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定価:3,300円(3,000円+税)
判型:A5
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内容紹介
ルソーの思想・理論は,身分・階級・性別を超えた幾多の人々にさまざまな形で受容され,あるいは激しい非難・批判に晒された.そして,ルソーの活動期から250年以上経過した現在に至るまで広く影響を及ぼし続けている.現代の錯綜した諸問題に対し,本書はルソーの思想・理論からダイナミックに迫る.
目次
はしがき
凡例
第1章 自然・人間・労働――ルソー対マルクス
1.手がかりとしての「手の労働」
2.労働の原初的展開――自然と人間・人間と人間の関係
3.労働概念――労働の構造と過程
4.人格とは〈時間・労働・労苦〉である
◆コラム1 『人間不平等起原論』――ルソーは人類の歴史をどう描いたか
ルソーの略歴と『人間不平等起原論』
自然法に反する不平等
歴史批判が準備する人類の未来への挑戦
第2章 一般意志で動く国家――ルソー/ヘーゲル/マルクス
1.各人に属するものを各人に返す「人間の正義」
2.ヘーゲル批判――一般意志は普遍意志ではないこと
3.一般意志の導出
4.「あるがままの人間」論批判――一般意志の目的
5.一般意志はなぜ誤らず破壊されえないのか
6.固有の力をめぐって――ルソー/マルクス
◆コラム2 『社会契約論』――「意志は代表されえない」
ルソーへの弾圧とフランス革命期の受容
われわれ全員が奴隷であること
平等が先になければ自由は存続できない
第3章 ルソーの人民集会論とフランス革命――ルソー対ロベスピエール
1.フランス革命期に一般意志は見出せるのか
2.1789年夏――議会での闘い
3.ヴァルレの命令的委任論
4.「ルソー=ジャコバン=全体主義」は正しいのか
5.現在と未来に開かれたルソーの体系
◆コラム3 代議制と受動性――フィヒテ・ルナン・第三帝国
「代議制こそが独裁制を生む」
ナチス「意志の勝利」
フィヒテ「ドイツ国民に告ぐ」
ルナン「国民とは何か」
受動から能動へ
第4章 経済的自由と生存権の起原――ル・シャプリエ法を通して
1.ル・シャプリエ法とルソーの中間団体否認論
2.エタンプ事件の現場とその背景
3.生存をめぐる民衆の直接行動
4.ルソー的視座から見た捉え直し
5.富者の「巧妙な簒奪」が社会を分断させた
◆コラム4 書評:『市民法理論』
(シモン・ランゲ著,大津真作訳,京都大学学術出版会,2013年)
ランゲの生涯と18世紀フランス
社会は暴力から生まれた
日雇い労働者は奴隷より悲惨である
第5章 討論と投票,団体と個人――ミル対ルソー
1.ルソー的直接民主主義と現代
2.巻町の住民投票
3.「あるがままの人間」はいかに変貌したのか――沖縄県民投票と対比して
4.現代デモクラシーにおける住民投票の位置づけ
5.アソシアシオンと個人の可能性
◆コラム5 選択的夫婦別姓と習俗
まずいコーヒー・おいしいコーヒー
習俗の弁別――伝統と非伝統
当事者(女性)の意識と行動
第6章 既存宗教・市民宗教は人間を自由にするのか
1.宗教を発展する人格から捉える
2.道徳
3.自然宗教
4.福音書の宗教
5.市民宗教
6.既存の宗教・既存の国家から人間を自由にする宗教
第7章 権力・戦争・歴史――フーコー対ルソー
1.パトリオティスム・ナショナリスム・コスモポリティスム問題
2.フーコーとルソーの権力論
3.フーコーとルソーの戦争観・歴史観
4.ルソーのアソシアシオン(国家)の創設
5.なぜルソーは人間愛より祖国愛を選ぶのか
◆コラム6 「戦争をする国家」から「戦争をしない国家」へ――プラトン対ルソー
国家の組成がそもそも悪かったこと
プラトン国家vs ルソー型国家
暴力と性差
市場型プラトン国家vs ジェンダー平等ルソー型国家
第8章 ヨーロッパ新秩序構想――18世紀から現代へ
1.拒否権を通して国家のあり方を問い直す
2.自由拒否権と祖国ポーランド
