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12月8日発売予定

三元社

行動する社会言語学

ことば/権力/差別Ⅱ

ほか

本体価格:3,000円+税

判型:A5

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内容紹介
ことばへの権利とはなにか
ことばや障害が原因となって社会的に排除される現象や、社会言語学として提示されているさまざまな記述を再検証し、さらに問題として認知すらされていない、ことばやコミュニケーションにかかわる諸問題を発見し、少数者/情報弱者にひらかれた新しい言語観を提示する。
目次
はじめに  9

第1章 日本の 社会言語学は なにをしてきたのか。どこへ いこうと しているのか。
    ―「戦後日本の社会言語学」小史  13
ましこ・ひでのり
1. はじめに:ウィキペディア風の社会言語学的スケッチ  13
2. 日本における社会言語学の位置と歴史的経緯  14
3. 日本列島上の言語研究がおった特殊な経緯  22
4. 広義の社会言語学の展開:21世紀の動向  30
5. 結論:総括と展望  38

第2章 言語における「自然」 と「人為」
    ―説明用語から分析対象への転換  47
木村護郎クリストフ
1. 言語の自明性を問うこと  47
2. 「人工」、「人為」の二つの意味  48
2.1 なんらかの現象が自明の前提とされ、それ以上問われない  49
2.2 価値判断が含まれている  50
3. 言語活動の二分法をもたらす言語観  51
4. 「自然言語」と「人工言語」の分類基準  55
①曖昧性の除去 ②明確な出発点 ③訓練による言語習得(母語話者なし)
④言語計画による標準化 ⑤文字化 ⑥差異化
5. 分類基準の混乱  58
6. 二分法をこえる動き  61
7. 社会言語学はどのような言語観を提示するのか  63

第3章 ことば・情報のユニバーサルデザイン
    ―知的障害児・者と言語の関係を中心に  67
打浪(古賀)文子
1. はじめに:知的障害児・者と「ことば」をめぐって  67
2. 知的障害児・者と言語的状況の諸様相  69
3. 知的障害児・者と「言語」の相関①:障害学的観点から  73
3.1 知的障害と障害の「社会モデル」  73
3.2 インペアメントとディスアビリティ  75
4. 知的障害児・者と「言語」の相関②:社会言語学的観点から  77
4.1 知的障害児・者と「言語権」  77
4.2 知的障害児・者と「言語差別」  79
5. 知的障害児・者のニーズに応えるために  83
6. 「ことば・情報のユニバーサルデザイン」  85
6.1 「ことば・情報のユニバーサルデザイン」とは  85
6.2 「ことば・情報のユニバーサルデザイン」の実践例  87
7. おわりに:情報の受け取り手としてのわれわれ  88

第4章 言語観教育序論―ことばのユニバーサルデザインへの架け橋  97
仲 潔
1. はじめに  97
1.1 本稿の問題意識とねらい  98
1.2 なぜ英語科教育なのか  101
2. 「言語=道具」教育の限界  102
2.1 言語は道具なのか  102
2.2 言語が道具であるならば  104
2.3 「言語道具観」教育の特徴  106
3. 言語意識教育の限界  108
3.1 言語意識教育と言語学習  108
3.2 批判的言語意識教育と言語観教育  108
4. 検定済み中学校英語教科書の閉ざされた価値観  113
4.1 教科書で扱われる対象の多様化とその視点の偏狭さ  113
4.2 現実への対応として求められる言語観教育  118
5. おわりに:「ことばのユニバーサルデザイン」への架け橋としての言語観教育  119
5.1 ことばのユニバーサルデザイン  119
5.2 英語科教育における言語観教育の射程範囲  120

