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10月14日発売予定

慶應義塾大学出版会

水俣の記憶を紡ぐ

響き合うモノと語りの歴史人類学

978-4-7664-2483-6

本体価格:5,000円+税

判型:

openbd

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内容紹介
▼「一人の私」に立ち返る

本書では、水俣病の経験を、運動・訴訟や社会的状況のみならず、
個々人をとりまく生活世界とも連動しながら、記憶が紡がれてゆくプロセスとして描き出し、
チッソが水俣に工場を設立して以降のおよそ110年という時間軸のなかに位置づけてゆく。

モノや語りに表象される過去の水俣病経験ではなく、
モノや語りを媒介としながら、今なお生きられる水俣病経験のダイナミックなありよう、
被害/加害の対抗図式を超えて、「当事者」の〈顔〉を描き出す、気鋭の力作。
目次
序 章
 第1節 本書の射程――水俣が切りひらく問い 
 第2節 「現在」を解きほぐす――歴史人類学の視点
 第3節  モノの力――「物質文化研究」の視点
 第4節 「響き合うモノと語りの歴史人類学」へ
 第5節 本書の構成とフィールドワークの概要

第1章 水俣の歴史的概要
 第1節 水俣市の概要
 第2節 水俣の近代化
 第3節 「水俣研究」の歩み

第2章 水俣湾埋立地の景観形成過程
 第1節 水俣湾埋立地の現景観
 第2節 埋め立てをめぐる多様な立場と主張(一九七七~八〇年)
 第3節 埋立地活用をめぐる対話と歩み寄り(一九八〇~九〇年)
 第4節 新たな対立の顕在化(一九九〇~九九年)
 第5節 「本願の会」の活動の概要

第3章 水俣の景観に立つ五二体の石像たち
――「本願の会」による石像の形態と空間配置をめぐって
 第1節 はじめに 
 第2節 モノを媒介とした歴史構築の実践
 第3節 石像の「個性」について
 第4節 おわりに 

第4章 モノを媒介とした水俣病経験の語り直し
――「本願の会」メンバーのライフヒストリーをめぐる一考察
 第1節 はじめに
 第2節 水俣病顕在化以前の漁村の暮らし
 第3節 石像建立に至るまでのO氏の語りの変化
 第4節 石像の建立と水俣病経験の語り直し(一九九七年以降)
 第5節 「一人の私」に立ち返る

第5章 モノが/をかたちづくる水俣の記憶
――「本願の会」メンバーによる石像製作と語りの実践を事例に
 第1節 モノと語りの相互作用をめぐる問題
 第2節 石像を介した死者をめぐる想起の変容――J氏の事例
 第3節 語りえなさに関与する石像――A氏の事例 
 第4節 石像のマテリアリティ 

終 章
 第1節 「響き合うモノと語り」の分析
 第2節 「本願の会」が切りひらくもの
 第3節 「毒」を引き受ける
 第4節 生きられる水俣病経験
 第5節 Anthropology of object/ thing/ materialから「もの
    (mono)」の人類学へ



参考文献
あとがき
初出一覧
索引

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