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定価:3,850円(3,500円+税)
判型: X
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内容紹介
■なぜ、台湾防衛が必要なのか? 中国に対する反覇権連合の結成――日本に求められる戦略の歴史的転換。戦略思想の大家、E・ルトワック、「100年マラソン」説のM・ピルズベリーらが絶賛。■米中対立が深まる中で、米国は次にどう動くのか。世界の関心を集める米国の戦略構想を米国の防衛戦略を構想した戦略家がクリアに描き出したのが本書。ウォールストリート・ジャーナル紙が本年のベストブックス10冊のうちの1冊に選び、『フォーリン・アフェアーズ』誌で大きく取り上げられるなど反響を呼んでいる話題の書。日本の将来を考えるうえで、米国の戦略を理解することが不可欠であり、本書はそのニーズに真正面から応えるもの。■2018年の米国家防衛戦略の策定責任者を務めたエルブリッジ・コルビー元国防副次官補が、米国の防衛戦略は、中国の力と野心に照らして、なぜ、そして、どのように変わらなければならないのか、その全容を「中国の覇権阻止」という戦略の観点から明確、厳密な論理構成で説く。兵器・兵站などオペレーショナルなレベルの議論ではなく、アジアへの資源の集中投与を唱え、実践的な軍事戦略レベルの練り上げられた議論を展開する。■米国が単独で世界を牛耳る「単極」の時代が終わった。今、米国は国家防衛のための新たな枠組みを打ち立てる必要がある。ヨーロッパ、北米以外では、世界GDPの4割を占め、最も経済力を高めつつあるアジアこそが米国にとって重要だ。アジア太平洋地域では台頭目覚ましい中国が覇権を握れば、勢力均衡が崩れ、米国がアジアへの自由なアクセスを失い、貿易、経済、安全保障の面で重大なダメージを被る可能性があるためだ。米国にとっては、中国の覇権を阻止することが大戦略であり、そのために、いまや限られた資源をアジアに振り向けるべきだ、中国の覇権を退ける「拒否戦略」を打ち出すことが、結局は限定的な戦争の発生を防ぎ、平和を維持することになる――。本書はこのように主張する。■本書は、米国の防衛戦略の観点から世界情勢を評価し、差し迫った脅威が中国であることを明らかにし、アジア太平洋において中国の覇権に対する反覇権連合を形成し、「拒否戦略」(strategy of denial)によって牽制していくことが戦争抑止になる。そのための反覇権連合をどう構築し、どう機能させていくのか、中国の戦略とは何か、それにどう対抗していくのか、日本など同盟国の役割は何かをしっかりした論理構成で議論する。■本書では、日本への言及が多い。日本は米国にとって最も重要な同盟国であり、日本は自国の防衛については米国との統合的連携のもとに自前で担い(防衛費増)、軍事面での米国への依存という戦後のモデルから脱却する必要があると主張、台湾有事に際しても助力できるとする。中国は台湾侵攻に成功すれば、日本は中国の軍事的攻勢に対しきわめて脆弱になるため、台湾有事への対応は日本にとっても有用だと著者は説く。
目次
まえがき
第1章 アメリカの戦略の目的
アメリカの戦略の根本的な目的 勢力均衡の中心的な役割
第2章 望ましい地域勢力均衡
反覇権連合を形成、維持する上でのチャレンジ フォーカスされ連続する戦略 連合の土台の重要性 土台のバランスを外部から支えるアメリカ 今日における反覇権連合の展望
第3章 同盟とその有効、信頼性のある防衛
反覇権連合における同盟の役割 効果的な防衛 効果的な防衛戦略を実装する上でのチャレンジ 信頼性の重要性 信頼性の差別化
第4章 防御境界線を明確にする
差別化した信頼性を支えるアメリカのコミットメント 含意
第5章 限定的な戦争における軍事戦略
