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2022年12月16日発売

明石書店

出版社名ヨミ:アカシショテン

小児期の逆境的体験と保護的体験

子どもの脳・行動・発達に及ぼす影響とレジリエンス
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内容紹介
逆境的小児期体験(ACEs)は成人期以降の心身の健康にどのような影響をもたらすか。また、ACEsに対する解毒剤とされる保護的体験(PACEs)とは何か。本書はアメリカ心理学会による最新の研究成果であり、逆境と回復の統合的な理解を深める一冊である。
目次
 日本語版へのメッセージ
 まえがき――橋に開いた穴
 謝辞

Ⅰ 逆境的小児期体験と保護的小児期体験の影響

第1章 逆境的小児期体験(ACEs)
 1.1 ACEsについての研究
 1.2 その他の集団におけるACEs研究
 1.3 児童と青年のACEs
 1.4 ACEsを定義する
 1.5 自分のACEsスコアを知る

第2章 保護的・補償的体験(PACEs)――ACEsに対する解毒剤
 2.1 PACEs――関係性と資源
 2.2 PACEsの基本的理論と研究
 2.3 PACEsに関する私たちの研究
 2.4 自分のPACEsスコアを知る

Ⅱ 発達初期の体験は身体・脳・行動にどのような影響を及ぼすのか

第3章 発達初期の逆境体験が神経生物学的発達に及ぼす影響
 3.1 小児期の逆境に対する生体行動的反応のモデル
 3.2 エピジェネティクスと小児期の逆境
 3.3 小児期の逆境が脳の構造と機能に及ぼす影響
 3.4 すべてを統合する――ICAREモデル

第4章 逆境的小児期体験(ACEs)と保護的・補償的体験(PACEs)の世代間伝達
 4.1 逆境とレジリエンスの心理社会的伝達
 4.2 養育の神経生物学的伝達
 4.3 逆境とレジリエンスの神経生物学的伝達
 4.4 結論とアクティビティ――ACEsとPACEsのジェノグラム

Ⅲ 逆境的小児期体験の伝達を断ち切り,保護的・補償的体験を増やす

第5章 成人期における逆境的小児期体験の影響を修復するために
 5.1 介入の基盤となる逆境的小児期体験に基づいた科学
 5.2 成人のための保護的・補償的体験
 5.3 結論とアクティビティ――成人のための保護的・補償的体験(PACEs)プランの構築

第6章 ACEsをもつ子どものポジティブな発達を促進する
 6.1 子どものためのPACEs
 6.2 青年のためのPACEs
 6.3 神経生物学的制御を高める
 6.4 ポジティブな親子関係をはぐくむ
 6.5 システムレベルのプログラム
 6.6 結論とアクティビティ――子どものためのPACEs計画を作成する

第7章 ACEsとPACEs,そしてコミュニティ
 7.1 ACEsの歴史的・社会的文脈
 7.2 トラウマインフォームドな実践
 7.3 ACEsやレジリエンスに特化したコミュニティの連携
 7.4 政策転換と法律制定
 7.5 逆境的なコミュニティ環境と逆境的小児期体験――2つのACEs

