近刊検索 デルタ

2021年5月31日発売

明石書店

出版社名ヨミ:アカシショテン

アンダーコロナの移民たち

日本社会の脆弱性があらわれた場所
このエントリーをはてなブックマークに追加
内容紹介
コロナ禍で移民たちが直面している困難は、日本人以上に深刻だ。雇用環境が元々脆弱な上、就職差別にも遭遇している。学びやつながりの困難を抱える人も多い。この状況下でなおも「社会の一員」の可能性を奪い、排除し続けることの意味を問う、画期的な試み。
目次
総論 社会の脆弱性を乗り越えるために――コロナは移民/外国人政策に何をもたらしているか[鈴木江理子]

Ⅰ 脆弱性はいかに露呈したか

第1章 「二回目の危機」――コロナ禍における南米系移民の人々の仕事と生活[山野上麻衣]
第2章 コロナ以前/以降の重層的困難と連帯の可能性――ベトナム人技能実習生への調査から[巣内尚子]
第3章 「学べない、働けない、帰れない」――留学生は社会の一員として受け入れられたのか[高向有理・田中雅子]
第4章 運用と裁量に委ねられた人生――コロナ禍で浮き彫りとなった仮放免者の処遇[呉泰成]
第5章 社会的危機と差別――ヘイトスピーチ、直接的差別、そして公的差別[明戸隆浩]

 Column
 1 移民をめぐる国際的な動向[佐藤美央]
 2 台湾の外国人在宅介護労働者における「従順」と「抵抗」[鄭安君]
 3 シンガポールの男性移住労働者たち[宋恵媛]
 4 韓国の移民たちへの影響[金昌浩]
 5 アメリカ合衆国におけるコロナ危機と移民[南川文里]

Ⅱ 脆弱性をどのように支えるか

第6章 雇用は守られているか――政府のコロナ対応・外国人労働者政策を検証する[旗手明]
第7章 学びとつながりの危機――外国にルーツをもつ子どもの多様性を受け止める[田中宝紀]
第8章 セーフティネットの穴をいかに埋めるか――いのちをつなぐ連帯と協働[大川昭博]
第9章 コロナ禍で発揮されたネットワークの力――愛知県内での取組みから[土井佳彦]

 Column
 6 大阪・ミナミの外国人家族支援[原めぐみ]
 7 移住労働者たちの労働現場[坂本啓太]
 8 日本の難民と難民支援協会の対応[石川えり]
 9 多国籍化するカトリック教会での「共助」の取組み[山岸素子]
 10 新型コロナ「移民・難民緊急支援基金」の試みと成果[崔洙連]

Ⅲ 「もうひとつの社会」に向けて

第10章 諸外国の事例を通して考える「特定技能」――雇用縮小下・移動制限下での外国人労働者の受入れ[加藤真]
第11章 コロナから考える統合政策――日本における多文化共生施策の課題と展望[近藤敦]
第12章 国際人口移動の流れは変化したのか――パンデミック下の実態と今後のゆくえ[是川夕]

あとがき[鈴木江理子]
著者略歴
鈴木 江理子(スズキ エリコ suzuki eriko)
国士舘大学文学部教授。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。NPO法人 移住者と連帯する全国ネットワーク(移住連)副代表理事、認定NPO法人多文化共生センター東京理事等を兼任。移民政策や人口政策、労働政策を研究するかたわら、外国人支援の現場でも活動。主著に『日本で働く非正規滞在者――彼らは「好ましくない外国人労働者」なのか?』(単著、明石書店、平成21年度冲永賞)、『非正規滞在者と在留特別許可――移住者たちの過去・現在・未来』(共編著、日本評論社)、『東日本大震災と外国人移住者たち』(編著、明石書店)、『新版 外国人労働者受け入れを問う』(共著、岩波書店)など。
タイトルヨミ
カナ:アンダーコロナノイミンタチ
ローマ字:andaakoronanoimintachi

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

-- 広告 -- AD --

【AD】
今、注目すべき第三書館の本
泣くな、わが子よ
ノーベル賞候補であり続ける文学者の代表作

-- 広告 -- AD --

もうすぐ発売(1週間以内)

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを利用しています。