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2020年3月16日発売

部落解放・人権研究所

人権侵害にかかわる差別事例判例集

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内容紹介
ハンセン病、HIV、LGBT、自死(遺族)、アイヌ、部落、外国人をめぐる判例の解説と分析を各分野でながらく取り組んできた弁護士や専門家が行う。差別や人権侵害に対応する現行の法制度の課題について検討をする。
目次
発刊にあたって

ハンセン病にかかわる差別事件等の判例……内田 博文
一 ハンセン病関係訴訟
 1 2001年5月1日熊本地裁判決
 2 温泉ホテル宿泊拒否旅館業法違反被告事件
 3 韓国・台湾訴訟
 4 鳥取訴訟
 5 家族訴訟

二 差別禁止法の必要性
 1 提訴の困難さ
 2 勝訴の困難さ
 3 完全勝訴でも被害救済は一部
 4 残された課題


HIVにかかわる差別事件等の判例……金井塚 康弘
一 はじめに

二 エイズ・パニック報道に関する判決例
 1 1989年12月27日、大阪地裁判決(神戸事件)(判時1341号53頁)

三 雇用関係における判決例
 1 1995年3月30日、東京地裁判決(判時1529号、42頁)
 2 2000年6月12日、千葉地裁判決(労判85号10頁)
 3 2003年5月28日、東京地裁判決
   (判タ1136号、114頁、労判852号、11頁、判例地方自治251号101頁)

四 在学関係における判決例
 1 1999年2月17日、東京地裁判決(判時1697号73頁)

五 医療関係職場における判決例
 1 2015年1月29日、福岡高裁判決(2251号57頁、労判1112号5頁)

六 薬害エイズに関する裁判等
 1 1995年10月6日、大阪地裁、東京地裁(和解)
 2 2001年3月28日、東京地裁判決(判時1763号17頁等)
 3 2008年3月3日、最高裁判決(刑集62巻4号567頁、判時2004号158頁)


アイヌにかかわる差別事件等の判例……秀嶋 ゆかり
一 はじめに

二 裁判例
 1 先住権に関するもの
 2 人格権(名誉権)等に関するもの
 3 刑事事件

三 国会等での決議、差別的言動
 1 2008年(平成20年)6月
   衆参両院「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」可決
 2 金子快之(やすゆき)元札幌市議会議員
 3 小野寺秀(まさる)自民党道民会議 北海道議会議員

四 裁判例詳細
 1 先住権に関するもの
 2 人格権・名誉権

五 司法的救済の限界とアイヌ民族が置かれている現状・課題
 1 訴訟にならない被害、差別と人権侵害
 2 「旧土人保護法」に基づく人権侵害と差別
 3 アイヌ文化振興法の課題と限界
 4 「アイヌ利権」等歴史的経緯を無視した議員らの言動
 5 アイヌ民族支援法の制定


LGBTにかかわる差別事件等の判例……大畑 泰次郎
一 はじめに―整理のための視座
 1 なぜ、これまで裁判例が乏しかったのか?
   ―「性的少数者の不可視化」について
 2 性的指向と性自任の峻別

二 1990年代―「ゲイ・ブーム」以前とその後
 1 1990年代以前―「不可視化」の中で
 2 1990年代以降―「1990年代ゲイ・ブーム」
 3 全国各地の当事者団体等の反「差別」の動き
 4 その後の裁判例

三 2000年代―性同一障害特例法前後と現在まで~性自認をめぐる動き

四 2010年代半ば―社会的認知の広がりと相次ぐ提訴
 1 「LGBTブーム」の始まり
 2 個人情報の漏洩をめぐる裁判
 3 生殖や「家族」をめぐる裁判例(Tにおいて)
 4 生殖や「家族」をめぐる裁判例(LGBにおいて)

五 まとめにかえて
  ー錯綜する「差別」をめぐる動きの現状と今後
 1 まとめにかえて
 2 杉田水脈議員「LGBTは生産性がない」寄稿とそれに対する動き
 3 「女湯に男性器のある人を入れないのは差別」か?
 4 錯綜する状況をこえて


