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2018年7月20日発売

新曜社

出版社名ヨミ:シンヨウシャ

原爆をまなざす人びと

広島平和記念公園八月六日のビジュアル・エスノグラフィ
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内容紹介
本と映像のコラボレーション!
 毎年八月六日、広島原爆忌式典の行事とは別に、その場所には遺族や関係者だけでなく、平和を訴える人びと、歌を歌う人、原爆慰霊碑に手を合わせに来る親子連れや若者たちなど、無数の人が、それぞれのやり方で、それぞれの思いで、原爆と向き合っています。本書は、ほとんど伝えられることのないその驚きに満ちた多彩な光景の全体像を、映像を駆使したビジュアル・エスノグラフィという新しい手法をもちいて捉えました。新曜社のウェブサイトで、制作された六つの映像作品を視聴でき、本と映像のコラボレーションも本書のユニークな特徴です。ビジュアル・エスノグラフィの方法についても具体的に解説されているので、まだ新しいこの方法へのよき案内書ともなっています。
目次
原爆をまなざす人びと 目次

  はしがき――今日の原爆爆心地で
  映像作品について

第Ⅰ部 課題と方法

第一章 〈原爆をまなざす人びと〉をまなざす
  一 惨禍と苦しみの意味
  二 意味の〈現在地〉――調査の背景と目的
  三 八月六日の平和記念公園――調査の対象
  四 なにをどうまなざすか――本書のねらい
  注

第二章 ビジュアル・エスノグラフィの方法
  一 〈原爆をまなざす人びと〉をまなざすために
  二 ビジュアル調査によるアプローチ
  三 ビジュアル・データが異化する八月六日の広島
  四 集合的観察によるアプローチ
  五 どのようなデータが得られたか
  注
コラム 写真家たちのひろしま
コラム 映画のなかのヒロシマ

第Ⅱ部 ビジュアル・エスノグラフィの実践

第三章 ビジュアル・フィールドワークの経験――広島を見る眼と身体
  一 調査員の経験から
  二 集合的観察の実際
  三 八月六日の平和記念公園に触れる身体へ
  四 調査を終えて
  注

第四章 平和記念公園をまなざす映画づくり
  一 ビジュアル・データをどうまとめるか
  二 社会調査から映画づくりへ
  三 八月六日のさまざまな〈時間〉を見る
  四 社会調査映画の可能性
  注
コラム 映像作品紹介『アバーブ・ザ・グラウンド』

第五章 社会調査映画『アバーブ・ザ・グラウンド』の挑戦
  一 映画界との交点
  二 『アバーブ・ザ・グラウンド』を読み解く
  三 アメリカ人の反応
  四 映画技術に関する課題
  五 調査表現としての映画
  注

第六章 調査表現としてのビデオ・インスタレーション
  一 社会調査からインスタレーションへ
  二 「レプリカ交響曲」の制作と展示
  三 八月六日の平和記念公園を再提示する
  注
コラム 映像作品紹介『シンクロニシティ――レプリカ交響曲』

第七章 〈群像〉をまなざす〈群像〉――イメージ生産の再帰性と集合的無意識
  一 イメージ生産の再帰性
  二 映像に表れるものたち――撮影者と被写体の関わり合いを通して
  三 眼に見えないものの表れ――まなざしの「ふところ」と「彼方」
  四 集合的無意識と映像――撮影したのは誰か
  注
コラム 映像作品紹介『〈群像〉をまなざす〈群像〉』

第Ⅲ部 八月六日の平和記念公園という場所155

第八章 元安橋――平和記念公園の境界
  一 爆心地に架かる橋
  二 八月六日に元安橋を渡る人びと
  三 不確かさの空間
  四 〈原爆の/現在/地〉の結合と分離
  注
コラム 映像作品紹介『午前八時十五分』

第九章 原爆ドームと原爆供養塔――平和と慰霊
  一 平和記念公園における平和と慰霊
  二 原爆ドームに集う人びと――平和を訴える
  三 原爆供養塔を訪れる人びと――身近な人の死を悼む
  四 八月六日の意味――平和と慰霊の乖離と接合
  注
コラム 映像作品紹介『原爆供養塔の朝』

第十章 深夜の原爆慰霊碑前に祈る人びと
  一 八月六日深夜の原爆慰霊碑前という時空間
  二 なにを、なぜ祈るのか――祈る人びととの対話
  三 死者へのまなざしを媒介とした対話の時空間
  四 非被爆者にとっての〈原爆という経験〉――その新たな意味と関わりの生成
  注264
コラム 映像作品紹介『深夜の原爆慰霊碑前を見る』

  あとがき
  文献
  索引
                                        装幀=新曜社デザイン室
著者略歴
松尾 浩一郎(マツオ コウイチロウ matsuo kouichirou)
根本 雅也(ネモト マサヤ nemoto masaya)
小倉 康嗣(オグラ ヤスツグ ogura yasutsugu)
タイトルヨミ
カナ:ゲンバクヲマナザスヒトビト
ローマ字:genbakuomanazasuhitobito

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