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定価:2,640円(2,400円+税)
判型:四六
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内容紹介
「遊び=自発的な活動」というのは本当か? これまで「自発的な活動」として捉えられ議論されてきた「遊び」。本書では,「いいこと思いついた!」という現象を切り口に,「中動態」や「天然知能」などの概念を参照しながら「自発的な活動としての遊び」について多角的に検討する。そこから見えてくる「遊び」の本質とは。
[主な目次]
●第Ⅰ部 「いいこと思いついた!」の理論的背景
第1章 「自発的な活動」と見なされている遊び 【矢野勇樹】
第2章 「個人化」という力学 【矢野勇樹】
第3章 「実体論」から「関係論」へ 【矢野勇樹】
第4章 中動態と関係論の関係 【矢野勇樹】
●第Ⅱ部 「いいこと思いついた!」が切り拓く世界
第5章 遊びの語り方を変えよう―中動態としての遊び 【久保健太】
第6章 「遊び心」と「しごと心」 【佐伯 胖】
第7章 養成校の視点から遊びの指導を問い直す 【岩田恵子】
第8章 「森のようちえん」実践における「いいこと思いついた」を考える 【関山隆一】
[主な目次]
●第Ⅰ部 「いいこと思いついた!」の理論的背景
第1章 「自発的な活動」と見なされている遊び 【矢野勇樹】
第2章 「個人化」という力学 【矢野勇樹】
第3章 「実体論」から「関係論」へ 【矢野勇樹】
第4章 中動態と関係論の関係 【矢野勇樹】
●第Ⅱ部 「いいこと思いついた!」が切り拓く世界
第5章 遊びの語り方を変えよう―中動態としての遊び 【久保健太】
第6章 「遊び心」と「しごと心」 【佐伯 胖】
第7章 養成校の視点から遊びの指導を問い直す 【岩田恵子】
第8章 「森のようちえん」実践における「いいこと思いついた」を考える 【関山隆一】
目次
はしがき
第Ⅰ部 「いいこと思いついた!」の理論的背景
第Ⅰ部 概要
第1章 「自発的な活動」と見なされている遊び 矢野勇樹
1 「自発的な活動」と見なされている遊び
2 「いいこと思いついた」が示す遊び概念の矛盾
3 手がかりとしての「中間的な意味」の研究
4 中動態研究との関係性
第2章 「個人化」という力学 矢野勇樹
1 「能力育成」と関係づけられる「遊び」
心理学と教育実践の関係を可能にする「個体能力主義」と「問題の個人化」の正当化 /「能力育成」と「遊び」が接続する理由 /「目標と手段の個人化」の力学によって遊びも「個人化」を要請される
2 子どもの「権利尊重」の文脈に位置する「遊び」
「冒険遊び場」とは何か? そこでの「遊び」とは何か? /「自分の責任で自由に遊ぶ」というスローガンの成立背景 /「権利」としての負う責任
3 「責任」と「自由」と「自発的な活動」の関係
「責任」と「自由」という「近代」の思考枠 /「責任主体」であることは、「行為」の個人化を要請する
4 「個人化」という力学
第3章 「実体論」から「関係論」へ 矢野勇樹
1 個人化される能力・権利理解への批判
「個体能力主義」の誤謬 /「権利」の個人化への批判 /関係論的に見るということ
2 「自発的な活動」における「意志」という特殊な前提
自発的な活動における意志 /意志とは責任との関係において「存在」する /関係的に存在する「意志」
3 「実体論」から「関係論」へ
関係論における「文化的実践」 /「文化的実践」の「未知性」 /関係論的に「行為」を捉える
第4章 中動態と関係論の関係 矢野勇樹
1 中間的な意味とは何か
思考枠組みの相対化 /ガダマーによる「中間的な意味」 /「中間的な意味」の限界
「中間的な意味」から「中動態」研究へ
2 中動態とは何か
中動態の歴史 /「能動︱中動カテゴリー」における「能動態」と「中動態」の意味 /「自己同一的な項」を前提としない中動態の性格
3 中動態と関係論の関係
実体論、脱文脈化というメタ理論への反論 /「関係の網目に位置づける」というメタ理論 /中動態は関係論の表現媒体である
