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2019年12月30日発売

明石書店

出版社名ヨミ:アカシショテン

ローマクラブ『成長の限界』から半世紀 Come On! 目を覚まそう!

環境危機を迎えた「人新世」をどう生きるか?
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内容紹介
地球と人類の未来に向けて提言を続けるローマクラブが、ベストセラーとなった最初の報告書『成長の限界』以降50年近くを経て贈る本格的なレポート。人新生・SDGsの時代に、地球環境と人類社会の持続のため何ができるかを様々な視点から探究する。
目次
 日本語版 はじめに
 はしがき
 要旨
 謝辞

第1章 人類の今の歩みが持続可能だなんて言わないでください!
 1.1 はじめに:混乱の中にある世界
  1.1.1 さまざまな危機と無力感
  1.1.2 金融化:混乱現象
  1.1.3 「空っぽの世界」と「いっぱいの世界」
 1.2 『成長の限界』――その主張はどれだけ妥当だったのか?
 1.3 プラネタリー・バウンダリー
 1.4 人新世
 1.5 気候変動
  1.5.1 わたしたちには「一点集中計画」が必要だ
  1.5.2 超過分をどうするか
  1.5.3 マーシャルプラン?
  1.5.4 人類は既に気候目標を達成する機会を逃してしまったのか
 1.6 その他目の前に立ちふさがる災厄
  1.6.1 技術的な未知と既知である脅威
  1.6.2 核兵器――忘れられた脅威
 1.7 持続可能でない人口増大と都市化
  1.7.1 人口動態
  1.7.2 都市化
 1.8 持続可能でない食と農の仕組み
 1.9 貿易対環境
 1.10 持続可能な開発のための2030アジェンダ――悪魔は実行に宿る
 1.11 わたしたちは揺さぶられるのが好き? デジタル革命の例
  1.11.1 揺さぶりをかける技術――新たな誇大広告
  1.11.2 デジタル化は現代の流行語
  1.11.3 恐るべき「特異点」と「指数関数型技術」
  1.11.4 仕事
 1.12 「空っぽの世界」から「いっぱいの世界」へ
  1.12.1 物理的成長の影響
  1.12.2 GDPのあやまり――無視される物理的影響
  1.12.3 GDPのあやまり再び――費用をあたかも便益であるかのように扱う
 第1章と第2章との関係

第2章 合わなくなった世界観にしがみつかないで!
 2.1 ラウダート・シ――教皇が声を上げている
 2.2 物語を変えよ、未来を変えよ
 2.3 1991年:「第一次地球革命」
 2.4 資本主義の思い上がり
 2.5 市場原理の失敗
 2.6 市場原理の理念的な誤り
  2.6.1 アダム・スミス、予言者、道徳家、啓蒙者
  2.6.2 デイヴィッド・リカード、資本移動、そして比較優位vs絶対優位
  2.6.3 チャールズ・ダーウィンは地球規模貿易でなく局地的競争を意図していた
  2.6.4 対照を減らす
 2.7 還元主義思想は浅く不充分である
  2.7.1 還元主義思想
  2.7.2 技術の誤用
 2.8 理論、教育、そして社会的現実の間にある相違
 2.9 寛容と長期的な視野
 2.10 わたしたちには新たな啓蒙が必要かもしれない
  2.10.1 合理主義の再生でない、新たな啓蒙
  2.10.2 陰と陽
  2.10.3 排除でなく、バランスという思想
 第2章と第3章との関係