3.国王の拒否権とフランス革命
4.イギリスのEU 離脱国民投票と現代の拒否権
5.ルソーのパトリ連合構想の読み直し――新たなEU を模索するために
凡例
第1章 自然・人間・労働――ルソー対マルクス
1.手がかりとしての「手の労働」
2.労働の原初的展開――自然と人間・人間と人間の関係
3.労働概念――労働の構造と過程
4.人格とは〈時間・労働・労苦〉である
◆コラム1 『人間不平等起原論』――ルソーは人類の歴史をどう描いたか
ルソーの略歴と『人間不平等起原論』
自然法に反する不平等
歴史批判が準備する人類の未来への挑戦
第2章 一般意志で動く国家――ルソー/ヘーゲル/マルクス
1.各人に属するものを各人に返す「人間の正義」
2.ヘーゲル批判――一般意志は普遍意志ではないこと
3.一般意志の導出
4.「あるがままの人間」論批判――一般意志の目的
5.一般意志はなぜ誤らず破壊されえないのか
6.固有の力をめぐって――ルソー/マルクス
◆コラム2 『社会契約論』――「意志は代表されえない」
ルソーへの弾圧とフランス革命期の受容
われわれ全員が奴隷であること
平等が先になければ自由は存続できない
第3章 ルソーの人民集会論とフランス革命――ルソー対ロベスピエール
1.フランス革命期に一般意志は見出せるのか
2.1789年夏――議会での闘い
3.ヴァルレの命令的委任論
4.「ルソー=ジャコバン=全体主義」は正しいのか
5.現在と未来に開かれたルソーの体系
◆コラム3 代議制と受動性――フィヒテ・ルナン・第三帝国
「代議制こそが独裁制を生む」
ナチス「意志の勝利」
フィヒテ「ドイツ国民に告ぐ」
ルナン「国民とは何か」
受動から能動へ
第4章 経済的自由と生存権の起原――ル・シャプリエ法を通して
1.ル・シャプリエ法とルソーの中間団体否認論
2.エタンプ事件の現場とその背景
3.生存をめぐる民衆の直接行動
4.ルソー的視座から見た捉え直し
5.富者の「巧妙な簒奪」が社会を分断させた
◆コラム4 書評:『市民法理論』
(シモン・ランゲ著,大津真作訳,京都大学学術出版会,2013年)
ランゲの生涯と18世紀フランス
社会は暴力から生まれた
日雇い労働者は奴隷より悲惨である
第5章 討論と投票,団体と個人――ミル対ルソー
1.ルソー的直接民主主義と現代
2.巻町の住民投票
3.「あるがままの人間」はいかに変貌したのか――沖縄県民投票と対比して
4.現代デモクラシーにおける住民投票の位置づけ
5.アソシアシオンと個人の可能性
◆コラム5 選択的夫婦別姓と習俗
まずいコーヒー・おいしいコーヒー
習俗の弁別――伝統と非伝統
当事者(女性)の意識と行動
第6章 既存宗教・市民宗教は人間を自由にするのか
1.宗教を発展する人格から捉える
2.道徳
3.自然宗教
4.福音書の宗教
5.市民宗教
6.既存の宗教・既存の国家から人間を自由にする宗教
第7章 権力・戦争・歴史――フーコー対ルソー
1.パトリオティスム・ナショナリスム・コスモポリティスム問題
2.フーコーとルソーの権力論
3.フーコーとルソーの戦争観・歴史観
4.ルソーのアソシアシオン(国家)の創設
5.なぜルソーは人間愛より祖国愛を選ぶのか
◆コラム6 「戦争をする国家」から「戦争をしない国家」へ――プラトン対ルソー
国家の組成がそもそも悪かったこと
プラトン国家vs ルソー型国家
暴力と性差
市場型プラトン国家vs ジェンダー平等ルソー型国家
第8章 ヨーロッパ新秩序構想――18世紀から現代へ
1.拒否権を通して国家のあり方を問い直す
2.自由拒否権と祖国ポーランド
3.国王の拒否権とフランス革命
4.イギリスのEU 離脱国民投票と現代の拒否権
5.ルソーのパトリ連合構想の読み直し――新たなEU を模索するために
著者略歴
鳴子 博子(ナルコヒロコ narukohiroko)
タイトルヨミ
カナ:ルソーノセイジケイザイガク
ローマ字:rusoonoseijikeizaigaku
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