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2021年8月31日発売

勁草書房

海洋の未来 持続可能な海を求めて

持続可能な海を求めて
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内容紹介
「海と人の未来をつなぐ」をテーマとする国際的な取り組み、日本財団ネレウスプログラム。多彩なその成果をコンパクトに紹介。

グローバル化により過熱する漁業と地球規模の気候変動は、世界の海と魚に多大な影響をもたらし、将来の世代に十分な魚を供給できるのかという懸念が広がっている。ネレウスプログラムは、生態学・地理学・資源管理学・人類学等の多様な分野から、海と人間社会の未来に必要な持続可能な漁業と海洋保全の実現のため、問題解決に挑む。
目次
謝 辞
序論 海の未来を予測する[太田義孝]

第1章 変わりゆく海洋システム:総論的考察[チャールズ・ストック,ウィリアム・チェン,ジョルジ・サルミエント,エルシー・サンダーランド]
 1.1 化石燃料の燃焼と海洋酸性化
 1.2 海水温上昇,氷の融解と変わりゆく海洋循環
 1.3 海洋の生産性ベースラインの変化
 1.4 海中溶存酸素濃度の低下
 1.5 海岸線の変化と海洋汚染
 1.6 変化する海洋の理解および予測についての見通し

第2章 海の季節性の変動:過去,現在および未来[レベッカ・アッシュ]
 2.1 過去:海洋生態系研究における生物季節学の歩みの概要
 2.2 現在:海洋生態系に対する気候変動の影響の「状況証拠」としての生物季節学
 2.3 未来:これから何が起きるのか

第3章 海洋における極端な気象現象[トマス・フレーリヒャー]
 3.1 海洋熱波をもたらすものは何か
 3.2 温暖化する海洋
 3.3 頻度,規模,期間および強度が増す海洋熱波
 3.4 今後の変化
 3.5 海洋熱波の影響
 3.6 今後の展望

第4章 変わりゆく海洋における水産物のメチル水銀汚染[コリン・ザックレイ,エルシー・サンダーランド]
 4.1 はじめに
 4.2 魚の体内でメチル水銀が蓄積されるまでの各段階
 4.3 変わりゆく海洋における魚の体内メチル水銀
 4.4 結論

第5章 資源利用されている海洋生物グループの気候変動下での現在および将来の生物地理学[ガブリエル・レイゴンデュー]
 5.1 はじめに
 5.2 海洋の生物区分
 5.3 資源利用されている海洋生物の多様性の分布
 5.4 気候変動が海洋生物種の生物地理学に与える影響

第6章 気候変動と適応進化:変わりゆく世界で個体のパフォーマンスを個体群の持続に結びつける[ジョーイ・バーンハート]
 6.1 代謝を細胞から生態系まで拡大する
 6.2 温度は生物の代謝速度に制約を与える
 6.3 個体のパフォーマンスを個体群の動態と結びつける
 6.4 進化論を代謝スケーリング理論に統合する
 6.5 今後の展望

第7章 気候変動への適応と空間的な漁業水産業管理[レベッカ・セルデン,マリン・ピンスキー]
 7.1 種の分布と漁獲可能量の過去,現在および将来の変化
 7.2 水産業が受ける影響
 7.3 空間的な漁業水産業管理の課題
 7.4 種の分布の移動と気候変動に備えた管理のためのツール

第8章 気候変動,汚染物質および伝統食:北極圏の食料安全保障を守るための地域社会との協働[ティフ=アニー・ケニー]
 8.1 水産物,食料安全保障,公衆衛生
 8.2 変容する北極圏のコミュニティ
 8.3 気候変動と伝統食
 8.4 汚染物質と伝統食
 8.5 食料安全保障の改善に向けたコミュニティとの協働

第9章 世界の海洋ガバナンスのための沿岸域先住民データ[アンドレス・シスネロス=モンテマヨール,太田義孝]
 9.1 世界の海洋における先住民
 9.2 グローバルデータの適切な利用
 9.3 海洋政策への先住民の声の反映

第10章 グローバルな水産業界が取り組む企業の社会的責任:その可能性と限界[ウィルフ・スワーツ]
 10.1 はじめに
 10.2 水産業界における民間ガバナンスの台頭
 10.3 自主認証基準と企業の社会的責任
 10.4 考察
 10.5 結論