第3章 さあ! 持続可能な世界を目指すわくわくするような旅に参加しよう!
 3.1 再生力のある経済
  3.1.1 新たな物語
  3.1.2 自然資本主義:変化の物語
  3.1.3 すべてを再設計する
  3.1.4 再生の管理
 3.2 ディベロップメント・オルタナティブズ
 3.3 ブルー・エコノミー
  3.3.1 中核的原則
  3.3.2 コーヒー化学と食用キノコ
  3.3.3 サルデーニャでのバイオリファイナリーとアザミの設計
  3.3.4 三次元海洋養殖と気泡による釣り
 3.4 分散型エネルギー
 3.5 農業に関するいくつかの成功事例
  3.5.1 持続可能な農業政策の一般方針
  3.5.2 途上国における持続可能な農業
  3.5.3 先進国の貢献
 3.6 再生都市化:エコポリス
  3.6.1 エコポリス:循環資源フロー
  3.6.2 再生都市
  3.6.3 都市と自然災害
  3.6.4 アデレード
  3.6.5 コペンハーゲン
 3.7 気候――いくつかの良い報せと更なる挑戦
  3.7.1 良い報せ
  3.7.2 歴史的債務への対処と「炭素予算」法
  3.7.3 二酸化炭素排出の価格付け
  3.7.4 「戦後経済」体制で地球温暖化と闘う
 3.8 サーキュラー・エコノミーは新たな経済論理を必要とする
  3.8.1 経済の仕組が変わらなければならない
  3.8.2 サーキュラー・エコノミーへ移行する社会的便益
 3.9 5倍の資源生産性
  3.9.1 運輸
  3.9.2 資源効率的な建物
  3.9.3 農場での水の効率的利用
 3.10 健全な揺さぶり
  3.10.1 情報技術を歓迎する30年
  3.10.2 「良い揺さぶり」
  3.10.3 そして、ここで衝撃的提言:情報税
 3.11 金融界の改革
  3.11.1 商業銀行と投資銀行の分離
  3.11.2 負債の取り扱い
  3.11.3 貨幣創造の制御:シカゴプラン
  3.11.4 国際通貨取引税
  3.11.5 透明性の強化
  3.11.6 独立規制者
  3.11.7 富裕層への課税と税の徴収
  3.11.8 「ビッグ4」監査法人を監督する
 3.12 経済制度の改革
  3.12.1 「ドーナツ経済学」
  3.12.2 多数派の支持が得られる可能性のある改革
  3.12.3 グリーン転換をもっと収益が上がるものへ
  3.12.4 共通善のための経済
 3.13 良質な投資
  3.13.1 ウォール街から慈善事業まで
  3.13.2 現在進行中の構造変化
  3.13.3 インパクト投資
  3.13.4 主流となることが鍵
  3.13.5 グリーンボンド、クラウドファンディング、フィンテック
 3.14 GDP以外で幸福度の評価を
  3.14.1 新たな指標への近年の研究
  3.14.2 GDPとGPIとの乖離
  3.14.3 ハイブリッドアプローチに向けて
 3.15 市民社会、社会関係資本、そして共同のリーダーシップ
  3.15.1 公的な会話:市民集会の概念
  3.15.2 社会関係資本の創出:多様な利害関係者による協力
  3.15.3 共同のリーダーシップの事例:コーヒーコミュニティによる共通行動規範
 3.16 グローバルガバナンス
  3.16.1 序論:国連システムと未来志向の考え
  3.16.2 個別の仕事
  3.16.3 COHAB:国民国家による共生状態
 3.17 国家レベルの行動:中国とブータン
  3.17.1 中国とその第十三次五ヵ年計画
  3.17.2 ブータン:国民総幸福量指標
 3.18 持続可能な文明に向けての教育

