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2023年2月15日発売

農林統計出版

出版社名ヨミ:ノウリントウケイシュッパン

食品ロスの経済学 【第4版】

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内容紹介
◎コロナ禍での食品ロスをみる!
コロナ禍により変容する食品ロスをめぐる情勢から、食品ロス削減法などの解説に加え、より社会的インパクトのある理論的フレームワークを提起。食品ロス発生の本質からその解決までを新しい経済学・経営理論で論及。さらにドギーバック、フードバンクの活用などにも言及する。
目次
第4版へのまえがき
第1章 本書の課題と分析の枠組み
1.研究の背景/
2.食品ロスの定義と構成
3.分析フレームワーク

第2章 世界の食品ロスと日本の課題
1.日本の食品ロス
(1)食品ロス統計とコロナ禍
(2)食品リサイクル法
(3)改正食品リサイクル法
(4)食品リサイクル制度の見直し①
 (5)食品リサイクル制度の見直し②
 (6)食品ロス削減推進法
2.世界の食品ロス
(1)北米・オセアニア
(2)欧州
(3)東アジア
(4)途上国
3.経済成長と食品ロス
4.先進国の食品ロスと日本の課題

第3章 期限表示制度による食品ロスの発生メカニズム
1.課題と方法
2.期限表示関連法の概要
(1)食品衛生法
(2)JAS法
(3)期限表示設定における法体系
3.供給サイドの対応
 (1)食品製造業の対応
(2)非対称情報とモラルハザード
4.需要サイドの対応
(1)非製造部門の企業行動
(2)期限表示と消費者行動
5.サプライチェーンにおける食品廃棄物発生状況
(1)食品製造業
(2)食品卸売業
(3)食品小売業
(4)一般消費者
6.食品表示による経済的メリット・デメリット
7.小括

第4章 多店舗経営における品揃え戦略と食品ロス
1.課題
2.多店舗経営における食品販売の品揃え戦略
(1)多店舗経営における食品販売の品揃え戦略
(2)最適品揃えモデル
(3)品揃え戦略における組織間関係
3.ファーストフードフランチャイズチェーンにおける品揃え戦略と組織間関係
(1)ファーストフードの位置づけ
(2)洋菓子FFSにおける品揃え戦略と組織間関係
(3)品揃え戦略下での品揃えの実態
(4)品揃え戦略における廃棄コスト
(5)品揃え戦略における品切れコスト
4.食品ロス発生抑制の取り組みとフランチャイズチェーン
(1)レギュラーチェーンにおける食品ロス発生抑制への取り組み
(2)フランチャイズチェーンシステムにおける廃棄コスト負担
5.小括

第5章 フードサプライチェーンにおける返品慣行と食品ロス発生の経済分析
1.課題設定
2.FSCにおけるOversupplyシミュレーション
3.FSCにおける返品慣行の諸課題
4.FSCにおける需給調整と食品ロス発生のメカニズム
(1)Oversupplyを発生させる需給調整モデル
(2)価格投機-在庫量投機(基本モデル)
(3)価格投機-在庫量延期(返品モデル)
(4)価格延期-在庫量投機(MDモデル)
5.小括

第6章 スーパーマーケットにおけるCOVID-19対策と食品ロス低減
-購入客数平準化が示唆する需給調整の高度化-
1.サスティナビリティとレジリエンス
 (1)制度化の進展とサスティナビリティ
(2)食品ロスの量的把握における課題
(3)日本の小売業における食品ロスとその対策
2.方法と課題
 (1)食品ロス分析の方法
(2)既存研究と研究目的
(3)データ
3.分析
 (1)COVID-19対策の概要
 (2)購入客数への影響
 (3)需要予測への影響
 4.結論

第7章 コンビニエンス・ストアの出店と食品ロス発生の分析
1.研究の背景
(1)研究の目的
(2)分析のフレームワーク
(3)データへのアクセス
2.コンビニエンス・ストアにおける食品ロス管理
(1)発注から廃棄までの業務フロー
(2)フランチャイズシステムにおけるリスクシェアの進展
   ⅰ)ロイヤリティ
   ⅱ)食品ロス費用の本部負担
   ⅲ)日配食品の消費期限延長
   ⅳ)ポイント還元と完全予約制による食品ロス削減
3.ケーススタディ
(1)A店の廃棄ロスチャージと発生状況
(2)日配食品の廃棄ロス
(3)コンビニエンス・ストアにおける機会ロス
(4)近隣店舗の状況
   ⅰ)A店に来店する際の移動手段
   ⅱ)A店以外のよく行く店舗への移動手段(競合店調査)
   ⅲ)希望商品の欠品時に他店購入する可能性/
4.小括

