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定価:2,200円(2,000円+税)
判型:四六
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内容紹介
日本以上のペースで少子高齢化が進む韓国は、「雇用許可制」を導入し、非熟練外国人労働者を正式に受け入れる政策転換に踏み切った。その労働政策、語学教育、結婚移民などの話題を現地取材で掘り下げ、問題が山積する日本の外国人政策に示唆を与える必読書。
目次
はじめに
移民大国化する韓国
なぜ外国人居住者が急増したのか
第一章 非熟練外国人労働者から高度人材まで
1 企業、外国人双方に利益の雇用許可制
給与は母国の5倍以上「ずっと働きたい」
韓国人と同じ待遇を保障
産業研修制度から雇用許可制に転換
ベトナム人労働者の選択「日本より韓国」
「漢江の奇跡」に自身を重ね
2 労働相談から語学教育まで幅広い支援――現場から
外国人最多の安山市の「ワンストップセンター」
15言語に対応の労働相談
非正規滞在者にも医療サービス提供
地方都市の外国人労働者支援センターでは――南部光州広域市
全国9つのセンター、傘下に35の地域拠点も
3 雇用許可制導入から15年――見えてきた課題
懸念される非正規滞在者の増加
新たな在留許可の創設――点数制ビザ
国の移民政策の将来像を
4 外国人労働者と韓国語教育
入国前に「自力で学んで」
韓国語教育体制は整えられているが
何が足りないのか
重要なのは学習の動機づけ
5 雇用許可制の光と影
何が問題か
制度の趣旨との乖離
6 外国人労働者を支える宗教団体
キリスト教系団体が牽引した外国人労働者支援
果たした役割の大きさ
〇インタビュー1 禹萬善 光州外国人労働者支援センター所長
コラム1 韓国で働く非熟練外国人労働者
コラム2 「ハッピーリターン・プログラム」
第二章 韓国系外国人
1 最大の移民集団――朝鮮族
朝鮮族流入の経緯
中国との国交樹立後に激増
韓国女性の社会進出を支える朝鮮族
高齢者介護と外国人労働者
ケアの危機
映画「ミッドナイト・ランナー」に怒り爆発
朝鮮族の若い世代の葛藤
転換期を迎える朝鮮族
2 高麗人の苦難
なぜ韓国に
高麗人のゴッドマザー
高麗人の子どもたちの問題とは
コラム3 急激な人口変動にどう向き合っていくのか
第三章 華僑と留学生、そして難民
1 華僑の苦難
韓国に定着できなかった華僑
2人の華僑スター
なおも残る疎外感
2 留学生急増の背景と問題点
最低賃金以下の労働力となる留学生たち
政府によるアメとムチ
偽装留学生問題の発生
留学生に期待される労働力
3 難民
イエメン難民パニック
難民への冷めた視線
アジアで初めて難民法を制定
政府の難民への対応には温度差
過酷な環境にさらされた難民家族
アフガニスタン難民の入国
〇インタビュー2 梁起豪 聖公会大学校教授
コラム4 「社会統合プログラム」とは
コラム5 国際比較からみた移民統合政策の課題
第四章 結婚移民
1 自治体が多様な支援を展開――現地取材から
アジアから農村部へ、国際結婚急増
韓国中部にある約3万人の小さな村では
韓流ドラマと違う「毎日、泣いた」
夫も一緒にカウンセリング
20年後の「多文化村」は?
小学校でも国際結婚家庭の子どもを支援
都市部のセンターの取り組み――ソウル近郊安山市
24時間受付の電話相談も
少子化のつけ、結婚移民女性に?
2 結婚移民女性へのまなざし
国際結婚の実態
ある結婚移民女性の表象
「嫁」役割の呪縛
CMに描かれる結婚移民女性の変化
韓国人の夫はどこに?
