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定価:2,860円(2,600円+税)
判型:四六
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内容紹介
尖閣諸島の領有は、日本帝国による琉球併呑の延長線上にあった。今日なお、尖閣の領有を主張することは、近代日本の膨張主義を克服できていないに等しい。国際法、地理学、歴史学……あらゆる学問を動員して作り上げた近代日本帝国の植民地主義を、琉球独立の視点から根底的に批判する脱植民地化の道。
目次
はじめに
Ⅰ 日本政府はどのように琉球、尖閣諸島を奪ったのか
1 植民地主義を正当化する「無主地先占」論
2 尖閣日本領有論者に対する批判
3 「無主地先占」論と民族自決権との対立
4 琉球、尖閣諸島は「日本固有の領土」ではない
5 歴史認識問題としての尖閣問題
Ⅱ 日本帝国のなかの尖閣諸島
1 日本による尖閣諸島領有過程の問題点
2 他の島嶼はどのように領有化されたのか
3 山県有朋の「琉球戦略」と尖閣諸島
Ⅲ 尖閣諸島における経済的植民地主義
1 古賀辰四郎による植民的経営としての尖閣開発
2 寄留商人による琉球の経済的搾取
3 油田発見後の日・中・台による「資源争奪」
4 「県益論」と「国益論」との「対立」
5 琉球における資源ナショナリズムの萌芽と挫折
6 稲嶺一郎と尖閣諸島
7 なぜ今でも尖閣油田開発ができないのか
Ⅳ サンフランシスコ平和条約体制下の琉球と尖閣諸島
1 サンフランシスコ平和条約体制下における琉球の主権問題
2 アジアの独立闘争に参加した琉球人
3 戦後東アジアにおける琉球独立運動
4 李承晩による琉球独立運動支援
5 日本の戦後期尖閣領有論の根拠
6 なぜ中国、台湾は尖閣領有を主張しているのか――その歴史的、国際法的な根拠
Ⅴ 日本の軍国主義化の拠点としての尖閣諸島と琉球
1 地政学上の拠点としての尖閣諸島
2 尖閣諸島で軍隊は住民を守らなかった
3 八重山諸島の教科書選定と「島嶼防衛」との関係――教育による軍官民共生共死体制へ
4 教科書問題、自衛隊基地建設、尖閣諸島のトライアングル
5 沖縄戦に関する教科書検定問題と日本の軍国主義化
6 琉球列島での自衛隊基地建設と尖閣問題との関係
Ⅵ 琉球人遺骨問題と尖閣諸島問題との共通性
1 学知の植民地主義とは何か
2 琉球における学知の植民地主義
3 皇民化教育という植民地主義政策
4 天皇制国家による琉球併呑140年――琉球から天皇制を批判する
5 琉球人差別を止めない日本人類学会との闘い
6 京大総長による「琉球人差別発言事件」の背景
7 どのように琉球人遺骨を墓に戻すのか
Ⅶ 琉球独立と尖閣諸島問題
1 琉球人と尖閣諸島問題との関係
2 琉球の脱植民地化に向けた思想的闘い
3 尖閣帰属論から琉球独立論へ
4 尖閣諸島は琉球のものなのか
5 「日本復帰体制」から「琉球独立体制」へ
6 どのように民族自決権に基づいて独立するのか
注
索引
あとがき
Ⅰ 日本政府はどのように琉球、尖閣諸島を奪ったのか
1 植民地主義を正当化する「無主地先占」論
2 尖閣日本領有論者に対する批判
3 「無主地先占」論と民族自決権との対立
4 琉球、尖閣諸島は「日本固有の領土」ではない
5 歴史認識問題としての尖閣問題
Ⅱ 日本帝国のなかの尖閣諸島
1 日本による尖閣諸島領有過程の問題点
2 他の島嶼はどのように領有化されたのか
3 山県有朋の「琉球戦略」と尖閣諸島
Ⅲ 尖閣諸島における経済的植民地主義
1 古賀辰四郎による植民的経営としての尖閣開発
2 寄留商人による琉球の経済的搾取
3 油田発見後の日・中・台による「資源争奪」
4 「県益論」と「国益論」との「対立」
5 琉球における資源ナショナリズムの萌芽と挫折
6 稲嶺一郎と尖閣諸島
7 なぜ今でも尖閣油田開発ができないのか
Ⅳ サンフランシスコ平和条約体制下の琉球と尖閣諸島
1 サンフランシスコ平和条約体制下における琉球の主権問題
2 アジアの独立闘争に参加した琉球人
3 戦後東アジアにおける琉球独立運動
4 李承晩による琉球独立運動支援
5 日本の戦後期尖閣領有論の根拠
6 なぜ中国、台湾は尖閣領有を主張しているのか――その歴史的、国際法的な根拠
Ⅴ 日本の軍国主義化の拠点としての尖閣諸島と琉球
1 地政学上の拠点としての尖閣諸島
2 尖閣諸島で軍隊は住民を守らなかった
3 八重山諸島の教科書選定と「島嶼防衛」との関係――教育による軍官民共生共死体制へ
4 教科書問題、自衛隊基地建設、尖閣諸島のトライアングル
5 沖縄戦に関する教科書検定問題と日本の軍国主義化
6 琉球列島での自衛隊基地建設と尖閣問題との関係
Ⅵ 琉球人遺骨問題と尖閣諸島問題との共通性
1 学知の植民地主義とは何か
2 琉球における学知の植民地主義
3 皇民化教育という植民地主義政策
4 天皇制国家による琉球併呑140年――琉球から天皇制を批判する
5 琉球人差別を止めない日本人類学会との闘い
6 京大総長による「琉球人差別発言事件」の背景
7 どのように琉球人遺骨を墓に戻すのか
Ⅶ 琉球独立と尖閣諸島問題
1 琉球人と尖閣諸島問題との関係
2 琉球の脱植民地化に向けた思想的闘い
3 尖閣帰属論から琉球独立論へ
4 尖閣諸島は琉球のものなのか
5 「日本復帰体制」から「琉球独立体制」へ
6 どのように民族自決権に基づいて独立するのか
注
索引
あとがき
著者略歴
松島 泰勝(マツシマ ヤスカツ matsushima yasukatsu)
龍谷大学経済学部教授。専門は、島嶼経済論。
主な著作
『琉球 奪われた骨――遺骨に刻まれた植民地主義』(岩波書店、2018年)、『琉球独立宣言――実現可能な五つの方法』(講談社文庫、2015年)、『琉球独立への道――植民地主義に抗う琉球ナショナリズム』(法律文化社、2012年)
タイトルヨミ
カナ:テイコクノシマ
ローマ字:teikokunoshima
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