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2018年2月8日発売

晶文社

子どもの人権をまもるために

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内容紹介
「子どもには人権がある」と言われるが、ほんとうにその権利は保障されているか。大人の「管理の都合」ばかりが優先され、「子どもだから仕方ない」で片づけられてはいないか。貧困、虐待、指導死、保育不足など、いま子どもたちに降りかかるさまざまな困難はまさに「人権侵害」。この困難から子どもをまもるべく、現場のアクティビストと憲法学者が手を結んだ。子どもたちがどんなところで困難を抱え、なにをすればその支えになれるのか。「子どものためになる大人でありたい」と願う人に届けたい、緊急論考集。
目次
序章 子どもの権利──理論と体系  木村草太 【第1部 家庭】 第1章 虐待──乗り越えるべき四つの困難  宮田雄吾 第2章 貧困──子どもの権利から問う、子どもの貧困  山野良一 第3章 保育──待機児童問題は大きな人権侵害  駒崎弘樹 第4章 10代の居場所──「困っている子ども」が安心できる場を  仁藤夢乃 第5章 障害──障害をもつ子どもへの暴力を防ぐために  熊谷晋一郎 第6章 離婚・再婚──子どもの権利を保障するために親が考えるべきこと  大塚玲子 【第2部 学校】 第7章 体育・部活動──リスクとしての教育  内田良 第8章 指導死──学校における最大の人権侵害  大貫隆志 第9章 不登校──再登校よりも自立の支援を  大原榮子 第10章 道徳教育──「道徳の教科化」がはらむ問題と可能性  前川喜平 第11章 保健室──学校で唯一評価と無縁の避難所  白濵洋子 第12章 学校の全体主義──比較社会学の方法から  内藤朝雄 【第3部 法律・制度】 第13章 児童相談所・子どもの代理人──子どもの意見表明権を保障する  山下敏雅 第14章 里親制度──子どもの最善の利益を考えた運用を  村田和木 第15章 LGBT──多様な性を誰も教えてくれない  南和行 第16章 世界の子ども──身体の自由、教育への権利、性と生殖に関する健康  土井香苗 終章 子どもの権利を考える──現場の声と法制度をつなぐために  木村草太
著者略歴
木村草太(キムラソウタ)
1980年生まれ。東京大学法学部卒業、同助手を経て、現在、首都大学東京法学系教授。専攻は憲法学。著書に『キヨミズ准教授の法学入門』『憲法の創造力』『テレビが伝えない憲法の話』『集団的自衛権はなぜ違憲なのか』『憲法という希望』『憲法の急所 第2版』『木村草太の憲法の新手』など。
内田良(ウチダリョウ)
1976年生まれ。名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授。博士(教育学)。専門は教育社会学。ウェブサイト「学校リスク研究所」主宰。ヤフーオーサーアワード2015受賞。著書に『ブラック部活動』『教育という病』『柔道事故』などがある。
大塚玲子(オオツカレイコ)
編集者&ライター。おもなテーマは「PTA」(保護者組織)と「いろんなかたちの家族」。ウェブ媒体や雑誌にPTA関連記事を多数執筆。著書に『PTAをけっこうラクにたのしくする本』『PTAがやっぱりコワい人のための本』『オトナ婚です、わたしたち』などがある。
大貫隆志(オオヌキタカシ)
1957年生まれ。一般社団法人ここから未来 代表理事、「指導死」親の会共同代表。2000年に中学2年の次男を指導死で亡くして以来、小・中・高校生、教職員、保護者などを対象とした講演など、いじめや体罰を含む生徒指導の改善を求める活動を展開している。共著に『「指導死」』がある。
大原榮子(オオハラエイコ)
1953年生まれ。名古屋学芸大学ヒューマンケア学部教授。不登校の子どもを支援する、民間ボランティア団体「メンタルフレンド東海」世話人代表。専門は、養護教諭養成教育、養護教諭が行う健康相談、不登校児童生徒への支援。編著に『不登校児を支えるメンタルフレンド活動』『養護教諭の行う健康相談』がある。
熊谷晋一郎(クマガヤシンイチロウ)
1977年生まれ。新生児仮死の後遺症で脳性まひに。以後、車いす生活となる。東京大学医学部卒業。小児科医、東京大学先端科学技術研究センター准教授。著書に『リハビリの夜』、共著に『発達障害当事者研究』『つながりの作法』『ひとりで苦しまないための「痛みの哲学」』などがある。