第8章 外食産業における食品ロスマネジメントの分析
-発生類型別にみたフードサプライチェーンの課題-
1.課題と方法
(1)研究の背景
(2)研究の方法
2.食材ロスの発生原理とその抑制
(1)A社ディストリビューションセンターの状況
(2)A社店舗/FC本部における取り組み
3.調理くずの発生原理
(1)B社CKにおける取り組み
(2)B社店舗における取り組み
(3)A社店舗の調理くず発生状況
4.調理品ロスの発生原理とその抑制
(1)C社店舗の調理品ロスの発生状況とB社との比較
(2)C社店舗の調理品ロスの発生抑制の取り組み
5.食べ残しの発生原理とその抑制
(1)A社店舗の状況
(2)A社店舗の発生抑制の取り組み
(3)B社店舗における食べ残しの対応
6.小括
(1)発生類型別の食品リサイクル法対応
(2)食品リサイクル制度の新展開と今後の課題

第9章 農畜産物SPAモデルにおける食品ロスマネジメントの実態
-マーケティング論的アプローチによる養鶏ビジネスのケーススタディ-
1.課題設定
(1)SPAモデルと農畜産物サプライチェーン
(2)SPAモデルにおける商品廃棄マネジメント
(3)研究目的とデータ
2.農畜産物の商品的特徴と分析方法
(1)食品市場の特徴
(2)畜産物流通の特徴
(3)日本のブロイラー流通  
(4)分析の方法
3.ケーススタディ
(1)A社:地鶏生産のSPAモデル
(2)B社:ブロイラー・銘柄鶏のSPAモデル
4.結論

第10章 食べ残しの持ち帰りにおけるリスクコミュニケーションの経済分析
1.課題
2.食中毒とドギーバックの現状
(1)日本の食品衛生と食品ロス
(2)ドギーバッグに対する関係者の意識
3.外食事業者におけるドギーバックの実態
(1)大手企業のドギーバック
(2)中小零細企業のドギーバック
(3)確率加重関数と食中毒
4.NPO法人によるリスクコミュニケーション
(1)ドギーバック普及委員会による啓蒙活動
(2)ドギーバック普及委員会の活動概要
(3)NPO法人の役割と今後の展望
5.小括

第11章 食べ残しの持ち帰り介入と消費行動
-意識的消費とナッジ理論を踏まえた日本のケーススタディ-
1.はじめに
2.理論的背景
(1)意識的消費
(2)食べ残し行動
(3)ナッジング
(4)持ち帰り行動への介入
3.分析のお方法
(1)消費者調査
(2)メディアコミュニケーション分析
4.結果と考察
(1)キャンペーンへの注目度
(2)意識調査
(3)要因間の相関分析
(4)コロナ禍前後の比較
(5)ドギーバッグに関するメディアコミュニケーション
5.結論

第12章 韓国における食べ残しに関する食品廃棄物制度の分析
1.はじめに
(1)課題設定
(2)先行研究
2.分析の方法と目的
 (1)韓国の廃棄物政策における経緯
(2)韓国の食文化と食品廃棄物問題
3.調査結果と分析
(1)生ごみ従量課金制の現状
(2)政府の取り組み
(3)自治体の取り組み
(4)民間企業の取り組み
4.結語:わが国への示唆

第13章 食品リサイクルにおける収益性と公的支援
-魚腸骨処理事業における収集システムのケーススタディを通じて-
1.課題
2.魚腸骨処理の現状と収集システム
 (1)わが国の魚腸骨処理事業の現状
(2)公的部門の魚腸骨処理事業への介入妥当性
(3)収集システムの革新と公的部門の役割
3.ケーススタディ①
(1)愛知県における魚腸骨処理事業の概要
(2)公的部門の対応と問題点
(3)魚腸骨収集ルートにおける非効率性
4.ケーススタディ②
(1)関東地方における魚腸骨処理の概要
(2)関東魚腸骨再資源化連絡協議会での取り組み
(3)魚腸骨収集システムのマネジメント
5.小括
(1)魚腸骨収集システムの発展段階と公的部門
(2)発展段階の多様性