限定的な戦争における軍事戦略 限定的な戦争の考察 国家はどのように戦争を限定するのか 限定的な戦争を支配する
第6章 敵対者の裁量の戦略にフォーカスする重要性
中国の最善の戦略を理解することはなぜ重要なのか 戦略構築のための別のモデル
第7章 中国の最良の軍事戦略
韜光養晦とその限界 フォーカスされ連続する戦略の実行 懲罰的アプローチ 制圧アプローチ
第8章 拒否(阻止)戦略
支配的立場を回復する難しさ コストを負荷する戦略の偽りの魅力 アメリカにとっての最善の戦略:阻止(拒否)戦略による防衛 既成事実化を阻止する
第9章 有効な阻止戦略のあとの限定的戦争
中国の台湾侵攻失敗のあと 長引く戦争
第10章 結束力を高める戦略
阻止戦略はなぜ失敗する可能性があるのか 戦略失敗への適応 決意の醸成 結束力を高める戦略 より固い決意を導くもの 戦争での勝利を得るには
第11章 含意
軍事上の含意 アメリカの防衛境界線 防衛境界線を変更する? 集団的防衛 アジアにおける反覇権への努力とより広いアメリカの防衛戦略 パンデミック 核抑止 反テロリズム活動 同時性の問題 北朝鮮 イラン ロシア 戦略の負担が重すぎる場合どうするか 友好的な核の拡散
第12章 まずまずの平和
第1章 アメリカの戦略の目的
アメリカの戦略の根本的な目的 勢力均衡の中心的な役割
第2章 望ましい地域勢力均衡
反覇権連合を形成、維持する上でのチャレンジ フォーカスされ連続する戦略 連合の土台の重要性 土台のバランスを外部から支えるアメリカ 今日における反覇権連合の展望
第3章 同盟とその有効、信頼性のある防衛
反覇権連合における同盟の役割 効果的な防衛 効果的な防衛戦略を実装する上でのチャレンジ 信頼性の重要性 信頼性の差別化
第4章 防御境界線を明確にする
差別化した信頼性を支えるアメリカのコミットメント 含意
第5章 限定的な戦争における軍事戦略
限定的な戦争における軍事戦略 限定的な戦争の考察 国家はどのように戦争を限定するのか 限定的な戦争を支配する
第6章 敵対者の裁量の戦略にフォーカスする重要性
中国の最善の戦略を理解することはなぜ重要なのか 戦略構築のための別のモデル
第7章 中国の最良の軍事戦略
韜光養晦とその限界 フォーカスされ連続する戦略の実行 懲罰的アプローチ 制圧アプローチ
第8章 拒否(阻止)戦略
支配的立場を回復する難しさ コストを負荷する戦略の偽りの魅力 アメリカにとっての最善の戦略:阻止(拒否)戦略による防衛 既成事実化を阻止する
第9章 有効な阻止戦略のあとの限定的戦争
中国の台湾侵攻失敗のあと 長引く戦争
第10章 結束力を高める戦略
阻止戦略はなぜ失敗する可能性があるのか 戦略失敗への適応 決意の醸成 結束力を高める戦略 より固い決意を導くもの 戦争での勝利を得るには
第11章 含意
軍事上の含意 アメリカの防衛境界線 防衛境界線を変更する? 集団的防衛 アジアにおける反覇権への努力とより広いアメリカの防衛戦略 パンデミック 核抑止 反テロリズム活動 同時性の問題 北朝鮮 イラン ロシア 戦略の負担が重すぎる場合どうするか 友好的な核の拡散
第12章 まずまずの平和
著者略歴
エルブリッジ・A・コルビー(エルブリッジ エイ コルビー eruburijji ei korubii)
塚本勝也(ツカモト カツヤ tsukamoto katsuya)
押手順一(オシテ ジュンイチ oshite junichi)
タイトルヨミ
カナ:キョヒセンリャク : チュウゴクハケンソシヘノベイコクノボウエイセンリャク
ローマ字:kyohisenryaku : chuugokuhakensoshihenobeikokunoboueisenryaku
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