駒崎弘樹(コマザキヒロキ)
1979年生まれ。認定NPO法人フローレンス代表理事。慶應義塾大学総合政策学部卒業。2005年日本初の「共済型・訪問型」病児保育を開始。10年から待機児童問題解決のため「おうち保育園」開始。後に小規模認可保育所として政策化。14年、障害児保育事業をスタート。著書に『「社会を変える」を仕事にする』『働き方革命』などがある。
白濵洋子(シラハマヨウコ)
1957年生まれ。養護教諭として、小中学校で保健学習及び保健指導を長年受け持ち、保健室を通じて多くの悩める生徒に寄り添う。市民活動と連携して、「生と死を考えるいのちの授業」を学校全体で総合的な学習や道徳の授業で実践。多久市立中央中学校(佐賀)を経て、現在、佐賀女子短期大学地域みらい学科准教授。
土井香苗(ドイカナエ)
1975年生まれ。国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチ日本代表。東京大学法学部卒業。アメリカ・ニューヨーク大学ロースクール修士課程修了(国際法)。ヒューマン・ライツ・ウォッチのニューヨーク本部のフェローを経て、08年東京ディレクター(日本代表)となる。著書に『巻き込む力』『"ようこそ"と言える日本へ』などがある。
内藤朝雄(ナイトウアサオ)
1962年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程を経て、現在、明治大学文学部准教授。専門は社会学。著書に『いじめの社会理論』『いじめの構造』、論文「学校の秩序分析から社会の原理論へ:暴力の進化理論・いじめというモデル現象・理論的ブレークスルー」(『岩波講座 現代 第8巻 学習する社会の明日』)などがある。
仁藤夢乃(ニトウユメノ)
1989年生まれ。女子高生サポートセンターColabo代表理事。自身も中高時代に街をさまよう生活を送った経験から、虐待や貧困などを背景に孤立・困窮し、搾取や性暴力被害を経験した少女たちの自立支援活動を行っている。著書に『難民高校生』、『女子高生の裏社会』などがある。
前川喜平(マエカワキヘイ)
1955年生まれ。東京大学法学部卒業。79年、文部省(現文部科学省)へ入省後、宮城県教育委員会行政課長、大臣秘書官、大臣官房長、初等中等教育局長などを経て、2016年文部科学事務次官に。17年、退官。現在、自主夜間中学のスタッフとして活動。共著に『これからの日本、これからの教育』がある。
南和行(ミナミカズユキ)
1976年生まれ。京都大学農学部・同大学院から民間企業での勤務を経て大阪市立大学法科大学院。2008年に司法試験に合格し、2011年に同性パートナーの弁護士吉田昌史と結婚式を挙げ、2013年「なんもり法律事務所」を開設。一橋大学アウティング事件などLGBTの人権に関する裁判のほか戸籍や家族に関する案件も多数手がける。講演やテレビ出演の活動もしており、著書に『同性婚 私たち弁護士夫夫です』『僕たちのカラフルな毎日』がある。
宮田雄吾(ミヤタユウゴ)
1968年生まれ。精神科医。長崎大学医学部卒業。現在、医療法人カメリア大村共立病院副院長と大村椿の森学園主任医師を兼務。主に児童思春期の子どもたちの治療に携わる。著書に『やっかいな子どもや大人との接し方マニュアル』『「生存者」と呼ばれる子どもたち』などがある。
村田和木(ムラタカズキ)
1956年生まれ。宇都宮大学農学部農芸化学科卒業。『暮しの手帖』『東京人』の編集者を経て、1998年よりフリーランスのライター。社会福祉士の資格も持つ。里親家庭をはじめ、社会的養護を必要とする子どもたちに関わる現場の人たちや社会的養護のもとで育った人たちの声を届けている。著書に『「家族」をつくる』がある。
山下敏雅(ヤマシタトシマサ)
1978年生まれ。弁護士。子どもの事件(児童虐待、少年事件、学校問題など)のほか、過労死・労災事件、LGBT支援、HIV陽性者支援、脱北者支援などに取り組む。子どもの法律ブログを開設。著書に『どうなってるんだろう? 子どもの法律』がある。
山野良一(ヤマノリョウイチ)
1960年生まれ。専門社会調査士。北海道大学経済学部卒業後、児童相談所勤務(児童福祉司)、千葉明徳短期大学、名寄市立大学を経て、2018年度より沖縄大学福祉文化学科に就任予定。「なくそう!子どもの貧困」全国ネットワーク世話人。著書に『子どもの最貧国・日本』『子どもに貧困を押しつける国・日本』などがある。

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