第14章 市民参加を通じた食品リサイクルの到達点
-名古屋市生ごみ堆肥化事業における可視化の意義-
1.課題と方法
(1)課題
(2)名古屋市の現状
2.コンポスタ配布期(1993~97年度)
(1)生ごみ処理容器補助事業の経緯
(2)名古屋市住宅供給公社の取り組み
(3)B荘(中村区)の取り組み
(4)アンケートによる住民の意識調査
(5)小括
3.地域主体期(1998~2000年度)
(1)地域型生ごみ処理設備設置モデル事業概要
(2)NPO法人による取り組み概要
(3)アンケートによる参加市民の意識調査
(4)小括
4.行政主体期(2001~08年度)
(1)生ごみ堆肥化/生ごみ分別収集資源化モデル事業の経緯
(2)市民参加の動向と小括
5.市民参加の将来展望
(1)処理形態の分類と可視化
(2)可視化の可能性
(3)市民参加における課題

第15章 循環型フードシステムと食料問題の相互依存性
-地方展開するフードバンク活動を事例として-
1.循環型フードシステムにおける課題
2.フードバンクの仕組みとリユース
(1)フードバンクシステムの概要
(2)フードバンクの非市場性
3.フードバンク活動と食料問題
(1)食料問題の定義
(2)フードセーフティと食の過剰性
(3)フードセキュリティの地方格差
4.食品リユースと食料問題の相互依存性

第16章 フードバンク活動における食品ロスの再分配と流通機能
-セカンドハーベスト名古屋のケーススタディと欧米韓との比較分析-
1.課題と方法
2.世界のフードバンク活動
3.国内でのセカンドハーベスト名古屋の位置づけ
4.フードバンク活動の流通機能
(1)フードバンク活動の交換機能
(2)フードバンク活動のロジスティクス機能
(3)フードバンク活動の補助機能
5.2HNにおける取扱いアイテム数の拡充と課題
(1)規格外野菜
(2)弁当・惣菜
(3)国内における課題
6.海外のフードバンク
(1)2HJと外資系企業
(2)米国の状況
(3)欧州の状況
(4)韓国の状況
7.小括
(1)フードバンクの多様性
(2)わが国への示唆

第17章 フードバンク活動による被災地支援と食料安全保障
 -食品ロスを利用したソーシャルビジネスとしての可能性-
1.はじめに
2.フードバンクの位置づけ
(1)フードバンクとソーシャルビジネス
(2)フードバンクとフードセキュリティ
3.フードバンクによる東日本大震災復興支援活動
(1)震災前後の活動状況
(2)セカンドハーベスト・ジャパンの取り組み
(3)セカンドハーベスト名古屋の取り組み
4.フードバンク活動の発展と課題
(1)ネットワークの進展とロジスティクスの高度化
(2)予算規模の拡充
(3)支援の継続性
5.小括

第18章 韓国フードバンク活動における贈与経済への展開
1.フードバンクによる食品ロス削減の本質的課題
2.贈与経済の定義と課題解決の方法
3.韓国における食の過剰性とフードバンク誕生の背景
(1)韓国における廃棄物問題と食品ロス
(2)韓国の食品流通と食品ロス
(3)韓国の福祉制度と「欠食者」
4.韓国フードバンク活動の拡大
(1)韓国のフードバンク活動と行政
(2)韓国フードバンクへの寄付と受給者
(3)中央フードバンク
(4)広域フードバンク
(5)地域フードバンク・フードマーケット
(6)民間フードバンク
5.寄付者の行動変化と贈与経済への展開
(1)寄付者の増加とソーシャルマーケティング
(2)食品企業における寄付行動の変化
(3)小括(わが国への示唆)

あとがき(総括)
著者略歴
小林 富雄(コバヤシ トミオ kobayashi tomio)
1973年 富山県生まれ 2003年 名古屋大学大学院生命農学研究科博士後期課程修了     生鮮食品商社、民間シンクタンク、短期大学を経て、 2015年 名古屋市立大学大学院経済学研究科博士後期課程(短期履修コース)修了 2015年 愛知工業大学経営学部経営学科准教授 2017年 同教授 2022年 日本女子大学家政学部家政学科家政経済学科教授 博士(農学) 名古屋大学, 博士(経済学)名古屋市立大学
タイトルヨミ
カナ:ショクヒンロスノケイザイガク ダイヨンハン
ローマ字:shokuhinrosunokeizaigaku daiyonhan

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