要因
   4.ストレスを緩和する対人要因
   5.心臓血管反応説明モデルに照らした解釈
   6.今後の展望
  2 節 社会的感情と中枢神経活動
   1.中枢神経系を指標とした怒りの研究
   2.接近動機づけと左前頭外側部の活性化
   3.怒り特性と接近動機づけ
   4.左前頭部の活動抑制と怒りの反応
   5.中枢神経系と自律神経系の同時計測
   6.共感の中枢活動
   7.今後の展望

 12 章 集団意思決定
  1 節 はじめに
   1.行動モニタリング
   2.行動結果の評価を反映するERP
  2 節 社会的状況における行動結果の評価
   1.他者との課題の遂行における行動結果の評価
   2.集団意思決定に伴う結果の評価
   3.他者との意見の葛藤
  3 節 おわりに

 13 章 精神神経内分泌免疫学と健康
  1 節 ストレスと精神神経内分泌反応
   1.アロスタティック負荷
   2.ストレスとコルチゾール
   3.まとめ
  2 節 疲労研究と精神神経内分泌免疫学(PNEI)
   1.疲労研究概況
   2.疲労の定義,評価方法
   3.疲労のメカニズムとPNEI
   4.疲労研究の最新の動向
   5.疲労とPNEI の応用研究

 14 章 社会的痛み
  1 節 社会的痛みとは?
  2 節 社会的痛みの神経機序
   1.オピオイド
   2.前部帯状回と前島
  3 節 社会的痛みの個人差
  4 節 社会的痛みの制御
  5 節 社会的痛みとサポート
  6 節 社会的痛みの進化論的考察
  7 節 痛みの心身共有機序を超えて

 15 章 アレキシサイミア
  1 節 アレキシサイミア概念の成り立ちと測定
  2 節 感情認知に関する実験研究
  3 節 精神生理学的な実験研究
   1.Hyper-arousal theory を支持する実験研究
   2.Hypo-arousal theory を支持する実験研究
   3.近年の精神生理学的実験研究の動向
   4.脳内基盤に関する実験研究


第4 部 睡眠

 16 章 睡眠と覚醒の調節機構
  1 節 睡眠の測定法
   1.睡眠研究の歴史
   2.脳波による睡眠判定
   3.ヒトの睡眠経過
   4.レム睡眠と夢
   5.レム睡眠とノンレム睡眠の切替え機構
   6.ノンレム睡眠の恒常性維持機構
  2 節 内因性睡眠物質
   1.PGD2 による睡眠誘発
   2.PGD2 誘発睡眠の情報伝達系
   3.生理的な睡眠調節におけるPGD2・アデノシン系の重要性
   4.新たな睡眠中枢としての側坐核の同定

 17 章 睡眠と覚醒の評価法
  1 節 睡眠の評価法
   1.はじめに
   2.主観的評価
   3.睡眠日誌と活動量の測定
  2 節.覚醒と眠気の評価法
   1.はじめに
   2.睡眠潜時反復検査
   3.覚醒維持検査
   4.行動版覚醒維持検査法
   5.エプワース眠気尺度
   6.Kalorinska Drowsiness Test
   7.α波減衰テスト
   8.Pupillographic Sleepiness Test
   9.精神運動ヴィジランス課題
   10.PERCLOS
   11.Johns Drowsiness Scale
   12.主観的評価法

 18 章 睡眠中の精神活動と情報処理
  1 節 夢の精神生理
   1.夢の科学的検討
   2.レム睡眠中とノンレム睡眠中の夢
   3.レム睡眠中の生理現象と夢
   4.急速眼球運動に伴う視覚情報処理と夢
   5.まとめ
  2 節 睡眠と記憶
   1.はじめに
   2.記憶の種類
   3.ノンレム睡眠,レム睡眠と記憶
   4.理論モデル
   5.シナプス恒常性仮説
   6.二元プロセス仮説
   7.逐次仮説
   8.能動的システム定着仮説
   9.最後に

 19 章 夜間睡眠と日中の眠気
  1 節 睡眠削減と睡眠延長
   1.睡眠時間の削減と心身の健康
   2.睡眠時間の削減が認知機能に与える影響
   3.日本人の睡眠時間
   4.睡眠時間延長の効果
  2 節 日中の眠気と仮眠
   1.日中の眠気
   2.仮眠の効果

 20 章 睡眠と生物リズム
  1 節 生物リズム
   1.生物リズムとは
   2.サーカディアンリズム
   3.生物時計の所在
   4.光受容器
   5.光への反応
   6.脱同調
   7.生理心理学・精神生理学における生物リズムの意義
  2 節 睡眠の発達・性差
   1.睡眠の発達的変化
   2.睡眠の加齢変化
   3.クロノタイプの変化
   4.睡眠の性差


第5 部 犯罪

 21 章 精神生理学的情報検出: 犯罪捜査におけるポリグラフ検査
  1 節 隠匿情報検査とは
  2 節 日本の犯罪捜査におけるCIT の実際
  3 節 CIT の理論
  4 節 CIT の正確性
  5 節 ポリグラフ検査の周辺
   1.CIT 以外のポリグラフ検査法
   2.日本の特色
   3.研究と実践
   4.おわりに