嫁姑問題と結婚移民女性
3 結婚移民女性のエンパワーメント
ライフサイクルに合わせた支援
自立に向けたエンパワーメント
新たな戦力に
結婚移民者の行政への活用
地方の村で起きている地殻変動
〇インタビュー3 李弦珗 全羅北道淳昌郡多文化家族支援センター長
第五章 外国につながりを持つ多様な子どもたち
1 増え続ける国際結婚家庭の子どもたち
国際結婚家庭の子どもへの選別的支援
国際結婚家庭の子どもへのまなざし
新たなミッション
バイリンガル教育の功罪
子どもたちの夢か? 社会の願望の押しつけか?
多様な出自を持つ子どもたちの教育問題
急ピッチで進む韓国語学習支援
コラム6 国民の条件とは――国際比較にみる日本と韓国の相違点
第六章 排外主義の高まり
1 バックラッシュ
閉鎖的な意識の拡がり
逆差別なのか
自国民セントリズム
2 意識変化の難しさ
イスラモフォビア
「包括的差別禁止法」の行方
〇インタビュー4 薛東勲 全北大学校教授
おわりに
1 ヨーロッパの事例(視点)から
ブリュッセル・テロが奪った日常
英国のEU離脱の背景にも移民
オランダでは右翼台頭の要因に
「移民に職を奪われる」
循環型から定住型への転換を
2 ふたたび、韓国
コロナ禍でみえた現実
今後の行方
転換期にきた外国人労働者政策
積み残した課題
あとがき
その1
その2
参考文献
移民大国化する韓国
なぜ外国人居住者が急増したのか
第一章 非熟練外国人労働者から高度人材まで
1 企業、外国人双方に利益の雇用許可制
給与は母国の5倍以上「ずっと働きたい」
韓国人と同じ待遇を保障
産業研修制度から雇用許可制に転換
ベトナム人労働者の選択「日本より韓国」
「漢江の奇跡」に自身を重ね
2 労働相談から語学教育まで幅広い支援――現場から
外国人最多の安山市の「ワンストップセンター」
15言語に対応の労働相談
非正規滞在者にも医療サービス提供
地方都市の外国人労働者支援センターでは――南部光州広域市
全国9つのセンター、傘下に35の地域拠点も
3 雇用許可制導入から15年――見えてきた課題
懸念される非正規滞在者の増加
新たな在留許可の創設――点数制ビザ
国の移民政策の将来像を
4 外国人労働者と韓国語教育
入国前に「自力で学んで」
韓国語教育体制は整えられているが
何が足りないのか
重要なのは学習の動機づけ
5 雇用許可制の光と影
何が問題か
制度の趣旨との乖離
6 外国人労働者を支える宗教団体
キリスト教系団体が牽引した外国人労働者支援
果たした役割の大きさ
〇インタビュー1 禹萬善 光州外国人労働者支援センター所長
コラム1 韓国で働く非熟練外国人労働者
コラム2 「ハッピーリターン・プログラム」
第二章 韓国系外国人
1 最大の移民集団――朝鮮族
朝鮮族流入の経緯
中国との国交樹立後に激増
韓国女性の社会進出を支える朝鮮族
高齢者介護と外国人労働者
ケアの危機
映画「ミッドナイト・ランナー」に怒り爆発
朝鮮族の若い世代の葛藤
転換期を迎える朝鮮族
2 高麗人の苦難
なぜ韓国に
高麗人のゴッドマザー
高麗人の子どもたちの問題とは
コラム3 急激な人口変動にどう向き合っていくのか
第三章 華僑と留学生、そして難民
1 華僑の苦難
韓国に定着できなかった華僑
2人の華僑スター
なおも残る疎外感
2 留学生急増の背景と問題点
最低賃金以下の労働力となる留学生たち
政府によるアメとムチ
偽装留学生問題の発生
留学生に期待される労働力
3 難民
イエメン難民パニック
難民への冷めた視線
アジアで初めて難民法を制定
政府の難民への対応には温度差
過酷な環境にさらされた難民家族
アフガニスタン難民の入国
〇インタビュー2 梁起豪 聖公会大学校教授
コラム4 「社会統合プログラム」とは
コラム5 国際比較からみた移民統合政策の課題
第四章 結婚移民
1 自治体が多様な支援を展開――現地取材から
アジアから農村部へ、国際結婚急増
韓国中部にある約3万人の小さな村では
韓流ドラマと違う「毎日、泣いた」
夫も一緒にカウンセリング
20年後の「多文化村」は?
