近刊検索 デルタ

2021年10月29日発売

勁草書房

戦中・戦後日本の〈国家意識〉とアジア

常民の視座から
学習院大学東洋文化研究叢書
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内容紹介
常民にとっての〈日本〉の近代とは? 太平洋戦争前後の思想と大衆文化から、名もない人々が生き継いだ空間を生き返そうとする試み。

太平洋戦争から現代に至る「近代化」のプロセスにおいて、人々はいかに〈日本〉というナショナリティを生きたのか。戦争と敗戦から照射された「死」と国家意識をたどり、子守唄やロカビリー、グループ・サウンズ、テレビドラマなどの大衆文化から、日本とアジアの近代化にそれぞれなりの形で関わった人びとの意識と行為を論じる。
目次
序章 戦中・戦後日本の〈国家意識〉とアジア──常民の〈日本〉[遠藤 薫]

第Ⅰ部 戦争を挟む政治思想

第1章 小津安二郎『一人息子』が描く日本の近代──「家族」の〈嘘〉と〈死〉[遠藤 薫]
 1 はじめに
 2 『一人息子』と近代化日本──小津安二郎の1930年代
 3 『一人息子』の嘘
 4 世界変動の中の『一人息子』
 5 おわりに

第2章 国家と死──大東塾の集団自決を事例に[木本玲一]
 はじめに
 1 国家のための死
 2 大東塾の位置づけ
 3 集団自決前後の経緯
 4 集団自決はどのように受け止められたのか
 5 右翼と死
 6 「皇軍」における生命軽視の伝統と「死の文化」
 7 理想の実現不可能性
 8 大東塾の集団自決が意味するもの
 おわりに

第3章 安田武の「祖国」──竹内好と丸山眞男との関連から[田頭慎一郎]
 1 はじめに
 2 『共同研究 転向』と「高度成長」
 3 「不戦の誓い」と『少年自衛隊』
 4 「六〇年安保」の前と後
 5 「進歩的」な「保守」と「近代化論」
 6 竹内好『魯迅』
 7 丸山眞男と「型」の文化
 8 おわりに

第4章 千鳥ヶ淵戦没者墓苑の静かな浮揚──熱望されない唯一の選択[中田喜万]
 はじめに
 1 新しい国立追悼施設の構想
 2 靖国神社の呪縛
 3 戦没者追悼の常設化
 4 千鳥ヶ淵に集う人々

第Ⅱ部 大衆文化と〈日本〉の変容

第5章 軍歌と子守唄──「死」をうたう女たち[遠藤 薫]
 1 はじめに
 2 「子守唄」と死
 3 レコード文化と子守唄
 4 軍歌としての「子守唄」
 5 おわりに──敗戦後の展開

第6章 ロックンロールからロカビリーへ──アメリカ音楽文化の普通化と国家意識[大山昌彦]
 はじめに
 1 日本におけるロックンロールの受容
 2 日本における「ロカビリー」の誕生
 3 「ロカビリー・ブーム」の到来
 おわりに

第7章 ロック・中国・学校唱歌──瞳みのるは近代国家といかに対峙したか[周東美材]
 はじめに
 1 京都から東京へ
 2 京都から北京へ
 3 近代国家と対峙する
 おわりに

第8章 盛り場における恋愛技術が国家意識形成に及ぼす影響──統治の変遷とアジアの性[塚越健司]
 はじめに
 1 盛り場とは何か
 2 恋愛技術の方法──ナンパとは何か
 3 『週刊サンケイ』におけるナンパとみゆき族
 4 フーテン族と新宿という盛り場
 5 1970年代の恋愛技術
 6 性規範の変化と常民
 7 キーセン観光とは何か
 8 キーセンの実態
 おわりに

第9章 焚書された「日本」イメージ──戦後日本の悪書追放運動と台湾の禁書政策から[大尾侑子]
 1 はじめに
 2 悪書追放運動のはじまり
 3 官製運動/民間運動のはざまで
 4 戦後台湾の「脱日本」政策と禁書
 5 おわりに

第10章 テレビドラマにみる戦後台湾のアイデンティティ──メディアが描く「中国/日本」イメージの受容に注目して[陳 怡禎]
 1 はじめに
 2 戦後台湾の社会状況ならびにメディア管制
 3 1960年代から1980年代の台湾テレビドラマにみる中国への「懐郷」
 4 1990年代の「日本偶像劇」にみる現代社会への想像力
 5 おわりに

終章 〈近代〉の死と〈常民〉の生[遠藤 薫]

索引
編著者・執筆者略歴
著者略歴
遠藤 薫(エンドウ カオル endou kaoru)
遠藤 薫(えんどう かおる)学習院大学法学部教授。東京大学教養学部卒業、東京工業大学大学院理工学研究科修了、博士(学術)。主な著書に、『日本近代における〈国家意識〉形成の諸問題とアジア』(編著、勁草書房、2019年)、『ソーシャルメディアと公共性』(編著、東京大学出版会、2018年)、『社会理論の再興』(編著、ミネルヴァ書房、2016年)ほか。
タイトルヨミ
カナ:センチュウセンゴニホンノコッカイシキトアジア
ローマ字:senchuusengonihonnokokkaishikitoajia

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