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2022年8月10日発売

筑摩書房

出版社名ヨミ:チクマショボウ

貸本屋とマンガの棚

ちくま文庫
ちくま文庫
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内容紹介
若き水木しげる、白土三平、つげ義春らが活躍した貸本マンガ界。読者、作家、そのすべてが独自の世界をもった貸本業界の全貌に迫る。解説 宮本大人

60数年前、人々は貸本屋から本を借りて読むことが、ささやかな娯楽だった。とくに貸本マンガと呼ばれる作品群は、子どもや若い労働者たちの心をつかんだ。そのなかには若き日の白土三平、つげ義春、さいとう・たかを等の作品があった。戦後社会のあだ花のように咲いた貸本文化の全貌に迫る!『貸本マンガと戦後の風景』を改題・文庫化。
単行本版解説再録 梶井純
文庫版解説 宮本大人
目次
はじめに 
第一章 貸本マンガの誕生まで
     夜店の赤本と『愉快な三振王』 
     「おもちゃマンガ」と手塚の赤本単行本 
     街頭紙芝居と太平洋文庫 
     紙芝居、赤本から貸本マンガへ 
4
第二章 貸本マンガの隆盛
     花売り娘と貸本少女マンガ 
     五〇年代の復讐譚
| |『坊太郎天狗』 
     滝田ゆうの社会派少女マンガ 
     白土三平『こがらし剣士』と戦後状況1 
     白土三平『こがらし剣士』と戦後状況2 
     貸本屋探索行と『バレエ』 
     戦記マンガの読者とは 
     『影』『街』の創刊 
     『少年山河』に描かれた〝怒れる若者たち〟 
     五〇年代のユーモアの諸相 
第三章 貸本マンガ・一九六〇
     三茶書房と『忍者武芸帳』との出合い 
     貸本SFと戦記マンガの同時代性 
     荏原地区の零細工場群と東京作画会 
     つげ忠男の幻のデビュー作 
     つげ義春『忍者秘帳』と安保論争の頃 
     戦災孤児とつげ忠男の少女マンガ 
     漁村の貸本屋と『少年 近藤勇』 
第四章 貸本マンガ 衰退期の光芒
     中目黒の工場群と『轟先生』 
     『刑事』とさいとう・たかを評価をめぐって
     小島剛夕の世界 
     『血だるま剣法』の問題性 
     面影橋の佐藤プロと水木しげる 
     渋谷・大盛堂と『忍法秘話』 
     つげ忠男と〝ハイティーンの怒り〟 
     つげ忠男の疾風怒濤時代 
     二人の貸本作家――池上遼一とつげ義春 
第五章 貸本マンガと新宿・十二社と
     十二社の料亭街とつげ義春『戦雲のかなた』 
     新宿・成子坂下の『ロケットマン』 
     石子順造と杉村篤(コン・太郎)
     石子順造の貸本屋巡礼 
     石子順造と「貸出票」 
第六章 貸本マンガと戦後大衆文化
     高橋真琴と少女小説 
     任侠映画と佐藤まさあきの劇画 
     貸本時代小説と小島剛夕 
     映画の隆盛と貸本現代小説 
     無名の貸本作家 
     『旗本退屈男』と少年講談の隆盛 
抵抗の系譜が問いかけるもの
第七章 貸本マンガの「場所」
     貸出票が物語るもの 
     下層の人びとと貸本屋 
     奥付とその痕跡を尋ねて 
     神田村とつげ義春『奴隷侍』 
     『全国貸本新聞』の先駆性 
     太平洋文庫にみる戦後現実 
 水木しげるの肉声―「読者投稿欄」
おわりに
 文庫化にあたって
 単行本版解説 梶井 純 
 文庫版解説 宮本大人 
著者略歴
高野 慎三(タカノ シンゾウ takano shinzou)
高野慎三(たかの・しんぞう) 1940年東京生まれ。書評紙「日本読書新聞」勤務を経て、1966年5月に青林堂入社。『月刊漫画ガロ』の編集に携わる。1971年12月に退社。北冬書房を設立、『夜行』『幻燈』などの刊行を続けて現在にいたる。一方、1967年には、石子順造、菊地浅次郎(山根貞男)、梶井純とともに『漫画主義』を創刊する。また、1999年には貸本マンガ史研究会の創立に参加する。ペンネーム「権藤晋」での著作も数多い。
タイトルヨミ
カナ:カシホンヤトマンガノタナ
ローマ字:kashihonyatomanganotana

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