小学校でも国際結婚家庭の子どもを支援
都市部のセンターの取り組み――ソウル近郊安山市
24時間受付の電話相談も
少子化のつけ、結婚移民女性に?
2 結婚移民女性へのまなざし
国際結婚の実態
ある結婚移民女性の表象
「嫁」役割の呪縛
CMに描かれる結婚移民女性の変化
韓国人の夫はどこに?
嫁姑問題と結婚移民女性
3 結婚移民女性のエンパワーメント
ライフサイクルに合わせた支援
自立に向けたエンパワーメント
新たな戦力に
結婚移民者の行政への活用
地方の村で起きている地殻変動
〇インタビュー3 李弦珗 全羅北道淳昌郡多文化家族支援センター長
第五章 外国につながりを持つ多様な子どもたち
1 増え続ける国際結婚家庭の子どもたち
国際結婚家庭の子どもへの選別的支援
国際結婚家庭の子どもへのまなざし
新たなミッション
バイリンガル教育の功罪
子どもたちの夢か? 社会の願望の押しつけか?
多様な出自を持つ子どもたちの教育問題
急ピッチで進む韓国語学習支援
コラム6 国民の条件とは――国際比較にみる日本と韓国の相違点
第六章 排外主義の高まり
1 バックラッシュ
閉鎖的な意識の拡がり
逆差別なのか
自国民セントリズム
2 意識変化の難しさ
イスラモフォビア
「包括的差別禁止法」の行方
〇インタビュー4 薛東勲 全北大学校教授
おわりに
1 ヨーロッパの事例(視点)から
ブリュッセル・テロが奪った日常
英国のEU離脱の背景にも移民
オランダでは右翼台頭の要因に
「移民に職を奪われる」
循環型から定住型への転換を
2 ふたたび、韓国
コロナ禍でみえた現実
今後の行方
転換期にきた外国人労働者政策
積み残した課題
あとがき
その1
その2
参考文献
著者略歴
春木 育美(ハルキ イクミ haruki ikumi)
東京生まれ。同志社大学大学院博士後期課程修了(博士・社会学)。聖学院大学政治経済学部教授、早稲田大学韓国学研究所招聘研究員、東京大学大学院非常勤講師。
単著に『韓国社会の現在――超少子化、貧困・孤立化、デジタル化』(中央公論新社)、『現代韓国と女性』(新幹社)、編著に『韓国の少子高齢化と格差社会』(慶應義塾大学出版会)、『現代韓国の家族政策』(行路社)、共著に『知りたくなる韓国』(有斐閣)、『日韓における外国人労働者の受入れ』(九州大学出版会)、『韓国における市民意識の動態Ⅱ』(慶應義塾大学出版会)など多数。
吉田 美智子(ヨシダ ミチコ yoshida michiko)
山口生まれ。早稲田大学大学院法学研究科修士課程修了(国際公法)、朝日新聞社入社。神戸総局、大阪本社社会部検察担当、特別報道部、ブリュッセル支局、be編集部などをへて、2022年4月から朝日新聞ネットワーク報道本部。早稲田大学次世代ジャーナリズム・メディア研究所招聘研究員。
共著に『プーチンの実像――証言で暴く『皇帝』の素顔』(朝日新聞出版)、『ルポ タックスヘイブン――秘密文書が暴く、税逃れのリアル』(朝日新書)、『負動産時代――マイナス価格となる家と土地』(朝日新書)。
タイトルヨミ
カナ:イミンタイコクカスルカンコク
ローマ字:imintaikokukasurukankoku
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