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2018年8月28日発売

彩流社

『騎士団長殺し』の「穴」を読む

セクシュアリティの多様性
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内容紹介
村上春樹の摩訶不思議な長編小説『騎士団長殺し』を
「穴」を鍵語に、
物語に潜むセクシュアリティを読み解く本格評論!

『騎士団長殺し』を手にした読者は、作品中に張り巡らされた
「穴」を意識せざるを得ない。
数々の「穴」は何を意味するのか?

村上春樹の文体、そして、村上作品を特徴づける
セクシュアリティを徹底して読み解く。

「畢竟本書が指向するのは、
『騎士団長殺し』という「物語」を侵犯して
身体性をもつ運動体としての文体=エクリチュールが、
多様なセクシュアリティを横溢させて
読者との連続性を実現することである。」(「はじめに」より)
目次
第一章 文体

身体性をもつ文体
「物語」分析

第二章 「免色」のセクシュアリティ

「穴」
「鈴」
象徴としての「クリトリス」
「私」、及び「騎士団長」にとっての「鈴」
「穴」に入る
「免色」の象徴的な「死」
「場に共有されるもの」
象徴としての「穴」
男性性の「均質な性」を共有する「穴」
「私」と「まりえ」とが共有したもの
「穴」のセクシュアリティ
フロイトの「肛門愛」
「クローゼット」
「免色」の告白
妊娠を前提にした普通の男女の性愛行為
「クローゼット」の外にいる「イシキ」
「複数の沈黙」をもつセクシュアリティ
「顔なが」
「メタファー通路」
閉じられている「免色」のセクシュアリティ
「私」の主体性の獲得
「穴」の中での通過儀礼
「私」が妻「ユズ」に会いにゆく
「免色」の欲望
ドーナッツ化した「神殿」
「タイヤの空気圧」を測る
「母親」殺し
「免色」の「穴」は閉じられてゆく
実際の「穴」のその後
「鈴」と「懐中電灯」

第三章 「騎士団長」の死

「騎士団長」は殺害されねばならない
「諸君」と「あらない」
「第四人称」
「読者」
「饗宴」のスタイル
エクリチュールの運動
「白いスバル・フォレスターの男」に見る自然死

第四章 暴力の個体性

「物語」の暴力
国家レベルの暴力、あるいは暴力性=悪
国家権力の暴力と個人の暴力の混在
『トレブリンカの反乱』に見られる暴力
「父親」殺し
個人の暴力、あるいは暴力性=悪
「騎士団長」殺し
暴力の個体性における「連続性の意識」
著者略歴
谷﨑 龍彦(タニザキ タツヒコ)
たにざき・たつひこ 1955年、三重県旧美杉村生まれ。 澁澤龍彦に私淑して文芸評論を始める。 現在、教育関係の仕事に携わりながら、 村上春樹、飯島耕一、大江健三郎などを研究。奈良県在住。 著作に 『村上春樹『1Q84』の性表出』、 『村上春樹の深い「魂の物語」』(共に彩流社)などがある。

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

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