近刊検索 デルタ

2022年8月29日発売

彩流社

出版社名ヨミ:サイリュウシャ

足に敷かれた花

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内容紹介
まだまだ重厚な小説の受けがよかった二十世紀前半において薄っぺらい登場人物たちを活躍させ、軽薄な文体を用い、ちょっぴりグロテスクでコミカルなコメディを描いた異色の作家ロナルド・ファーバンク。
代表作「足に敷かれた花」(“The Flower Beneath the Foot”)を、同じくファーバンクの世界観が魅力たっぷりに描かれた「見かけ倒しのお姫さま」(“The Artificial Princess”)とともに収録。
ファーバンクは戦前の日本で西脇順三郎や春山行夫、近藤東らによって初めて紹介され、堀辰雄、伊藤整、瀧口修造、田村泰次郎らの著作集に名前を見出すことが出来、戦後には塚本邦雄、由良君美、生田耕作、柳瀬尚紀らもファーバンクについて記し、中でも由良と柳瀬は短編を訳出するなど、かねてより国内で関心を持たれつづけた作家である。
その作風は難解でありながらも、本国においてファーバンクを追慕する作家はあとを絶たず、同時代のE・M・フォースター、アーサー・ウェイリーを始め、イヴリン・ウォー、オルダス・ハックスリーなどなど、ファーバンクを賞賛、影響を広言する英国の小説家・文筆家は多い。

【表題作「足に敷かれた花」のあらすじ】
架空の王国ピスエルガに仕えるラウラ・デ・ナジアンジは疲倦宮(つかれうみのみや)ユーセフ親王と恋仲だった。宮中ではさまざまな悪謀が渦巻き、ゴシップが囁かれる。そこにユーセフとエルジー姫の結婚の話が持ち上がってくる。同時にユーセフの女ったらしぶりも明らかとなり、ラウラは遊ばれていただけであることがはっきりする。裏切られたと感じたローラは、宮廷から身を引き、修道院へ向かうことになるが……。
著者略歴
ロナルド・ファーバンク(ロナルドファーバンク ronarudofaabanku)
Ronald Firbank(1886-1926) イギリスの小説家。旅行好きで、人生のほとんどを海外で過ごした。1920年代イギリス文壇きっての才人といわれ、異国情緒の人工的世界を舞台に性的倒錯や姦通などの主題を色彩豊かに描き一つの流派を造り上げる。作品に「カプリース」(1917年)、「見かけ倒しのお姫さま」(1934年)など。邦訳に「白檀(ロナルド・ファーバンク著、由良君美訳)」所収(『現代イギリス幻想小説』、由良君美 編、白水社、1971年)、『オデット』(ロナルド・ファーバンク 作、柳瀬尚紀 訳、講談社、2005年)などがある。
浦出 卓郎(ウラデタクロウ uradetakurou)
うらで たくろう 1987年生まれ。2014年に第5回創元SF短編賞日下三蔵賞を受賞。 『会津人群像』、『霊山歴史館紀要』などに寄稿。
タイトルヨミ
カナ:アシニシカレタハナ
ローマ字:ashinishikaretahana

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

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