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2017年9月19日発売

三元社

言語現象の知識社会学

社会現象としての言語研究のために
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内容紹介
言語現象・言語論の知識社会学的「解体新書」 性的少数者やデジタルネイティブの言語表現など現代日本に遍在する社会現象としての言語現象/リテラシー論やモジ論、敬語論など既存の言語記述・言語論がみおしてきた現実/関係者が無自覚なまま行使し支配されつづけるポリティクスに知識社会学的視座からきりこむ。
目次
はじめに 第1部 「言語論」の知識社会学 第1章 知識社会学の一部/社会言語学の一部としての「言語論」論 1.はじめに 2.広義の社会言語学の一分野としての「言語論」論(メタ・メタ言語) 3.言語論としての教養書/テキスト  3.1.教養書/テキストと、その政治性  3.2.規範主義の政治性:本質主義/パターナリズム/人格主義 4.紹介者(サイエンスライター)としての取捨選択における政治性 5.知識社会学の一種としての「社会学の社会学」と並行する社会言語学 6.「社会調査の倫理と少数言語研究運動の精神」と知識社会学 第2章  映像評「漢字テスト」がうきぼりにするイデオロギー 1. 社会学的現実暴露としての「漢字テストのふしぎ」 2. 合理的根拠をもたない恣意的・暴力的システムとしての漢字表記と、その政治性 3. 身体論としての「かきとりテスト」問題と、その政治的含意 4. おわりに 第3章 標準現代日本語における配慮表現ノート 1.はじめに 2.敬意表現/負の敬意表現に関する理論的蓄積小史 2.敬意表現/負の敬意表現研究の政治性 4.負の敬意表現現象としてのヘイトスピーチ  4.1.差別表現の本質  4.2.「土人/シナ人」発言の事実認定  4.3.「負の配慮表現」としての「土人」「シナ人」 5.おわりに 第2部 「言語現象」の知識社会学 第4章 日本語漢字とリテラシー 1. はじめに 2. 「理念型」としてのリテラシー 3. 障害物としての漢字 4. イデオロギー/文化ナショナリズムとしての高識字率幻想 5. 身体化された文化資本としてのリテラシーと今後 第5章 性的少数派と言語現象をめぐって 1. はじめに:ジェンダー/歴史性/政治性 2. 性的少数派をめぐる言語現象が照射するジェンダー意識/セクシュアリティ 3. 特集論文の含意 第6章 現代日本における、いわゆる「デジタルネイティブ」:言語/身体論としての「デジタルネイティブ」論再考 1.はじめに 2.技術革新と大衆化を軸にした世代論 3.「デジタルネイティブ」の実感:身体感覚の世代変動  3.1.「76世代」から「86世代」への変質  3.2.「ネオ・デジタルネイティブ」の身体感覚/時間感覚  3.3.アナログ的空間をしらない世代の身体感覚と心理的距離 4.「ガラパゴス化」空間としての日本列島と、日本的「デジタルネイティブ」の今後  4.1.「ガラパゴス化」の一要因としての漢字利用  4.2.「ケータイ小説」というサブカルチャー  4.3.「就活」とモバイル化 5. おわりに 第7章 日本列島上の固有名詞の変動要因再考―漢字/標準語/流動化 1.はじめに:「つづり字発音」など日本語漢字の知識社会学的再検討の含意/射程 2.漢字という装置の潜在的機能:アイヌ/琉球/在日ほか少数派の言語文化への刻印 3.アイヌ/琉球/小笠原への日本語圧力 4.方言地名(現地音)への圧力 5.「在日コリアン」による「日本語人」化傾向と異質化戦略の可能性 6.恣意的でハイコンテクストな固有名詞の肥大のゆくえ 7.「うちわうけ」文化からの「卒業」 おわりに すこしみじかめの終章 参考文献 索引
著者略歴
ましこ・ひでのり(マシコヒデノリ)
1960年茨城県うまれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了(博士:教育学)。現在、中京大学国際教養学部教授(社会学)。主要著作:『日本人という自画像』、『ことばの政治社会学』、『増補新版 イデオロギーとしての「日本」』、『あたらしい自画像』、『増補新版 たたかいの社会学』、『幻想としての人種/民族/国民』、『知の政治経済学』、『社会学のまなざし』、『愛と執着の社会学』、『加速化依存症』、『ゴジラ論ノート』『コロニアルな列島』(以上単著、三元社)。 共著に「社会言語学」刊行会編『社会言語学』(1-16号+別冊2)、真田・庄司編『事典 日本の多言語社会』岩波書店、前田・野村編『朝倉漢字講座5 漢字の未来』朝倉書店、『ことば/権力/差別』三元社,編著、大橋ほか『地域をつくる―東海の歴史的社会的点描』勁草書房、田尻・大津 編『言語政策を問う!』ひつじ書房、米勢・ハヤシザキ・松岡編『公開講座 多文化共生論』ひつじ書房ほか。

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