第5章 〈コミュニケーション能力の育成〉の前提を問う
    ―強いられる〈積極性/自発性〉  125
仲 潔
1. はじめに  125
2. イデオロギーとしてのコミュニケーション能力  128
2.1 コミュニケーション能力の位置づけ:言語・言語活動の強調  128
2.2 求められるコミュニケーション能力:積極的な態度と「伝え合う」ことの強要  130
3. 偏狭なコミュニケーション能力観  132
3.1 伝達モデルを支える言語至上主義:スローガンとしての「コミュニケーション」  135
3.2 伝達モデルの問題点(1):コミュニケーションは「目的達成の手段」なのか  136
3.3 伝達モデルの問題点(2):コミュニケーションは「伝え合う」ことなのか  138
4. 強いられる「積極性/自発性」:奪われる「居場所」  140
4.1 積極性/自発性の強要  140
4.2 「居場所」を失う学習者たち  142
5. おわりに:これからの「コミュニケーション能力の育成」を考えるために  145
5.1 コミュニケーション能力観の「負」の側面  146
5.2 コミュニケーション能力の育成における留意点  147

第6章 原発と英語―日本における普及過程、問題構造および対策の共通性  153
木村護郎クリストフ
1. はじめに:比較のなかの原発  153
2. 原発と自動車  154
3. 原発と英語の普及過程の並行性  157
4. 原発と英語の問題構造の同型性  159
4.1 批判精神の欠如  160
4.2 依存と従属による「植民地主義」  163
4.3 原動力としての「欲望の開放」  167
5. 対象の類似点:脱原発依存と脱英語依存  171
5.1 多角分散型へ  171
5.2 節度をもって使う:「節電」と「節英」  173
6. おわりに:英語・原発比較論の限界と意義  176

第7章 「言語権的価値」 からみたエスペラントとエスペラント運動  181
かどや・ひでのり
1. 問題の所在  181
2. 言語権とエスペラントの関係:理論的根拠としての言語権  182
3. 価値の基準としての言語権:「言語権的価値」について  186
4. 言語権的価値からみたエスペラント学習観:発展段階論的学習観というおとしあな  188
5. 言語民主主義と言語規範の一般的関係  196
6. エスペラントにおける言語規範の位置  199

第8章 多言語化の多面性―言語表示から通訳ボランティアまで  205
糸魚川美樹
1. はじめに  205
2. 多言語化の背景  205
3. 多言語化の目的:「公共圏」における言語権  207
4. 地域社会における情報の多言語化  209
4.1 街頭の多言語化  210
4.2 多言語情報提供とボランティア  215
4.2.1 「語学ボランティア」  215
4.2.2 医療分野の多言語化  217
4.3 多言語化への関わり方  219
5. 言語の選択  221
6. おわりに  223

第9章 障害をもつ身体が性暴力被害にあったとき
    ―マイナー・マイノリティの「つたわらない」困難  225
すぎむら・なおみ
1. はじめに  225
2. 「事件」の概要  226
3. 「被害」後の困難  227
【医療現場で】 【性暴力の相談窓口】
【障害者むけの相談窓口】 【警察】
4. 「裁判」における困難  234
【弁護士をさがす】
5. 「支援者」との出会い  237
6. 「身にしみた」こと、とは  238
7. おわりに  240
資料① 森崎里美さんの被害とたたかいの経緯  242
資料② 「事件」の背景と、その後の被害  243

第10章 左手書字をめぐる問題  247
なかの・まき
1. はじめに  247
2. 「左手利き」はどのようにかたられてきたか  249
(1)社会的要因説 (2)遺伝説 (3)病理説
3. 左手書字の問題点  253
3.1 文字がかきにくいこと  253
3.2 左手書字と教育  255
3.2.1 国語(書写・書道)教育の筆順について  255
3.2.2 日本語教育の筆順教育について  258
3.2.3 なんのための筆順か  260
3.3 「美しい」文字の問題  262
4. 左手書字者をめぐる問題  265

第11章 だれのための「ビジネス日本語」か
    ―言語教育教材としての 「ビジネス日本語マナー教材」 にみられる同化主義  271
なかの・まき
1. はじめに  271
2. ビジネス日本語マナー教材の諸要素  272
2.1 言語事項にかかわるマナー  273
2.2 みだしなみ関連項目  275
2.3 日本企業文化について  277
2.4 「日本人」の文化  280
3. 「ビジネスマナー」の規範化  282
4. だれのための・なんのためのビジネス日本語か  288
5. 「学習者・外国人社員」の「ため」の「ビジネス日本語」はどうあるべきか  295
おわりに  303

執筆者紹介  305

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