第Ⅱ部 「いいこと思いついた!」が切り拓く世界
第Ⅱ部 概要
第5章 遊びの語り方を変えよう―中動態としての遊び 久保健太
1 遊び全体が、中動態的に表現し得るものである
2 人間を超えた「何ものかの力」
3 出来事が「現在進行形」で起きている次元―アクチュアリティの次元(第二の次元)
第一の次元:生命一般の根拠の次元 /第二の次元①:現在進行形の次元、思いつきが到来する次元 /第二の次元②:自他未分と自他区分のパラドックス /第二の次元③:動き出す前の時間の大事さ(乳児期の意味)
4 公共的な確認の次元―リアリティの次元(第三の次元)
第三の次元①:自他区分の世界 /第三の次元②:「いいこと」かどうかを公共的に確認する
5 アクチュアリティとセンスの結びつき
センスとミーニング /センスが与える生の実感―真木悠介の時間論
6 「文脈の外」にあるものとしてのミーニング―ミーニングがもつ二面性(両面性)
7 センスが寄り合わされてコンセンサスが生まれる
8 矢野論文が開いた可能性
第6章 「遊び心」と「しごと心」 佐伯 胖
1 「遊び心」とは
2 「しごと心」とは
3 「しごと」が「苦役」になる時
4 「学校嫌い」を乗り越えて
5 まじめな遊び(serious play)とは
6 レッジョ・エミリアの「レミダ」実践
7 「造形遊び」について
8 「まじめな遊び」で開かれる知―「天然知能」
「天然知能」とは /「わかるけど、わからない」 /「擬人的認識論」再考
第7章 養成校の視点から遊びの指導を問い直す 岩田恵子
1 保育者養成校で学生は遊びをどう学ぶのか
2 「能力」に呪縛されている学生
「能力」の呪縛 /「能力」に呪縛される理由
3 学生は実習で何と出合うのか
想定外に気づく /「どうなんだろう」とかかわる /子どもの感じる世界 /モノとの対話 /保育者も問いかけるモノとの対話 /可能性に備える
4 「どうなんだろう」を共に語り合う
「どうなんだろう」への注目の始まり /子どもの姿を共に考える対話 /子どもがどう感じているかの世界への誘い /「わからなさ」を語り合う
5 「いいこと思いついた」に出合う
第8章 「森のようちえん」実践における「いいこと思いついた」を考える 関山隆一
1 子どもの「いいこと思いついた」のさまざま
思わず、寝てしまった /「はじめの計画」が次々と変更 /「棒」は何にでもなる /水や泥が子どもを巻き込む /海が人を呼び込む /縁石やせせらぎが誘発する /坂登りと気づかい
2 「森のようちえん」における子どもの育ち―「自然的ケアリング」論から
「専心没頭」と「いいこと思いついた」 /「自然的ケアリング」と「いいこと思いついた」
3 「森のようちえん」実践における「いいこと思いついた」と畏敬の念
第Ⅰ部 「いいこと思いついた!」の理論的背景
第Ⅰ部 概要
第1章 「自発的な活動」と見なされている遊び 矢野勇樹
1 「自発的な活動」と見なされている遊び
2 「いいこと思いついた」が示す遊び概念の矛盾
3 手がかりとしての「中間的な意味」の研究
4 中動態研究との関係性
第2章 「個人化」という力学 矢野勇樹
1 「能力育成」と関係づけられる「遊び」
心理学と教育実践の関係を可能にする「個体能力主義」と「問題の個人化」の正当化 /「能力育成」と「遊び」が接続する理由 /「目標と手段の個人化」の力学によって遊びも「個人化」を要請される
2 子どもの「権利尊重」の文脈に位置する「遊び」
「冒険遊び場」とは何か? そこでの「遊び」とは何か? /「自分の責任で自由に遊ぶ」というスローガンの成立背景 /「権利」としての負う責任
3 「責任」と「自由」と「自発的な活動」の関係
「責任」と「自由」という「近代」の思考枠 /「責任主体」であることは、「行為」の個人化を要請する
4 「個人化」という力学
第3章 「実体論」から「関係論」へ 矢野勇樹
1 個人化される能力・権利理解への批判
「個体能力主義」の誤謬 /「権利」の個人化への批判 /関係論的に見るということ
2 「自発的な活動」における「意志」という特殊な前提
