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定価:1,980円(1,800円+税)
判型:四六
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内容紹介
〈政治の季節〉である1960年代と、大衆消費社会の進展とバブル文化の開花に特徴づけられる80年代に挟まれる70年代の文化がもつ意義とは何か。映画、テレビ、雑誌、アート、社会運動などを横断的に検証し、70年代のメディアや文化の複合的なありように迫る。
目次
序 章 みえにくい一九七〇年代 日高勝之
1 〈政治の季節〉とバブルの時代のはざま
2 一九七〇年代の一筋縄ではいかない複雑さ
3 本書の構成と問題設定
第1部 家族・若者・中高年
第1章 「からかい」からみる女性運動と社会運動、若者文化の七〇年代――雑誌「ビックリハウス」におけるウーマン・リブ/フェミニズム言説を通じて 富永京子
1 一九七〇年代の若者と政治
2 若者文化の媒体としての「ビックリハウス」
3 「ビックリハウス」は女性運動をどのように受容したのか
4 相対主義的価値観と構造的格差の不可視化
第2章 家族とテレビドラマの一九七〇年代――「ホームドラマ」から「反ホームドラマ」への転換とその背景 米倉 律
1 テレビドラマ史のなかのホームドラマ
2 反ホームドラマの登場
3 一九七〇年代の家族の「両義性」
4 「お茶の間」の解体とテレビ視聴の個人化
第3章 「司馬史観」への共感とポスト「明治百年」――「教養主義の没落」後の中年教養文化 福間良明
1 一九七〇年代と司馬ブーム
2 「教養」としての「余談」
3 高度経済成長後の社会とビジネスマンの読者
第2部 政治・性・マイノリティ
第4章 大島渚と蓮實重彦――反時代・フランス・マゾヒズム 日高勝之
1 反時代・反政治・反制度――連合赤軍事件と三島事件との遭遇
2 「フランス」の威権と効用
3 マゾヒズムと一九七〇年代
第5章 太田竜――ポスト新左翼の「革命」とアイヌ民族運動の胎動 藤巻光浩
1 アイヌ革命論とアイヌ解放同盟
2 革命の季節の到来と決裂
3 太田にとっての「アイヌモシリ」
4 アイヌにとっての「アイヌモシリ」
5 太田にとってのアイデンティティの季節
第6章 東郷健――マイノリティ・ポリティクスとアートの不都合な関係 長﨑励朗
1 「おかま」の政治演説
2 美輪明宏と東郷健――セクシュアル・マイノリティをめぐる芸術と政治
3 「The Gay」とその時代
4 雑民の会と当事者性
5 一九七〇年代が提示した課題
第3部 国家・地方とメディア
第7章 テレビが媒介するナショナルな時空間の編成――NHK『新日本紀行』を中心に 米倉 律
1 『新日本紀行』の誕生
2 「想像の共同体」としての「地方=故郷」
3 変化する「故郷」へのまなざしの両義性
4 ナショナルな“国土像”と単一の時空間の編成
第8章 四畳半テレビ――CATVとビデオ・アートが夢見た「コミュニティメディア」 飯田 豊
1 二つの「情報コミューン」――ポスト大阪万博、ポスト七〇年安保のプロジェクト
2 テレビの民主化――「コミュニティビデオ」の思想と実践
3 CATVとビデオ・アートの交差点
終 章 「癒合」の時代――一九七〇年代のリアルと現代性 日高勝之
1 ポスト〈政治の季節〉と多様なアクターの交錯
2 新左翼の一九七〇年代――地方、マイノリティ、メディア
3 日本の新左翼の「生の感覚」
4 島耕作、サヨク、スキゾ
5 新自由主義と個の自由
6 新自由主義、新左翼、ポストモダン、戦後民主主義
7 「癒合」の時代――一九七〇年代のメタプロセス
8 二十一世紀と一九七〇年代――ウィズ/ポスト・コロナの時代から考える
あとがき 日高勝之
1 〈政治の季節〉とバブルの時代のはざま
2 一九七〇年代の一筋縄ではいかない複雑さ
3 本書の構成と問題設定
第1部 家族・若者・中高年
