近刊検索 デルタ

2018年8月17日発売

白水社

ここにいる

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内容紹介
孤独死事件を台湾の異才が小説化!
 本書は、2013年に起こった「大阪市母子餓死事件」が素材になっている。当時マンションの一室で28歳の母親と3歳の息子が餓死状態で発見された。母子の孤独死は、無縁社会を象徴する事件として台湾でも大きく報じられ、衝撃を受けた著者は、舞台を台湾に置き換えて、本書を書き上げた。
 主人公の美君は、6歳の娘と暮らす30代の平凡な女性。あるとき、夫から暴力を受け、家を出る。近所に引っ越し、夫からの連絡をひそかに待ちながら、夫や元彼、職場、結婚・出産時のことなど、過去を様々に思い返す。一方で、夫、元彼、娘、親、弟、同僚、友人の独白からは、まったく異なる美君の姿が浮かび上がってくる。すれ違う意識と嚙みあわない現実。些細なきっかけから美君は周囲との関係を断っていき、しだいに自らを追い込んでいく……。
 他者からどう見られるかを常に意識して行動し、自分が選ばれるべき人間だと自負する美君。ネットやSNSが浸透し、容易に他人と深く関われる社会のなかで、なぜ母子は孤独死するに至ったのか。誰にでも起こりうる震撼の事件の全貌を独白体によって鮮烈に描き出し、現代の日常が孕む闇を射抜く傑作長篇。
 小山田浩子氏推薦!
著者略歴
王聡威(オウ ソウイ)
1972年台湾・高雄出身。国立台湾大学哲学科卒、同大学芸術史研究科修士。99年にデビュー以降、巫永福文学賞、宗教文学賞、台湾文学賞、打狗文学賞など数々の文学賞を受賞。03~05年には甘耀明、伊格言ら8人の若手作家と「8P」を結成、新たな創作活動を宣言。著書『濱線女兒─哈瑪星思戀起』(08年)、『複島』(08年)他。雑誌編集者としても活躍。09年から台湾を代表する文芸誌『聯合文学』の編集長を務めている。
倉本 知明(クラモト トモアキ)
1982年香川県生まれ。立命館大学先端総合学術研究科卒、学術博士。文藻外語大学助理教授。09年から台湾在住。訳書に伊格言『グラウンド・ゼロ――台湾第四原発事故』(白水社)、蘇偉貞『沈黙の島』(あるむ)。

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

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