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2022年2月4日発売

紀伊國屋書店出版部

出版社名ヨミ:キノクニヤショテンシュッパンブ

〈叱る依存〉がとまらない

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内容紹介
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【精神科医・松本俊彦氏 推薦!】
(『誰がために医師はいる――クスリとヒトの現代論』著者)

「殴ってもわからない奴はもっと強く殴ればよい?――まさか。
それは叱る側が抱える心の病、〈叱る依存〉だ。
なぜ厳罰政策が再犯率を高めるのか、
なぜ『ダメ。ゼッタイ。』がダメなのか、
本書を読めばその理由がよくわかる」
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叱らずにいられないのにはわけがある。

「叱る」には依存性があり、エスカレートしていく――その理由は、脳の「報酬系回路」にあった!
児童虐待、体罰、DV、パワハラ、理不尽な校則、加熱するバッシング報道……。
人は「叱りたい」欲求とどう向き合えばいいのか?


●きつく叱られた経験がないと打たれ弱くなる
●理不尽を我慢することで忍耐強くなる
●苦しまないと、人は成長しない……そう思っている人は要注意。
「叱る」には効果がないってホント?


子ども、生徒、部下など、誰かを育てる立場にいる人は必読!
つい叱っては反省し、でもまた叱ってしまうと悩む、あなたへの処方箋。
目次
【目次】
はじめに

Part 1 「叱る」とはなにか
1  なぜ人は「叱る」のか?
▼「きちんと叱れ」「叱っちゃダメ」――矛盾する社会のメッセージ
(叱らないと叱られる/大人も子どもも叱られる/「叱っちゃダメ!」もあふれている/「叱る」は過大評価されている)
▼叱るの本質は何か?
(叱ることは他者の変化への願い/権力の非対称性という前提条件)
▼「叱る」でなければいけない理由
(叱るがはらむ攻撃性:「ネガティブな感情を与える」こと/本書における「叱る」の定義)

2 「叱る」の科学――内側のメカニズムに目を向ける
▼そのとき、脳では何が起きているのか?
▼ネガティブ感情の脳内メカニズム
(恐怖や不安に反応する「扁桃体」/苦痛や嫌悪に反応する「島皮質」/ネガティブ感情の基本は「防御システム」)
▼「学び」をもたらす欲求のメカニズム
(「報酬系回路」は新たな行動を促す「冒険システム」/人の欲求を刺激するさまざまな「報酬」/損をしてでも罰したい?)
▼「叱る」の効果と限界を考える
(効果①:危機介入/効果②:抑止力/「叱る」が効果的な方法だと誤解される理由/なぜ学びや成長につながらないのか)


Part 2 「叱る」に依存する
3 叱らずにいられなくなる人たち
▼叱ると気持ちよくなってしまう罠
(自己効力感という「報酬」/処罰感情の充足という知られざる「報酬」/「叱る」の強化と慢性化)
▼「叱る」がエスカレートしていくのはなぜか?
(慣れが事態を悪化させる/幻の成功体験/長期化する「叱られ」の弊害)

4 「叱らずにいられない」は依存症に似ている 
▼依存症(アディクション)のメカニズム
(依存症(アディクション)とは?/強い快楽だけが原因ではない/根本にある「現実からの一時的逃避」)
▼〈叱る依存〉と依存症の類似点
(叱る側のニーズを満たすための「叱る」/叱る人の苦しみを和らげるために〈叱る依存〉が加速する)

5 虐待・DV・ハラスメントとのあいだにある低くて薄い壁
▼虐待の背景にある〈叱る依存〉
(「叱る」と「しつけ」の結びつき/虐待は誰にでも起こりうる:心理的虐待とはなにか?/マルトリートメントという新たな視点)
▼〈叱る依存〉とDV・ハラスメント
(パートナー間の権力格差/歪んだ関係:トラウマティックボンディング/職場のハラスメントと〈叱る依存〉)
▼叱るを正当化したくなる心理
(被害者意識が強まっていく/私はそうやって強くなった:生存者バイアス/みんなで〈叱る依存〉を正当化する)

Part 3 〈叱る依存〉は社会の病
6 なぜ厳罰主義は根強く支持されるのか?
▼日本の少年法は「甘い」のか――厳罰化する少年法
(忘れられた実態/効果のない政策を後押しするもの)
▼薬物依存は犯罪なのか――ハームリダクションという視点
(歴史が教える厳罰化の敗北とハームリダクション/課題解決か、処罰感情の充足か)
▼制度に根付く懲罰の発想
(効果のない禁止と罰:ゲーム条例/形を変えた厳罰主義:日本における中絶方法を例に)

7 「理不尽に耐える」は美徳なのか?
▼スポーツ指導の〈叱る依存〉
(日本のスポーツ界における子どもの虐待/指導という名の「暴行」を支える人たち/反体罰への新しい動き)
▼学校教育の〈叱る依存〉
(学校という治外法権の場/目的を見失った校則:理不尽なルール遵守の強要)
▼理不尽に耐えることで何が起きるか
(「強要された我慢」で人は強くならない/我慢の強要の先にある無力化/重要な「セルフコントロール」の力/やりたいことがなにもない!)

8 過ちからの立ち直りが許されないのはなぜか?
▼エンターテインメント化するバッシング
(「叩いていい人」認定の恐怖/処罰欲求が暴走する現代のコミュニティ)
▼ 立ち直りと成長の支援が足りない日本の刑法システム
(映画「プリズン・サークル」より/罰を与えれば反省するという幻想/加害者の支援という課題)

Part 4 〈叱る依存〉におちいらないために
9 「叱る」を手放す
▼マクロな視点――社会の常識を変えていく
(「素朴理論」との戦い/苦痛神話からの卒業/処罰欲求と向き合う/「叱らずにいられない人」への支援)
▼ミクロな視点――「叱る」とうまくつきあう
(叱る自分を、叱らないために/叱るときの注意点/「叱る」を手放していく/ニューロダイバーシティな人間理解とは?)
▼「前さばき」――そもそも問題が起きる前に
(予測力を鍛える/しないのか、できないのか、それが問題だ/「未学習(できない)」への対応:やり方を工夫する/冒険モードを邪魔しない/「誤学習(できない)」への対応)
▼〈叱る依存〉に悩むあなたへ

あとがき/〈叱る依存〉をより深く考えるためのブックリスト/注
著者略歴
村中 直人(ムラナカ ナオト muranaka naoto)
【著者】村中直人(むらなか・なおと) 1977年生まれ。臨床心理士・公認心理師。一般社団法人子ども・青少年育成支援協会代表理事。Neurodiversity at Work株式会社代表取締役。人の神経学的な多様性に着目し、脳・神経由来の異文化相互理解の促進、および学びかたの多様性が尊重される社会の実現を目指して活動。2008年から多様なニーズのある子どもたちが学び方を学ぶための学習支援事業「あすはな先生」の立ち上げと運営に携わり、現在は「発達障害サポーター'sスクール」での支援者育成にも力を入れている。著書に『ニューロダイバーシティの教科書――多様性尊重社会へのキーワード』(金子書房)がある。
タイトルヨミ
カナ:シカルイゾンガトマラナイ
ローマ字:shikaruizongatomaranai

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東京創元社:堂場瞬一 
フォト・パブリッシング:寺本光照 
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