第11章 人類最後の共有財産:海の未来の(再)構築[キャサリン・セト,ブルック・キャンベル]
 11.1 はじめに
 11.2 「史上最大の単一所有者による囲い込み」:変わりゆく海洋管理体制
 11.3 持続可能な効率性か不公平な所有権の収奪か:新自由主義的囲い込みの足跡をたどって
 11.4 未来の海を選ぶ

第12章 国際漁業紛争に関する既知および未知の事柄の検証[ジェシカ・スパイカーズ]
 12.1 国際漁業紛争の詳細
 12.2 環境安全保障分野の文献から学ぶ
 12.3 海上の脅威と地域不安定性

第13章 ブルーエコノミー:海の社会的公正と持続可能な経済活動[アンドレス・シスネロス=モンテマヨール]
 13.1 背景
 13.2 ブルーエコノミーの定義と議論
 13.3 ブルーエコノミーの産業セクター
 13.4 ブルーエコノミーの実行
 13.5 おわりに

第14章 希望的な開発目標は私たちが求める海へとつながるのか[ジェラルド・シン]
 14.1 SDGs私たちが求める未来…だが欲しいものがいつも手に入るとは限らない
 14.2 そうあってほしいという願望に基づいた政策
 14.3 戦略的計画に伴う向上心

第15章 国際漁業関連法についての各国の義務と遵守[ソレーネ・グッギスベルク]
 15.1 はじめに
 15.2 旗国の管理活動と能力:評価のための自主ガイドライン
 15.3 沿岸国:国家の自主裁量権
 15.4 地域漁業管理機関を通じた協力:広く使われているパフォーマンスレビュー
 15.5 寄港国:策定中の統合型メカニズム
 15.6 おわりに:今後の進め方

結論 格差の海[太田義孝]

邦訳版への謝辞
あとがき
略語一覧
参考文献・注
索 引
執筆者紹介
著者略歴
アンドレス・シスネロス゠モンテマヨール(アンドレス シスネロスモンテマヨール andoresu shisunerosumontemayooru)
アンドレス・シスネロス= モンテマヨール(Andres M. Cisneros-Montemayor)サイモンフレイザー大学助教授,Ph. D.(Fisheries Economics)。オーシャンネクサス副統括。応用漁業管理と生態系サービスを専門とする資源経済学者。持続可能な資源利用の実現を常に視野に入れ,ブルーエコノミーに最適な経済政策,小規模漁業に関連する研究を行っている。2021年にネイチャー誌にブルーエコノミーに関する研究論文を発表。
ウィリアム・チェン(ウィリアム チェン wiriamu chen)
ウィリアム・チェン(William W.L. Cheung)ブリティッシュコロンビア大学Institute for the Oceans and Fisheries 教授,Ph. D(Ecology). 2009年より気候変動による漁業への影響を分野横断的手法により研究,世界的な予測を2013年にネイチャー誌に発表。その後,IPCCに海洋部門の主筆者として参加している。既に100本以上の論文を発表しており,2013年よりネレウスプログラムの共同統括を担った。
太田 義孝(オオタヨシタカ ootayoshitaka)
太田 義孝(おおた よしたか)ワシントン大学 School of Marine and Environmental Affairs 教授,Ph. D.( Anthropology)。専門は,海洋人類学,海洋政策等。オーストラリア,インドネシア,イギリス,フランス,ペルー(アマゾン流域)など世界数カ国にて魚資源の管理と漁業文化についての学際的研究に従事。2011年に日本財団ネレウスプログラムをブリティッシュコロンビア大学にて立ち上げ,事業完了の2019年まで共同統括そして政策および社会科学担当のディレクターとして事業を牽引。2017年に米国ワシントン大学に着任。2019年に,日本財団オーシャンネクサス研究所(ワシントン大学)所長となり,新たな海洋政策の国際プラットフォームを立ち上げる。2021年8月よりワシントン大学に実践教授(Professor of Practice)として再着任。
タイトルヨミ
カナ:カイヨウノミライ
ローマ字:kaiyounomirai

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勁草書房の既刊から
中野邦彦/著 本田正美/著
拓殖大学国際開発研究所/編集
もうすぐ発売(1週間以内)
吉川弘文館:黒田智 
講談社:三止十夜 藤実なんな 
KADOKAWA:青田かずみ 椎名咲月 

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