 結論――わたしたちと一緒に始めよう!
 本書に対する称賛の声
 索引
著者略歴
エルンスト・フォン・ワイツゼッカー(エルンスト フォン ワイツゼッカー erunsuto fon waitsuzekkaa)
ローマクラブ共同名誉会長。ドイツのエッセン大学生物学教授、カッセル大学創設学長、ヴッパータール気候・環境・エネルギー研究所の初代所長、国連環境計画(UNEP)国際資源パネル共同議長などを歴任。ドイツ連邦議会議員・環境委員会初代委員長に就任し、今日ドイツが環境王国と言われる基本理念を作り上げた。省資源・エネルギーの方法と可能性を説いた『ファクター4――豊かさを2倍に、資源消費を半分に』(1995年)などの著者として世界的に著名であり、WWF(世界自然保護基金)インターナショナル環境保護賞としてエディンバラ公爵金賞、ドイツ連邦共和国大十字勲章などを授与されている。
アンダース・ワイクマン(アンダース ワイクマン andaasu waikuman)
ローマクラブ共同名誉会長、Linköping大学名誉博士。欧州議会議員、国連事務総長補、国連開発計画政策局長、スウェーデン赤十字事務総長などを歴任。現在、ワールドフューチャーカウンシル会員、国連環境計画(UNEP)国際資源パネル委員、スウェーデン・ロイヤルアカデミー会員、スウェーデン・リサイクル産業協会会長、スウェーデン国際開発協力庁(SIDA)理事、スウェーデン超党派環境委員会委員長などの要職を務める。目下、2050年の低炭素社会戦略策定に打ち込み、文筆家・欧州のオピニオンリーダーとして活躍している。
林 良嗣(ハヤシ ヨシツグ hayashi yoshitsugu)
中部大学持続発展・スマートシティ国際研究センター長、名古屋大学名誉教授・元環境学研究科長。ローマクラブ日本支部長、清華大学傑出客員教授。リーズ大学、ドルトムント大学、同済大学の客員教授、世界交通学会会長などを歴任。1990年代に通勤者の1割が8時間超えの大渋滞に襲われたバンコクにTOD(公共交通指向型都市開発)を提唱し、鉄道指向都市への転換に貢献。一方、人口減少に向けて都市のストック化とスマートシュリンクを両輪とする次世代への「継承可能都市」の概念を提唱。著書に『都市のクオリティ・ストック』(鹿島出版会、2009)、『持続性学』(明石書店、2010)、『レジリエンスと地域創生』(明石書店、2015)、Intercity Transport and Climate Changes(Springer, 2014)など、持続発展に関する和洋著書、論文多数。
野中 ともよ(ノナカ トモヨ nonaka tomoyo)
NPO法人ガイア・イニシアティブ代表、ローマクラブ執行委員。NHK、テレビ東京でキャスターを務めた後、財政制度審議会、中央教育審議会など政府審議会委員を歴任。またアサヒビール、ニッポン放送など多くの企業役員を歴任。2005年三洋電機代表取締役会長に就任し、“いのち”を軸にした環境負荷の低い商品づくりをVISIONに掲げ卓越した経営手腕を示す。2007年NPO法人ガイア・イニシアティブを設立。人間も地球という生命体ガイア(GAIA)の一員として振る舞うべきことを説き、地球環境・エネルギー問題と地域活性化に取り組む。2018年度アカデミア賞社会部門受賞。著書に『私たち「地球人」』(集英社、1992)、『心をつなぐ生き方』(サンマーク出版、2004)など多数。
中村 秀規(ナカムラ ヒデノリ nakamura hidenori)
富山県立大学工学部准教授。1997年東京大学大学院理学系研究科修士課程地球惑星物理学専攻修了後、JICAに入り国際開発業務に従事。経営コンサルティング業務を経て2005年米国コロンビア大学大学院国際公共研究科修士課程政治経済開発専攻修了。同年国際連合児童基金ウガンダ事務所インターン。地球環境戦略研究機関、名古屋大学大学院環境学研究科などを経て、現職。2012年東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程社会工学専攻修了、博士(学術)。専門は環境政策、環境ガバナンス、臨床環境学、社会工学。
森杉 雅史(モリスギ マサフミ morisugi masafumi)
名城大学都市情報学部教授。名古屋大学大学院経済学研究科理論経済学専攻(修士)・工学研究科地圏環境工学専攻(博士)、環境学研究科都市環境学専攻助手を経て現職。環境省(地球環境推進費S-4・S-8)や文部科学省(SI-CAT)からの委託研究を通し、温暖化による各種被害(砂浜、スキー場、水害、熱中症・熱ストレス、白神山地や白川郷など世界遺産を有する観光業)や適応策効果への経済学的評価手法の開発に携わる。科学研究費、OECDとの共同研究において、インド・東南アジアの水質汚染問題を対象とした統計的生命価値と経済発展段階の関連性についての研究に従事。2017年地球環境論文賞(土木学会)受賞。
柴原 尚希(シバハラ ナオキ shibahara naoki)
中部大学工学部准教授。名古屋大学大学院環境学研究科において、社会資本のライフサイクルアセスメント(LCA)をテーマに博士(環境学)を取得後、助教として土木計画学や都市環境学に関する教育・研究に携わる。その後、(一社)産業環境管理協会において、企業のLCA算定支援やプロジェクトマネジメント、国・自治体の環境・エネルギー関連事業の検証・評価などを通じて、ライフサイクル思考の社会への普及に努める。2018年より現職。2019年、日本LCA学会奨励賞受賞。
吉村 皓一(ヨシムラ コウイチ yoshimura kouichi)
(一社)日本UNEP協会理事。(一社)環境未来研究会理事長。(一社)日本ペンクラブ会員・環境委員。1967~1992年、シーメンス日本法人に勤務。1992~2003年、日欧技術インターフェイス(株)社長。2003~2013年、(株)エルメック勤務。2014年~ドイツ語翻訳家(環境分野)。エルンスト・フォン・ワイツゼッカーら著『ファクター5』(明石書店、2014)日本語版の訳者代表をつとめた。
タイトルヨミ
カナ:ローマクラブセイチョウノゲンカイカラハンセイキカモンメヲサマソウ
ローマ字:roomakurabuseichounogenkaikarahanseikikamonmeosamasou

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