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2018年7月29日発売

裳華房

行動や性格の遺伝子を探す

マウスの行動遺伝学入門
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内容紹介
行動や性格と遺伝との関係に興味を持ったことがある人は多いと思います。人を観察していると、社交的であったり、とっつきにくかったり、物静かだったり、心配性だったりというように、それぞれ性格が異なることに気づきます。
 人において、行動や性格と遺伝子の関係を詳細に調べることは難しいものですが、マウスならそれができます。現在、マウスを用いて、社会行動や攻撃性、学習記憶、不安、人懐っこさなど、さまざまな行動に関わる遺伝子の詳細な機能を調べる研究が進められています。マウスの行動遺伝学は、近年のゲノム科学や神経科学、さらには行動解析技術の進歩とそれら分野間の融合により、今後さらに大きく進展することが期待されているのです。
 本書では、行動遺伝学の研究の歴史から、現在の最先端の知見までをご紹介します。
目次
1.行動や性格と遺伝子との関係  
 1.1 行動遺伝学とは  
 1.2 行動遺伝学の歴史  
 1.3 双生児研究における遺伝要因と環境要因  
 1.4 行動遺伝学におけるマウスの重要性  

2.マウスの生態と分布  
 2.1 野生マウスの生態  
 2.2 半野生環境でのマウスの行動  
 2.3 マウスの地理的分布と亜種分化  
 2.4 マウスと人との関わり  

3.実験動物としてのマウス  
 3.1 実験用マウス系統の起源  
 3.2 実験用マウス系統とはどのようなものか  
 3.3 野生マウス系統の樹立とその特徴  
 3.4 愛玩用マウスから樹立された系統  

4.マウスの遺伝学
 4.1 マウスの突然変異と遺伝子地図
 4.2 マウスゲノム配列の解読

5.マウスを用いた行動遺伝学のあゆみ
 5.1 パーキンソン病のマウスモデル
 5.2 歩行異常とてんかんのマウスモデル
 5.3 舞いネズミと聴覚異常
 5.4 概日リズムを刻む遺伝子とその変異
 5.5 意図的突然変異を誘導したことに基づく遺伝学

6.遺伝子から行動へのアプローチ
 6.1 神経系で発現する遺伝子
 6.2 学習記憶に関わる遺伝子を壊すとどうなるか
 6.3 攻撃行動を誘発する遺伝子変異
 6.4 遺伝子のデータベースとすべての遺伝子のノックアウト

7.遺伝子機能解析のための新たなツール
 7.1 狙った組織や狙った時期に遺伝子をノックアウトする方法
 7.2 狙った細胞で特定の遺伝子を壊すハサミ
 7.3 遺伝子のスイッチ
 7.4 細胞を活性化させるスイッチ

8.行動を比較するために
 8.1 行動テストで得られるデータが意味することとは
 8.2 感覚機能を調べる(味覚・嗜好性)
 8.3 感覚機能を調べる(痛覚)
 8.4 活動量を調べる
 8.5 オープンフィールド:情動性を調べるための行動テスト
 8.6 高架式十字迷路
 8.7 モーリス水迷路テスト
 8.8 音に対する驚愕反応とプレパルスインヒビションテスト
 8.9 居住者― 侵入者テスト
 8.10 マウスにおける行動テストの問題点

9.行動における量的形質の遺伝学
 9.1 量的形質の遺伝学
 9.2 行動に関わる遺伝の効果
 9.3 行動に関わる環境の効果
 9.4 交雑集団を用いた量的形質の遺伝学
 9.5 アウトブレッド集団を用いた量的形質の遺伝学
 9.6 コンソミック系統を用いた遺伝子探索

10.育種学と遺伝学の接点
 10.1 動物家畜化の歴史と選択交配研究
 10.2 従順化したラット集団の樹立と遺伝解析
 10.3 選択交配の歴史
 10.4 ヒトになつく行動の遺伝学

11.遺伝子発現とマウスの行動
 11.1 網羅的な遺伝子発現解析と行動との関連
 11.2 遺伝子システムと行動

12.行動遺伝学の展望
 12.1 これからのマウス行動遺伝学
 12.2 ゲノム編集という新たな技術を用いた行動と遺伝子の解析
著者略歴
小出 剛(コイデツヨシ)
国立遺伝学研究所准教授、医学博士。1961年 愛媛県生まれ。大阪大学大学院医学研究科博士課程修了。ケンブリッジ大学研究員、国立遺伝学研究所助手・助教授などを経て現職。主な著書に『行動遺伝学入門』(共編、裳華房)、『マウス実験の基礎知識[第2版]』(編集、オーム社)などがある。

※近刊検索デルタの書誌情報はopenBDのAPIを使用しています。

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