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5月31日発売予定

三元社

前ラファエッロ主義

過去による19世紀絵画の革新
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内容紹介
われら、懐古によって革新せん! ドイツのナザレ派、フランスの前ラファエッロ主義、イタリアの純粋主義、イギリスのラファエル前派―19世紀前半、絵画の規範だったラファエッロの系譜に反発する画家たちのグループが西欧各国で産声をあげた。ラファエッロ以前に回帰することによって革新を目指した彼らの動向を、相互関係と各国状況の中で捉え、過去様式の採用という、ともすれば非創造的と見なされる潮流が持つ歴史的意義を明らかにする。
目次
はじめに  7 序 章 「前ラファエッロ」という理想  9 喜多崎 親 一 名称と様式  11 二 「前ラファエッロ」という様式概念  19 三 ラファエル前派とフランス  32 四 結び  41 第一章 ナザレ派におけるラファエッロとデューラー――プフォルからコルネリウスへ  45 佐藤 直樹 一 ナザレ派の生まれる時代精神  45 二 ナザレ派による友情という主題  51 三 鏡像としてのラファエッロとデューラー  63 四 結び――ロマン派のアラベスク  74 第二章 思い描かれた中世――ナザレ派の芸術観  87 尾関 幸 一 理想としての「中世」  87 二 文学的中世の発見  91 三 民族的英雄を求めて――ナザレ派の歴史画  94 四 ナザレ派の中世観  109 五 芸術へと向かう三つの道  111 六 結び  114 第三章 聖化する未熟――一九世紀フランスにおけるフラ・アンジェリコ受容  117 喜多崎 親 一 規範としてのフラ・アンジェリコ 117 二 フランスにおけるフラ・アンジェリコ評価史 121 三 模倣とその評価 137 四 結び 145 第四章 ラファエル前派兄弟団におけるプリミティヴィズム――マテリアリティのリアリズム  149 山口 惠里子 一 一八四〇年代のプリミティヴ芸術再評価――物質性の否定、精神性の称揚  152 二 混乱する「自然」  158 三 ハントの《リエンツィ》――「解放された目」のリアリズム  161 四 アルカイズムとリアリズムからなるプリミティヴィズム――外的リアリズムと内的リアリティ  167 五 ロセッティの《聖母マリアの少女時代》――「モノ」の外的リアリティが喚起する宗教的感情  174 六 ジョン・エヴェレット・ミレイ《イザベラ》――身体のリアリティ  190 七 結び――プリミティヴィズムとマテリアリズム  199 第五章 「ラファエル前派」の三段階 ――イギリスにおけるイタリア初期ルネサンス美術の受容  209 堀川 麗子 一 「第三次ラファエル前派」とは  209 二 ラファエル前派兄弟団のイタリア初期ルネサンス美術受容  213 三 バーン=ジョーンズのイタリア初期ルネサンス美術受容  215 四 「第三次ラファエル前派」のイタリア初期ルネサンス美術受容  224 五 結び  228 第六章 アントニオ・ビアンキーニ「諸芸術における純粋主義について」――翻訳と解題  233 松原 知生 翻訳「諸芸術における純粋主義について」  233 解題  241 第七章 純粋主義の変貌――アレッサンドロ・フランキとアンティノーリ家礼拝堂  247 甲斐 教行 一 アンティノー家礼拝堂装飾  253 二 純粋主義の変化――ムッシーニとグァスティ  257 三 新たな純粋主義者としてのフランキ  263 四 アンティノーリ家礼拝堂とプラトニズム  265 五 結び  278 あとがき  287 ● 索引  1 図版一覧  6
著者略歴
喜多崎親(キタザキチカシ)
成城大学文芸学部教授・美術史。早稲田大学大学院文学研究科博士課程中退。国立西洋美術館主任研究官、一橋大学大学院言語社会研究科教授などを経て、現在成城大学文芸学部教授。博士(文学)。専門は19世紀フランス美術史。著書に『聖性の転位―一九世紀フランスに於ける宗教画の変貌』(三元社、2011年)、編著書に『近代の都市と芸術2 パリI―一九世紀の首都』(竹林舎、2014年)、『岩波 西洋美術用語辞典』(益田朋幸と共編著、岩波書店、2005年)など。

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