 22 章 中枢神経系での隠匿情報検査: 事象関連電位(ERP)
  1 節 はじめに
  2 節 ERP を用いたCIT
   1. 検査手続き
   2. 典型的な結果
   3. P300 振幅の計測
   4. 検査の正確性
  3 節 犯罪捜査への応用に向けた研究
   1. カウンターメジャー対策
   2. 自律神経系反応との組み合わせ
  4 節 検査中の認知過程に関する研究
   1. 記銘時の状態の効果
   2. 隠蔽の意図の効果
  5 節 fMRI を用いた基礎研究とERP
  6 節 まとめと今後の展望

 23 章 末梢系での虚偽検出法
  1 節 皮膚電気活動系
   1.はじめに
   2.CIT におけるSCR の特徴
   3.解析方法
   4.CIT の心理学的機序と生理学的機序
   5.中枢神経系指標とEDA の同時計測の研究
   6.判定指標としてのSCR
   7.SCR に影響を及ぼす要因
   8.展望
  2 節 呼吸系
   1.呼吸の測定
   2.CIT 時の呼吸反応
   3.展望
  3 節 心臓血管系
   1.緒言
   2.指標および測度
   3.解析方法
   4.心臓血管系反応の生起メカニズム
   5.展望

 24 章 衝動性
  1 節 衝動性とは何か
  2 節 運動制御に関わる衝動性
  3 節 報酬感受性にかかわる衝動性
  4 節 衝動性と遺伝子との関連性
   1.衝動性と遺伝子多型
   2.衝動性とセロトニン
   3.衝動性とドーパミン
   4.トリプトファン急性枯渇法
  5 節 むすび

 25 章 サイコパシー
  1 節 サイコパシーと犯罪
   1. サイコパシーの特徴
   2. サイコパスと犯罪者
  2 節 サイコパシーと虚偽検出
   1. 対照質問法
   2. 隠匿情報検査
  3 節 サイコパシーと末梢神経系の活動
   1. 定位反応
   2. 防御反応
  4 節 サイコパシーと事象関連電位
   1. 注意
   2. 感情的評価
   3. 行動制御


第6 部 スポーツ

 26 章 スポーツと脳科学
  1 節 スポーツにおける脳科学
  2 節 スポーツパフォーマンスと脳活動
  3 節 横断研究
  4 節 縦断研究

 27 章 プレッシャー
  1 節 プレッシャーとは?
  2 節 プレッシャーとパフォーマンスの関係
  3 節 プレッシャーによるパフォーマンス低下の認知的説明
  4 節 プレッシャーによる運動学的変化
  5 節 プレッシャーによる動力学的変化
  6 節 プレッシャーによる皮質脊髄路の興奮性の変化
  7 節 プレッシャーによる視線行動の変化
  8 節 実験研究の外的妥当性

 28 章 リラクセーション
  1 節 リラクセーションの概念
   1.ストレスとリラクセーション
   2.ストレスによる反応
   3.リラクセーションの評価
  2 節 スポーツとリラクセーション
   1.身体運動によるリラクセーション
   2.覚醒とパフォーマンス
   3.覚醒とパフォーマンスに関係する要因
  3 節 アスリートのリラクセーションの実践
   1.アスリートが求めるリラクセーション
   2.自律訓練法
   3.漸進的弛緩法
   4.呼吸法
   5.バイオフィードバック法

 29 章 運動イメージ
  1 節 緒言
  2 節 脳機能イメージング「前」の研究
  3 節 脳機能イメージング「後」の研究
  4 節 スキルレベルによる運動イメージ想起に伴う脳活動の違い
  5 節 脳波を用いた運動イメージの研究
  6 節 より効果的な運動イメージを描くための秘訣:PETTLEP
  7 節 まとめ

 30 章 スポーツと内分泌・免疫応答
  1 節 はじめに:スポーツにおける精神神経内分泌免疫学概説-
  2 節 スポーツの実施に伴う内分泌・免疫応答の生理学的特性
   1.スポーツの実施に伴う内分泌応答
   2.スポーツの実施に伴う免疫応答
   3.まとめ-スポーツ心理学的指標としての内分泌・免疫応答
  3 節 スポーツと内分泌・免疫応答に関連した研究動向
   1.スポーツにおける主要なマーカー:コルチゾールの生理学的特性
   2.起床時コルチゾール反応を用いた慢性ストレスに関する研究
   3.競技不安に関連した研究
   4.身体活動と生理心理学的ストレス反応に関する研究
   5.オーバートレーニング症候群(Over Training Syndrome;OTS)に関する研究
   6.スポーツ活動に伴う免疫応答:s-IgA を中心として
  4 節 スポーツにおけるPNEI 指標を用いた研究の意義と展望
   1.『こころ』か,『からだ』か
   2.非侵襲的検査の展望

コラム①:ラットの援助行動
コラム②:恐怖と時間知覚
コラム③:ラットを用いた心的外傷後ストレス障害(PTSD)モデル

引用文献・参考文献

索引

監修者のことば
著者略歴
堀 忠雄(ホリ タダオ hori tadao)
尾崎 久記(オザキ ヒサキ ozaki hisaki)
片山 順一(カタヤマ ジュンイチ katayama junichi)
鈴木 直人(スズキ ナオト suzuki naoto)
タイトルヨミ
カナ:セイリシンリガクトセイシンセイリガクダイニカンオウヨウ
ローマ字:seirishinrigakutoseishinseirigakudainikanouyou

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