自発的な活動における意志 /意志とは責任との関係において「存在」する /関係的に存在する「意志」
3 「実体論」から「関係論」へ
関係論における「文化的実践」 /「文化的実践」の「未知性」 /関係論的に「行為」を捉える
第4章 中動態と関係論の関係 矢野勇樹
1 中間的な意味とは何か
思考枠組みの相対化 /ガダマーによる「中間的な意味」 /「中間的な意味」の限界
「中間的な意味」から「中動態」研究へ
2 中動態とは何か
中動態の歴史 /「能動︱中動カテゴリー」における「能動態」と「中動態」の意味 /「自己同一的な項」を前提としない中動態の性格
3 中動態と関係論の関係
実体論、脱文脈化というメタ理論への反論 /「関係の網目に位置づける」というメタ理論 /中動態は関係論の表現媒体である
第Ⅱ部 「いいこと思いついた!」が切り拓く世界
第Ⅱ部 概要
第5章 遊びの語り方を変えよう―中動態としての遊び 久保健太
1 遊び全体が、中動態的に表現し得るものである
2 人間を超えた「何ものかの力」
3 出来事が「現在進行形」で起きている次元―アクチュアリティの次元(第二の次元)
第一の次元:生命一般の根拠の次元 /第二の次元①:現在進行形の次元、思いつきが到来する次元 /第二の次元②:自他未分と自他区分のパラドックス /第二の次元③:動き出す前の時間の大事さ(乳児期の意味)
4 公共的な確認の次元―リアリティの次元(第三の次元)
第三の次元①:自他区分の世界 /第三の次元②:「いいこと」かどうかを公共的に確認する
5 アクチュアリティとセンスの結びつき
センスとミーニング /センスが与える生の実感―真木悠介の時間論
6 「文脈の外」にあるものとしてのミーニング―ミーニングがもつ二面性(両面性)
7 センスが寄り合わされてコンセンサスが生まれる
8 矢野論文が開いた可能性
第6章 「遊び心」と「しごと心」 佐伯 胖
1 「遊び心」とは
2 「しごと心」とは
3 「しごと」が「苦役」になる時
4 「学校嫌い」を乗り越えて
5 まじめな遊び(serious play)とは
6 レッジョ・エミリアの「レミダ」実践
7 「造形遊び」について
8 「まじめな遊び」で開かれる知―「天然知能」
「天然知能」とは /「わかるけど、わからない」 /「擬人的認識論」再考
第7章 養成校の視点から遊びの指導を問い直す 岩田恵子
1 保育者養成校で学生は遊びをどう学ぶのか
2 「能力」に呪縛されている学生
「能力」の呪縛 /「能力」に呪縛される理由
3 学生は実習で何と出合うのか
想定外に気づく /「どうなんだろう」とかかわる /子どもの感じる世界 /モノとの対話 /保育者も問いかけるモノとの対話 /可能性に備える
4 「どうなんだろう」を共に語り合う
「どうなんだろう」への注目の始まり /子どもの姿を共に考える対話 /子どもがどう感じているかの世界への誘い /「わからなさ」を語り合う
5 「いいこと思いついた」に出合う
第8章 「森のようちえん」実践における「いいこと思いついた」を考える 関山隆一
1 子どもの「いいこと思いついた」のさまざま
思わず、寝てしまった /「はじめの計画」が次々と変更 /「棒」は何にでもなる /水や泥が子どもを巻き込む /海が人を呼び込む /縁石やせせらぎが誘発する /坂登りと気づかい
2 「森のようちえん」における子どもの育ち―「自然的ケアリング」論から
「専心没頭」と「いいこと思いついた」 /「自然的ケアリング」と「いいこと思いついた」
3 「森のようちえん」実践における「いいこと思いついた」と畏敬の念
著者略歴
佐伯 胖(サエキ ユタカ saeki yutaka)
矢野 勇樹(ヤノ ユウキ yano yuuki)
久保 健太(クボ ケンタ kubo kenta)
岩田 恵子(イワタ ケイコ iwata keiko)
関山 隆一(セキヤマ リュウイチ sekiyama ryuuichi)
タイトルヨミ
カナ:コドモノアソビヲカンガエル
ローマ字:kodomonoasobiokangaeru
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