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定価:4,950円(4,500円+税)
判型:A5
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内容紹介
ウクライナ戦争で明らかになった核兵器のリアル。冷戦後アメリカの核戦略はどのように進化してきたのか? 第一人者が徹底検証!
ウクライナ戦争でロシアは「核の恫喝」を行い、北朝鮮は今も核開発を続けている。日本でも核共有の議論が高まった。今こそ核戦略のリアルな議論が必要だ。米国は中露や各地域の核問題にどう対峙したのか? 核の傘を保証するには何が必要なのか? 第一人者が冷徹に評価していく。最近の展開をカバーした新章と、監訳者解説つき。【原著】Brad Robert, The Case for U.S. Nuclear Weapons in the 21st Century(Stanford University Press, 2015)
ウクライナ戦争でロシアは「核の恫喝」を行い、北朝鮮は今も核開発を続けている。日本でも核共有の議論が高まった。今こそ核戦略のリアルな議論が必要だ。米国は中露や各地域の核問題にどう対峙したのか? 核の傘を保証するには何が必要なのか? 第一人者が冷徹に評価していく。最近の展開をカバーした新章と、監訳者解説つき。【原著】Brad Robert, The Case for U.S. Nuclear Weapons in the 21st Century(Stanford University Press, 2015)
目次
謝 辞
序 論
第1章 冷戦後における米国の核政策・核態勢の発展
冷戦の遺産
ジョージ・H. W. ブッシュ政権
クリントン政権
ジョージ・W. ブッシュ政権
オバマ政権
新たな抑止指針
3つのNPRにおける継続性と変化
近代化の問題
変化する政治環境
近代化と軍縮
第2章 第一の新たな問題──核武装した地域の挑戦国
中東における問題
新たな問題──北朝鮮からテキサス州オースティンへ
核兵器に関する北朝鮮の主張
北朝鮮の核使用の妥当性
新たな紛争レベルにおける抑止上の課題
結 論
第3章 地域における新たな抑止戦略
地域の抑止アーキテクチャを強化するための包括的アプローチ
弾道ミサイル防衛による抑止とその他の価値
地域抑止のための米国本土防衛の価値
抑止戦略の最適化
核の代わりになるものはあるのか?
われわれにとってのセオリー・オブ・ビクトリーに向けて
グレーゾーンにおける効果的な抑止
レッドゾーンにおける効果的な抑止
ブラック・ホワイトゾーンにおける抑止
われわれにとっての重要な前提
恫喝戦略への対抗と戦争の勝利
結 論
第4章 第二の新たな問題──プーチン率いるロシアとの関係
1984年から2014年へ──複数の「リセット」
核の次元──収束する未来か,分岐する未来か
戦争と抑止問題への回帰
ロシアのセオリー・オブ・ビクトリー
戦略的不安定性の新たな要因
米国への示唆
第5章 進化する米中関係
関係改善の促進──1989年から2014年へ
米中関係における核の次元
非公式対話からの教訓
米中の核をめぐる将来シナリオ
戦争と抑止の問題へ
中国のセオリー・オブ・ビクトリー
戦略的不安定性の新たな要因
結 論
第6章 欧州における拡大抑止と戦略的安定性
拡大抑止を定義する
NATOの核政策──1991年から2009年
2010年の戦略概念から抑止・防衛態勢見直しへ
DDPRの履行とクリミア・ショック
重要性を増す課題──新たなNATO・ロシア関係における抑止
結 論
第7章 北東アジアの拡大抑止と戦略的安定性
変化する安全保障環境と拡大抑止に対する新たな要望
拡大抑止を適用・強化するための方策
実施にあたっての課題
結 論
第8章 核をめぐる安心供与の諸問題
核の傘による同盟国への安心供与
核の傘を提供していない同盟国・パートナーへの安心供与
NPTに加盟している非核兵器国への安心供与
戦時における敵国への安心供与
ロシア・中国に対する安心供与
米国への安心供与
競合するアジェンダ
結 論
結 論
さらなるステップに向けての条件は現時点で整っているのか,あるいはすぐに整うのか
核兵器反対と軍縮賛成派のための教訓
米国の核兵器賛成派への教訓
敵にとってのセオリー・オブ・ビクトリーとそのリスク
われわれにとってのセオリー・オブ・ビクトリーと米国の核兵器
米国の核態勢への示唆
歴史的視点の結びにあたって
終 章 これからの核戦略,核政策,核態勢見直しへの示唆
最初の問い──バランスのとれたアプローチはまだ必要か
政治的,法的手段によって今以上に何ができるか
軍事的手段によって今以上に何ができるか
結 論
新終章 日本の読者のためのその後の展開と課題
2015年以降の主要な地政学的進展
地域的課題の激化
米国の核戦略への影響
日米同盟への含意
結びにかえて
監訳者解説・あとがき
索 引
著者・訳者紹介
【訳者紹介】
平尾 眞一(ひらお しんいち)
東京大学法学部を卒業後,陸上自衛隊に入隊。バージニア大学フランクバッテンスクール公共政策修士課程修了。
ロメイ 小百合(ろめい さゆり)
マンスフィールド財団アソシエイト・ディレクター。笹川平和財団米国研究員,スタンフォード大学研究員,ランド研究所員を経て現職。ローマ・第三大学大学院修士を経て同大学・政治学部で博士号取得。
佐野 由梨(さの ゆうり)
東京大学法学部を卒業後,外務省勤務。ハーヴァード大学ケネディ・スクール修士課程修了。
序 論
第1章 冷戦後における米国の核政策・核態勢の発展
冷戦の遺産
ジョージ・H. W. ブッシュ政権
クリントン政権
ジョージ・W. ブッシュ政権
オバマ政権
新たな抑止指針
3つのNPRにおける継続性と変化
近代化の問題
変化する政治環境
近代化と軍縮
第2章 第一の新たな問題──核武装した地域の挑戦国
中東における問題
新たな問題──北朝鮮からテキサス州オースティンへ
核兵器に関する北朝鮮の主張
北朝鮮の核使用の妥当性
新たな紛争レベルにおける抑止上の課題
結 論
第3章 地域における新たな抑止戦略
地域の抑止アーキテクチャを強化するための包括的アプローチ
弾道ミサイル防衛による抑止とその他の価値
地域抑止のための米国本土防衛の価値
抑止戦略の最適化
核の代わりになるものはあるのか?