第1章 「からかい」からみる女性運動と社会運動、若者文化の七〇年代――雑誌「ビックリハウス」におけるウーマン・リブ/フェミニズム言説を通じて 富永京子
1 一九七〇年代の若者と政治
2 若者文化の媒体としての「ビックリハウス」
3 「ビックリハウス」は女性運動をどのように受容したのか
4 相対主義的価値観と構造的格差の不可視化
第2章 家族とテレビドラマの一九七〇年代――「ホームドラマ」から「反ホームドラマ」への転換とその背景 米倉 律
1 テレビドラマ史のなかのホームドラマ
2 反ホームドラマの登場
3 一九七〇年代の家族の「両義性」
4 「お茶の間」の解体とテレビ視聴の個人化
第3章 「司馬史観」への共感とポスト「明治百年」――「教養主義の没落」後の中年教養文化 福間良明
1 一九七〇年代と司馬ブーム
2 「教養」としての「余談」
3 高度経済成長後の社会とビジネスマンの読者
第2部 政治・性・マイノリティ
第4章 大島渚と蓮實重彦――反時代・フランス・マゾヒズム 日高勝之
1 反時代・反政治・反制度――連合赤軍事件と三島事件との遭遇
2 「フランス」の威権と効用
3 マゾヒズムと一九七〇年代
第5章 太田竜――ポスト新左翼の「革命」とアイヌ民族運動の胎動 藤巻光浩
1 アイヌ革命論とアイヌ解放同盟
2 革命の季節の到来と決裂
3 太田にとっての「アイヌモシリ」
4 アイヌにとっての「アイヌモシリ」
5 太田にとってのアイデンティティの季節
第6章 東郷健――マイノリティ・ポリティクスとアートの不都合な関係 長﨑励朗
1 「おかま」の政治演説
2 美輪明宏と東郷健――セクシュアル・マイノリティをめぐる芸術と政治
3 「The Gay」とその時代
4 雑民の会と当事者性
5 一九七〇年代が提示した課題
第3部 国家・地方とメディア
第7章 テレビが媒介するナショナルな時空間の編成――NHK『新日本紀行』を中心に 米倉 律
1 『新日本紀行』の誕生
2 「想像の共同体」としての「地方=故郷」
3 変化する「故郷」へのまなざしの両義性
4 ナショナルな“国土像”と単一の時空間の編成
第8章 四畳半テレビ――CATVとビデオ・アートが夢見た「コミュニティメディア」 飯田 豊
1 二つの「情報コミューン」――ポスト大阪万博、ポスト七〇年安保のプロジェクト
2 テレビの民主化――「コミュニティビデオ」の思想と実践
3 CATVとビデオ・アートの交差点
終 章 「癒合」の時代――一九七〇年代のリアルと現代性 日高勝之
1 ポスト〈政治の季節〉と多様なアクターの交錯
2 新左翼の一九七〇年代――地方、マイノリティ、メディア
3 日本の新左翼の「生の感覚」
4 島耕作、サヨク、スキゾ
5 新自由主義と個の自由
6 新自由主義、新左翼、ポストモダン、戦後民主主義
7 「癒合」の時代――一九七〇年代のメタプロセス
8 二十一世紀と一九七〇年代――ウィズ/ポスト・コロナの時代から考える
あとがき 日高勝之
著者略歴
日高 勝之(ヒダカ カツユキ hidaka katsuyuki)
1965年、大阪府生まれ。立命館大学産業社会学部教授。専攻はメディア文化研究、記憶研究、政治コミュニケーション。著書に『昭和ノスタルジアとは何か』(世界思想社。2015年度日本コミュニケーション学会・学会賞受賞)、『「反原発」のメディア・言説史』(岩波書店)、Japanese Media at the Beginning of the 21st Century(Routledge)、Japanese Media and the Intelligentsia after Fukushima(Routledge)など。
タイトルヨミ
カナ:センキュウヒャクナナジュウネンダイブンカロン
ローマ字:senkyuuhyakunanajuunendaibunkaron
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