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2017年9月25日発売

明石書店

出版社名ヨミ:アカシショテン

子ども虐待 家族再統合に向けた心理的支援

児童相談所の現場実践からのモデル構築
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内容紹介
子どもの安心・安全を確保しながら、家族再統合に向けた子ども・家族・援助者の関係性をいかに構築するのか。本書は、こうした現場の課題に対して、心理職の立場から何ができるのかを問い、新たな心理的支援の可能性をさぐる意欲作である。
目次
 まえがき

序章 子ども虐待対応における心理的支援の多様性と可能性
 Ⅰ 子どもの福祉領域における心理職の多様なあり方
  1.心理的支援の多様化
  2.「心理的支援」という言葉
  3.子どもの福祉領域における心理的支援の構造
  4.児童相談所におけるチームアプローチ
  5.子ども虐待対応における介入的関与
  6.施設における生活に根差した心理的支援
 Ⅱ 心理的支援の新たな可能性
  1.ネットワークの中での心理的支援
  2.統合的アプローチ
  3.ホロニカル・セラピー
  4.オープンダイアローグ
  5.新たな心理的支援モデル構築の必要性

第1章 家族再統合に向けた心理的支援の現状と課題
 Ⅰ 子ども虐待と児童相談所
  1.子ども虐待とは
  2.児童相談所における子ども虐待対応
  3.わが国の子ども虐待対応の変遷
 Ⅱ 家族再統合に向けた心理的支援
  1.家族再統合の必要性
  2.家族再統合とは
  3.児童相談所における家族再統合支援
  4.安全パートナリングと『三つの家』
  5.家族再統合支援における心理職の役割

第2章 現場からの研究をどう行うか
 Ⅰ 児童相談所における実践研究の課題
  1.児童相談所の現場からの研究の必要性と困難性
  2.失敗事例からではなく成功事例から学ぶ意義
  3.児童相談所の職員が主体となって行う研究
  4.児童相談所の現場からのエビデンスの創出
  5.児童相談所の現場研究における科学性の担保
 Ⅱ 児童相談所の現場からの研究の方法論
  1.事例研究
  2.グラウンデッド・セオリー・アプローチによる事例の質的分析
  3.複線径路等至性アプローチなどの新しい研究方法の可能性

第3章 介入的な文脈における相談関係作り
 Ⅰ 研究の背景
  1.子ども虐待対応における保護者支援の困難性
  2.臨床心理学とソーシャルワークの学際的な研究の必要性
 Ⅱ 方法
  1.修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ
  2.分析対象
  3.データ収集法
  4.分析手続き
  5.倫理的な配慮
 Ⅲ 結果と考察
  1.各カテゴリーと概念の説明
  2.モデルの作成
  3.ストーリーライン
  4.事例による検討
 Ⅳ 総合考察
  1.児童相談所と保護者の関係性形成のプロセス
  2.臨床心理学的なスーパービジョンの必要性

第4章 身体的虐待を行った保護者への教育プログラムの実践
 Ⅰ 研究の背景
  1.「しぶしぶの相談関係」からの家族再統合プログラム
  2.教育プログラムと保護者指導の枠組み作り
 Ⅱ 事例の概要
  1.一時保護の経緯
  2.事例の見立て
  3.倫理的な配慮
 Ⅲ 援助の経過
  1.保護者指導の枠組み作り
  2.『教育プログラム』による保護者へのアプローチ
 Ⅳ 考察
  1.本事例における保護者指導のプロセス
  2.見立てに応じた家族再統合プログラムの選択

第5章 虐待を認めないケースに対する児童相談所の援助プロセス
 Ⅰ 研究の背景
  1.児童相談所が直面する「プログラム以前の問題」
  2.虐待を認めないケースへのアプローチ
 Ⅱ 方法
  1.複線径路等至性アプローチ
  2.対象及び分析手続き
  3.倫理的な配慮
 Ⅲ 結果と考察
  1.モデルの作成
  2.ストーリーライン
  3.事例による検討
 Ⅳ 総合考察
  1.虐待を認めないケースに対する援助の考え方
  2.複線径路等至性アプローチを用いた研究の今後の可能性

第6章 性的虐待疑いで一時保護された子どもへの心理的支援
 Ⅰ 研究の背景
  1.性的虐待の否認事例に対する家族再統合支援の模索
  2.虐待の否認事例に対する安全パートナリングの可能性
 Ⅱ 事例の概要
  1.一時保護の経緯
  2.児童相談所の相談援助の特徴
  3.児童相談所内での多職種によるケースの見立て
  4.児童相談所としての援助方針
  5.本事例における筆者の立場
  6.倫理的な配慮
 Ⅲ 援助の経過
  1.一時保護所での子ども面談
  2.家庭復帰後の安全計画実行の確認
 Ⅳ 考察
  1.「人と環境の適合」を重視した家族再統合支援のあり方
  2.本事例における『安全計画作り』のプロセス

第7章 家族応援会議を活用した地域でのネットワーク支援
 Ⅰ 研究の背景
  1.地域へのアプローチの必要性
  2.家族応援会議を活用した支援
 Ⅱ 事例の概要
  1.措置入所までの経緯
  2.相談援助の構造
  3.倫理的な配慮
 Ⅲ 援助の経過
  1.問題を整理するための地図作り
  2.『安全計画作り』による子ども虐待の解決に向けた旅
 Ⅳ 考察
  1.本事例における地域でのネットワーク支援のプロセス
  2.家族応援会議におけるファシリテーターの役割

第8章 家族再統合に向けた協働的支援モデルの構築
 Ⅰ 研究の背景
  1.地域支援のあり方の理論化の必要性
  2.コラボレーションとしての心理的支援
 Ⅱ 方法
  1.修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ
  2.研究協力者
  3.データ収集法
  4.分析手続き
  5.倫理的な配慮
 Ⅲ 結果と考察
  1.各カテゴリーと概念の説明
  2.モデルの作成
  3.ストーリーライン
  4.事例による検討
 Ⅳ 総合考察
  1.子ども虐待対応における心理職の役割
  2.「あたたかい見立て」による地域支援のあり方

終章 家族再統合に向けた心理的支援のあり方
 Ⅰ 家族再統合に向けた関係性を重視した支援モデル
 Ⅱ 今後の家族再統合支援の実践と研究に向けて


 あとがき

 引用文献

 初出一覧
著者略歴
千賀 則史(センガ ノリフミ senga norifumi)
名古屋大学ハラスメント相談センター講師。心理学博士。臨床心理士。 1981年,愛知県豊橋市生まれ。早稲田大学人間科学部卒業。放送大学大学院文化科学研究科(臨床心理学プログラム)修士課程修了。名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士後期課程修了。愛知県西三河児童・障害者相談センター,愛知県中央児童・障害者相談センター,愛知県立愛知学園などを経て現職。 専門は臨床心理学。研究テーマは,虐待・非行・ハラスメントへの心理的支援。 〈主な著書〉 『「三つの家」を活用した子ども虐待のアセスメントとプランニング』(共著,明石書店,2015年)など
タイトルヨミ
カナ:コドモギャクタイカゾクサイトウゴウニムケタシンリテキシエン
ローマ字:kodomogyakutaikazokusaitougounimuketashinritekishien

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