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2018年3月12日発売

石風社

出版社名ヨミ:セキフウシャ

鉄を鍛く

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内容紹介
暗闇の中に希望を見い出すために鉄を鍛(たた)きつづける――。
四十年間の制作活動を凝縮したアベ・ワールドのエッセンス。

「熱した鉄を鍛く行為は、オーストラリアのアボリジニがドットを打つことで、祈りを込めた描画を成すプリミティブアートと同様に感じる。金鎚の一打ち一打ちが、空間と結びつく為の営みであり、身体と空間が一体化する術である。」(本文より)
目次
口絵(56頁)

はじめに 1


  鉄の造形思考 7


  場とかかわる 15
  ―バングラディシュ・ビエンナーレから―


  空間への試み 29
  ―博物館でのインスタレーション「VOICES」―


  ベルゲン滞在記録 47


  それはごみ集積所から始まった 53


  白色化へむけて 57


   あとがき 61
著者略歴
阿部 守(アベ マモル abe mamoru)
 1954年東京生まれ。'73年東京都立三鷹高校卒業、'78年東京教育大学教育学部芸術学科卒業、'80年東京芸術大学大学院鍛金専攻修了、'90年英国王立美術大学院彫刻科DIPLOMA課程修了。福岡教育大学美術教育講座教授。  '83年「今日の日本美術ジュネーブ’83」展(ジュネーブ市立歴史美術博物館)、'85年「現代美術の展望」展(福岡県立美術館)、および「今日の作家」展(横浜市民ギャラリー)以来、インスタレーション作家として注目される。  火と身体を介して鍛かれた鉄棒や鉄板を分散的に配置していく、身体空間ともいうべき展示方法は、東京から福岡へ移った後もさらに深みを増して展開されている。  '87年の「国際鉄鋼彫刻シンポジウム」(北九州・八幡)では巨大な鉄板に取り組み、'90年にアイルランド・ウイックローの広大な泥炭地ではアースワークを試み、また石による公共彫刻を制作するなど、素材・コンセプトともに着実な展開を見せてきた。その過程において、火を通して生身の肉体が鉄に存在の刻印を与えるという中心的な考えは、水を媒介とした大地と鉄の関係、錆による緩慢な鉄の変容という捉え方によって複雑化し、展示方法も、鉄と自然環境とのエコロジカルな関係を模索するようにもなってきている。  '90年代に入ってからは、韓国、中国、インドなどアジアでの発表も行うようになり、'95年の「第7回バングラディシュ・アジア美術ビエンナーレ」展では日本代表作家に選ばれ、最高賞受賞。'97年にはドイツのカッセルで行われた“平行ドクメンタ”「インサイド」展に出品。国内では東京、横浜、福岡、熊本、京都、札幌、沖縄、名古屋。海外ではロンドン、オックスフォード、天津、シカゴ、釜山、台北、ベルゲン、クアラルンプール等での個展を行う。  '95年シカゴ芸術大学客員研究員(シカゴ市・USIAによるシカゴ・アーティスツ・インターナショナル・プログラム)、'98年AAスクール(ロンドン)にて研修(文部省海外動向調査派遣)。2000年6月『阿部守制作ノート』(レタ-ボックス社)刊行。また、2000年より1年間に亘り、文化庁在外派遣芸術家として英国オックスフォード大学ラスキン美術学校客員教授。2001年ピッツ・リバース人類史博物館と自然史博物館にて、個展を成功させ帰国。  2002年福岡市美術館企画による個展。近年ではスウェーデン、オランダ、ノルウェー(2009年度文化庁新進芸術家海外研修制度派遣)、ドイツ等でのプロジェクトに参加。アジアでの活動は、カトマンズ国際アートフェスティバル(2012)、ギャラリーチャンダン個展(2014)、バンドン・インドネシアBAREHANDS –Asian artists Residency Project (2015)、同クアラルンプール(2017)等に参加して滞在制作。2016年国立台北藝術大学彫刻科において鉄彫刻のワークショップを開催。2017年マレーシアUniversiti Malaya・Museum of Asian Artで個展開催。9月にはTaoyuan Land Art Festival(台湾)にて講演を行う。  野外彫刻では2005年「金沢・まちなか彫刻作品・国際コンペティション」にて優秀賞、作品は金沢の武蔵が辻に設置されている。  作品の主な収蔵先は、福岡市美術館、熊本市現代美術館、ピッツ・リバース人類史博物館(UK)、ルレオ・コロナン彫刻公園(SWEDEN)、宗像ユリックス、町田市立国際版画美術館、町田市忠生公園、新日鐵八幡製鉄所飛幡総合センター、マラヤ大学アジア美術館(MALAYSIA)、国立美術館(MALAYSIA)、ロイヤル・セランゴール(MALAYSIA)等。 *詳細な活動歴については、2002年に福岡市美術館の三谷理華さん(現・静岡県立美術館学芸課長)によって、完璧に図録に収めて頂いた。その後のものは、次のどこかの展覧会の機会に委ねたい。 *写真撮影は、安斎重男、成田秀彦、藤本健八、四宮佑次、田中睦治の各氏にご協力頂いた。
タイトルヨミ
カナ:テツオタタク
ローマ字:tetsuotataku

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