近刊検索 デルタ

2023年4月28日発売

紀伊國屋書店

出版社名ヨミ:キノクニヤショテン

眠りつづける少女たち――脳神経科医は〈謎の病〉を調査する旅に出た

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内容紹介
オリヴァー・サックスの後継者として注目される脳神経科医が、
世界各地で出会った奇妙な心因性疾患の背後に見たものとは――
2021年《英国王立協会科学図書賞》最終候補作

世界は一様ではなく、西洋医学は万能ではない。
何が病気で、何が正常か、誰が定義できるのか?

◎スウェーデンの難民家庭の少女たちに広まった「あきらめ症候群」(第1章、第4章)
◎ニカラグアに現存する幻視や憑依を主症状とする「グリシシクニス」(第2章)
◎カザフスタンの鉱山町で発生した「眠り病」(第3章)
◎キューバ駐在のアメリカとカナダの外交官らが罹患した「ハバナ症候群」(第5章)
◎コロンビアの女子学生たちに集団発生した「解離性発作」(第6章)
◎アメリカ北東部の地方都市ル・ロイと南米のガイアナで発生した「集団心因性疾患」(第7章)
◎ロンドンの病院で著者が担当した患者の「解離性発作」(第8章)
目次
【目次】

序 謎の病

第1章 眠りつづける少女たち
あきらめ症候群/ヤズィーディー/仮病疑惑

第2章 グリシシクニス
悪魔が来りて/テキサスのミスキートたち/人類学者マッダと会う/社会による脳の発達への影響/内面から浄めていく夢のようなもの

第3章 失楽園
パーティーはまだ半ばのこと/ある医師の見解/リューボフの見た天国/脳の予測エラー/世界の終わり

第4章 身体を支配する心
モン族と死/心から身体へ、身体から心へ/感覚刺激のフィルタリング

第5章 縞馬ではなく馬だと思え
蹄の音が聞こえてきたら/イアン・ハッキングはかく語りき/キューバ危機とハバナ症候群

第6章 信用の問題
HPVワクチン/ジュリエットの場合/エル・サラドの虐殺/ヒステリーとは何か/エリカとの対話/反ワクチン派とジャーナリスト/子どもたちを救え

第7章 ル・ロイの魔女たち
エリン・ブロコビッチの介入/ガイアナの精霊グラニー/集団ヒステリーと女性蔑視/集団ヒステリーとメディア/地域の慣習と〈病気〉/魔女はいない

第8章 正常な行動
シエナの場合/疾患の診断基準/ロボトミー手術/ADHD大国アメリカ

エピローグ
著者略歴
スザンヌ・オサリバン(オサリバン スザンヌ osariban suzannu)
【著者】スザンヌ・オサリバン(Suzanne O’Sullivan) アイルランド出身の神経科医。ダブリン大学トリニティ・カレッジで医学を修め、現在はロンドンの国立神経・脳神経外科学病院に臨床神経生理学・神経学の医療コンサルタントとして勤める。てんかんを専門とし、心因性疾患を研究している。2015年に刊行した最初の著書 It's All in Your Head は、英国でウェルカム・ブック・プライズと英国王立協会生物学図書賞を受賞。本書は、2018年に刊行され各紙誌で絶賛された Brainstorm に続く3冊目であり、2021年の王立協会科学図書賞の最終候補作に選ばれている。
高橋 洋(タカハシ ヒロシ takahashi hiroshi)
【訳者】高橋 洋(たかはし・ひろし) 翻訳家。訳書に、バレット『情動はこうしてつくられる』、メイヤー『腸と脳』、ドイジ『脳はいかに治癒をもたらすか』、ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか』(以上、紀伊國屋書店)、グリンカー『誰も正常ではない』(みすず書房)、メルシエ『人は簡単には騙されない』(青土社)、ダマシオ『進化の意外な順序』、ブルーム『反共感論』(以上、白揚社)ほか多数。
タイトルヨミ
カナ:ネムリツヅケルショウジョタチノウシンケイカイハナゾノヤマイヲチョウサスルタビニデタ
ローマ字:nemuritsuzukerushoujotachinoushinkeikaihanazonoyamaiochousasurutabinideta

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紀伊國屋書店の既刊から
水島広子/著 細川貂々/イラスト
ジャコモ・リゾラッティ/著 コラド・シニガリア/著 柴田裕之/翻訳 茂木健一郎/監修
R.G.コリングウッド/著 小松茂夫/翻訳 三浦修/翻訳
もうすぐ発売(1週間以内)
集英社:堂場瞬一 
経済法令研究会:新井範子 鬼木基行 佐藤彰 新宅剛 水野みち 
早川書房:ユッシ・エーズラ・オールスン 吉田奈保子 

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