自死にかかわる差別事件等の判例……佃 祐世
一 はじめに

二 本稿で取り上げる裁判例

三 判決の評価(心理的瑕疵に基づく瑕疵担保責任に係る判決について)
 1 心理的瑕疵とは
 2 心理的瑕疵を否定した裁判例
 3 心理的瑕疵を肯定した裁判例
 4 心理的瑕疵に対する判断要素の必要性
 5 心理的瑕疵に対する私見

四 判決の評価(告知義務違反に基づく損害賠償請求等に係る判決について)
 1 告知義務違反とは
 2 告知義務違反を否定した裁判例
 3 告知義務違反を肯定した裁判例
 4 告知義務違反に対する判断要素の必要性
 5 告知義務違反に対する私見

五 判決の評価(善管注意義務違反に基づく損害賠償請求等に係る判決について)
 1 善管注意義務違反とは
 2 善管注意義務違反を否定した裁判例
 3 善管注意義務違反を肯定した裁判例
 4 責任無能力の有無が争われた裁判例
 5 善管注意義務違反に対する私見

六 判決の評価(その他危険負担に係る判決について)

七 判決の評価(損害にについて)
 1 損害に対する判断の概要
 2 お祓いしたことを考慮した裁判例
 3 お祓いに対する私見

八 おわりに


部落にかかわる差別事件等の判例……竹下 政行
一 はじめに

二 差別表現
 1 連続・大量差別ハガキ事件(東京地裁平成17年7月1日判決)
 2 水平社博物館前差別情宣事件(奈良地方裁判所平成24年6月25日判決)
 3 徳島自衛官差別発言事件(高松高裁平成18年9月5日判決)
 4 大阪府知事の出自掲載事件
   (大阪地裁平成27年10月5日判決、大阪高裁平成28年11月16日判決)
 5 ブログ削除事件(東京地裁平成23年12月16日)
 6 大学院生退学処分事件(名古屋高等裁判所平成29年9月29日判決)

三 同和行政に関する裁判事例
 1 埼玉県本庄市等事件(さいたま地裁平成28年9月28日判決)
 2 大阪市人権文化センター事務室部分に対する明渡等請求事件
   (大阪地裁平成20年3月27日判決)
 3 京都市自立促進援助金に係る金員支払請求事件
   (大阪高等裁判所平成18年3月31日判決)
 4 京都府同和奨学金賠償命令履行請求事件
   (京都地裁平成19年9月27日判決、大阪高裁平成20年8月29日判決)
 5 大阪市同和奨学金返還請求訴訟(平成29年5月26日判決)
 6 同和地区情報開示請求事件(最高裁第二小法廷平成26年12月5日判決)
 7 結婚差別事件(平成8年5月9日判決)
 8 狭山事件(再審請求事件)


外国人にかかわる差別事件等の判例……韓 雅之・丹羽 雅雄
一 ヘイトスピーチに関する裁判例
 1 京都朝鮮学校襲撃事件
 2 徳島県教組襲撃事件
 3 李信恵氏対在特会等事件
 4 李信恵氏対保守速報事件
 5 川崎市ヘイトデモ禁止仮処分事件
 6 大阪市鶴橋ヘイトデモ禁止仮処分事件
 7 東京朝鮮中高級学校ヘイト街宣禁止仮処分事件

二 朝鮮学校の高校無償化法からの適用除外に関する裁判例
 1 はじめに
 2 高校無償化法の施行に至る経緯
 3 不指定処分の経緯
 4 大阪における裁判
 5 広島における裁判(2017年7月19日広島地裁第3民事部の判決)
 6 東京における裁判
 7 名古屋における裁判(2018年4月27日名古屋地裁第10民事部判決)
 8 福岡における裁判(2019年3月14日福岡地方裁判所小倉支部第3民事部判決)
 9 本件各訴訟において、判断されるべき本質的な事項は何か

三 入居・入店拒否差別事件の主な裁判例
 1 入居拒否差別事件
 2 入店拒否差別事件
 3 入居・入店差別を含む差別禁止立法の必要性


【執筆者紹介】
著者略歴
部落解放・人権研究所(ブラクカイホウジンケンケンキュウショ burakukaihoujinkenkenkyuusho)
タイトルヨミ
カナ:ジンケンシンガイニカカワルサベツジレイハンレイシュウ
ローマ字:jinkenshingainikakawarusabetsujireihanreishuu

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