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2020年6月8日発売

鹿島出版会

五十八さんの数寄屋

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内容紹介
伝統的数寄屋を近代化し、近代数寄屋を生み出した吉田五十八の設計作法を、最晩年の住宅作品・岸信介邸を中心にひもとく。

「私はまず、数寄屋建築の近代化から手をつけてみようと考えたのであります」(吉田五十八)
なぜ、吉田は、日本の伝統的住宅様式である書院造と数寄屋造のうち、後者の近代化にのみもっぱら取り組んだのか。――藤森照信[序章より]

時代を経るうちに茶湯から少しずつ離れ、「“崩し”としての数寄屋」だけが意匠として独立する流れがあったように思える。炉の切られていない家、茶を嗜まない主人の家、茶湯とは関係のない建物でさえ、数寄屋造と呼ばれうることに注意しなくてはならない。
そこに共通するものは何であろうか。――田野倉徹也[本文より]

吉田五十八(よしだ・いそや、1894-1974)略歴
東京・日本橋に生まれる。1923年、東京美術学校卒業。1925年、欧米に遊学。1926年、帰朝後建築設計、並びに日本建築の近代化の研究に専念。1941年、東京美術学校講師。1946年、東京美術学校教授。1949年、東京藝術大学教授。1952年、外務省庁舎建設準備委員/「日本建築の近代化」に対して51年度日本芸術院賞受賞。1954年、日本芸術院会員。1956年、国立劇場設立準備協議会委員。1960年、在イタリア・ローマ「日本文化会館」設計委嘱/メキシコ建築家協会名誉会員。1961年、「五島美術館」設計に対して建築業協会賞受賞/東京藝術大学教授を辞す。1962年、「大和文華館」設計に対して建築業協会賞受賞/東京藝術大学名誉教授。1963年、皇居新宮殿造営顧問(~68年)。1964年、文化勲章受章 文化功労者に列せられる。1966年、国立劇場の紋章デザインを担当(評議員)。1967年、「大阪ロイヤルホテル」設計に対して建築業協会賞受賞。1968年、最高裁判所競技設計審査委員/A.I.A. (米国建築家協会)名誉会員/「在米日本国大使公邸」基本設計委嘱。1972年、日本劇場技術協会会長。1974年、3月24日死去、従3位に叙せられ勲1等瑞宝章を受く。
目次
序章 建築史上の吉田五十八
再録・近代数寄屋住宅と明朗性(吉田五十八)

[吉田五十八の普請物語]
第1章 吉田五十八の数寄屋
1、近代数寄屋の巨匠/2、吉田五十八の建築思想/3、吉田五十八の設計施工/4、建築家と大工棟梁との距離
第2章 数寄屋の近代化にこめたもの――岸邸を中心に
岸信介邸の概要
実例1 柱のはなし/実例2 屋根のはなし/実例3 天井のはなし/実例4 大壁1――法規制/実例5 大壁2――木割/実例6 建具のはなし1――引込戸と荒組障子/実例7 建具のはなし2――部屋の主と従/実例8 布と新建材/実例9 照明のはなし/実例10 様式のはなし 
第3章 吉田五十八の茶室 
1、小林古径邸(1934 年)/2、加藤邸(1940 年)/3、吉田五十八自邸(1944 年)/4、北村邸(1963 年)/5、猪股邸「勁松庵」(1967 年)/6、万国博覧会松下館内「万松庵」(1970 年)
第4章 平成吉田五十八考
Appendix 対談「吉田五十八の仕事」藤森照信×田野倉徹也
著者略歴
藤森照信(フジモリ テルノブ fujimori terunobu)
藤森照信(ふじもり・てるのぶ) 1946 年生まれ。建築史家、建築家。東京大学名誉教授、東京都江戸東京博物館館長、工学院大学非常勤特任教授。 作品に「神長官守矢史料館」「熊本県立農業大学校学生寮」「高過庵」「ラコリーナ近江八幡」など。著書に『建築探偵の冒険・東京篇』ほか多数。
田野倉 徹也(タノクラ テツヤ tanokura tetsuya)
田野倉徹也(たのくら・てつや) 1978 年生まれ。数寄屋建築家。東京大学同大学院を修了。鹿島建設を経て独立。作品に「山下和美邸」(漫画『数寄です!』にも登場)「岩惣洗心亭」「大福寺門徒会館」など。 2020 年3月には大阪に「にっぽん文楽組立舞台」、7月には岡山に能舞台を建設予定。柿傳・茶湯同好会や淡交文化事業部での講座など。
タイトルヨミ
カナ:イソヤサンノスキヤ
ローマ字:isoyasannosukiya

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鹿島出版会の既刊から
藤森照信/著 田野倉徹也/著
鹿島建設土木設計本部/編集
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