第8章 さいごに――まとめと解決策
 8.1 私たちが学んだこと
 8.2 解決に向けて――次になすべきこと
 8.3 救命ボートを探して

 付録 考えを深めるための問い

 参考情報
 参考文献
 索引

 監訳者あとがき
著者略歴
ジェニファー・ヘイズ=グルード(ジェニファー ヘイズ グルード jenifaa heizu guruudo)
アメリカ・オクラホマ州立大学健康科学センターの精神医学・行動科学の教授(Regents Professor),同大学小児期逆境に関する統合研究センター(Center for Integrative Research on Childhood Adversity: CIRCA)のディレクター。CIRCAは国立衛生研究所(NIH)からの10年間総額2000万ドルの助成を受けており,現在その6年目である。また,Springer/Nature社が発行する国際的学術雑誌Adversity and Resilience Science誌の創刊者兼編集長でもある。子どもたちのレジリエンスをはぐくみたいと思っている親,そしてそのプロセスを通して自分たちのレジリエンスをもっと高めたいと思っている親のためのガイドブック『バランスの取れたペアレンティング:赤ちゃん,子ども,青年,そしてその親たちのためのレジリエンス(Balanced Parenting: A Roadmap to Resilience for Babies,Children, Adolescence, and Their Parents)』(アメリカ心理学会より2023年発刊予定)をシェフィールド・モリス博士と共同執筆している。
アマンダ・シェフィールド・モリス(アマンダ シェフィールド モリス amanda shefiirudo morisu)
アメリカ・オクラホマ州立大学心理学科のジョージ・カイザー・ファミリー財団代表,教授(Regents Professor)。ペアレンティング,社会・情動発達,人生早期の逆境,そしてリスク・レジリエンス(http://www.acesandpaces.com/)を研究のテーマとする発達心理学者である。100本以上の査読付き論文を発表している。さらに,アメリカ心理学会発行の『権威あるペアレンティング:最適な子どもの発達のための養護としつけ(Authoritative Parenting:Nurturance and Discipline for Optimal Child Development)』の共同著者でもある。Journal of Research on Adolescence誌の編集長,Springer/Nature社が発行するAdversityand Resilience Science誌の副編集長も務めている。
菅原 ますみ(スガワラ マスミ sugawara masumi)
最終学歴:東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程満期退学 博士(文学) 現職:白百合女子大学人間総合学部教授,お茶の水女子大学名誉教授 専門:発達精神病理学,子どもの発達に及ぼす養育環境の影響性の研究
榊原 洋一(サカキハラ ヨウイチ sakakihara youichi)
最終学歴:東京大学医学部医学科 医学博士 現職:お茶の水女子大学名誉教授,チャイルドリサーチネット所長 専門:小児科学,小児神経学
舟橋 敬一(フナハシ ケイイチ funahashi keiichi)
最終学歴:東京大学医学部医学科 現職:埼玉県立小児医療センター精神科科長 専門:子どものトラウマ
相澤 仁(アイザワ マサシ aizawa masashi)
最終学歴:立教大学大学院文学研究科教育学専攻博士課程後期課程満期退学 現職:大分大学学長特命補佐(福祉・地域共生社会推進担当) 専門:子ども家庭福祉,非行臨床
加藤 曜子(カトウ ヨウコ katou youko)
最終学歴:大阪市立大学大学院生活科学研究科人間福祉学専攻後期博士課程修了 博士(学術) 現職:流通科学大学名誉教授 専門:児童家庭福祉学,対人援助(ソーシャルワーク,臨床心理士)
松本 聡子(マツモト サトコ matsumoto satoko)
最終学歴:早稲田大学大学院人間科学研究科 博士(人間科学) 現職:お茶の水女子大学人間発達教育科学研究所特任アソシエイトフェロー 専門:環境心理学,子ども・家族の発達と環境の関係性
室橋 弘人(ムロハシ ヒロト murohashi hiroto)
最終学歴:早稲田大学大学院文学研究科 博士(文学) 現職:金沢学院大学文学部准教授 専門:心理統計学,社会心理学
川島 亜紀子(カワシマ アキコ kawashima akiko)
最終学歴:お茶の水女子大学大学院人間文化研究科 博士(人文科学) 現職:山梨大学大学院総合研究部教育学域准教授 専門:発達精神病理学,夫婦・家族関係研究
田中 麻未(タナカ マミ tanaka mami)
最終学歴:お茶の水女子大学大学院人間文化研究科 博士(人文科学) 現職:千葉大学社会精神保健教育研究センター特任講師 専門:発達心理学,発達精神病理学
吉武 尚美(ヨシタケ ナオミ yoshitake naomi)
最終学歴:お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科 博士(人文科学) 現職:順天堂大学国際教養学部准教授 専門:ポジティブ心理学,青年期の発達と社会的環境の関係性
齊藤 彩(サイトウ アヤ saitou aya)
最終学歴:お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科 博士(人文科学) 現職:お茶の水女子大学基幹研究院助教 専門:特別支援教育,障害のある子どもとその家族への支援に関する研究
タイトルヨミ
カナ:ショウニキノギャッキョウテキタイケントホゴテキタイケン
ローマ字:shounikinogyakkyoutekitaikentohogotekitaiken

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