われわれにとってのセオリー・オブ・ビクトリーに向けて
グレーゾーンにおける効果的な抑止
レッドゾーンにおける効果的な抑止
ブラック・ホワイトゾーンにおける抑止
われわれにとっての重要な前提
恫喝戦略への対抗と戦争の勝利
結 論
第4章 第二の新たな問題──プーチン率いるロシアとの関係
1984年から2014年へ──複数の「リセット」
核の次元──収束する未来か,分岐する未来か
戦争と抑止問題への回帰
ロシアのセオリー・オブ・ビクトリー
戦略的不安定性の新たな要因
米国への示唆
第5章 進化する米中関係
関係改善の促進──1989年から2014年へ
米中関係における核の次元
非公式対話からの教訓
米中の核をめぐる将来シナリオ
戦争と抑止の問題へ
中国のセオリー・オブ・ビクトリー
戦略的不安定性の新たな要因
結 論
第6章 欧州における拡大抑止と戦略的安定性
拡大抑止を定義する
NATOの核政策──1991年から2009年
2010年の戦略概念から抑止・防衛態勢見直しへ
DDPRの履行とクリミア・ショック
重要性を増す課題──新たなNATO・ロシア関係における抑止
結 論
第7章 北東アジアの拡大抑止と戦略的安定性
変化する安全保障環境と拡大抑止に対する新たな要望
拡大抑止を適用・強化するための方策
実施にあたっての課題
結 論
第8章 核をめぐる安心供与の諸問題
核の傘による同盟国への安心供与
核の傘を提供していない同盟国・パートナーへの安心供与
NPTに加盟している非核兵器国への安心供与
戦時における敵国への安心供与
ロシア・中国に対する安心供与
米国への安心供与
競合するアジェンダ
結 論
結 論
さらなるステップに向けての条件は現時点で整っているのか,あるいはすぐに整うのか
核兵器反対と軍縮賛成派のための教訓
米国の核兵器賛成派への教訓
敵にとってのセオリー・オブ・ビクトリーとそのリスク
われわれにとってのセオリー・オブ・ビクトリーと米国の核兵器
米国の核態勢への示唆
歴史的視点の結びにあたって
終 章 これからの核戦略,核政策,核態勢見直しへの示唆
最初の問い──バランスのとれたアプローチはまだ必要か
政治的,法的手段によって今以上に何ができるか
軍事的手段によって今以上に何ができるか
結 論
新終章 日本の読者のためのその後の展開と課題
2015年以降の主要な地政学的進展
地域的課題の激化
米国の核戦略への影響
日米同盟への含意
結びにかえて
監訳者解説・あとがき
索 引
著者・訳者紹介
【訳者紹介】
平尾 眞一(ひらお しんいち)
東京大学法学部を卒業後,陸上自衛隊に入隊。バージニア大学フランクバッテンスクール公共政策修士課程修了。
ロメイ 小百合(ろめい さゆり)
マンスフィールド財団アソシエイト・ディレクター。笹川平和財団米国研究員,スタンフォード大学研究員,ランド研究所員を経て現職。ローマ・第三大学大学院修士を経て同大学・政治学部で博士号取得。
佐野 由梨(さの ゆうり)
東京大学法学部を卒業後,外務省勤務。ハーヴァード大学ケネディ・スクール修士課程修了。
著者略歴
ブラッド・ロバーツ(ブラッドロバーツ buraddorobaatsu)
ブラッド・ロバーツ(Brad Roberts) ローレンス・リバモア国立研究所グローバルセキュリティリサーチセンター所長。戦略国際問題研究所(CSIS)研究員,国防分析研究所研究スタッフ,スタンフォード大学教授などを歴任。2009年から13年までは国防次官補代理(核・ミサイル防衛政策)として米国の核戦略の中核的文書である「核態勢見直し(NPR2010)」および「弾道ミサイル防衛見直し(BMDR2010)」の策定を主導するとともに,日米拡大抑止協議の設置に尽力した。2015年より現職。専門は安全保障,核戦略。オランダ・ロッテルダム大学エラスムス校で政治学博士号を取得。執筆した論文や報告書は多数。防衛分野における日本・アメリカ合衆国間の協力関係の促進に寄与した功績で,旭日中綬章を受章。
村野 将(ムラノ マサシ murano masashi)
村野 将(むらの まさし) ハドソン研究所研究員。岡崎研究所や官公庁で戦略情報分析・政策立案業務に従事したのち,2019年より現職。マクマスター元国家安全保障担当大統領補佐官らと共に日米防衛協力に関する政策研究プロジェクトを担当。専門は日米の安全保障政策,とくに核・ミサイル防衛政策,抑止論など。拓殖大学大学院国際協力学研究科安全保障専攻博士前期課程修了。著書に『新たなミサイル軍拡競争と日本の防衛』(並木書房,共著),Alliances, Nuclear Weapons and Escalation: Managing Deterrence in the 21st Century (Australian National University Press, 2021, ブラッド・ロバーツとの共著) などがある。
タイトルヨミ
カナ:タダシイカクセンリャクトハナニカ
ローマ字:tadashiikakusenryakutohananika
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