近刊検索 デルタ

2016年2月20日発売

青弓社

出版社名ヨミ:セイキュウシャ

〈68年〉の性

変容する社会と「わたし」の身体
神奈川大学人文学研究叢書
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内容紹介
革命の時代として記憶される〈68年〉の多様な政治的・文化的なアクションが、女性の性と身体をめぐる問題を見過ごすばかりか、抑圧さえしてきた事実を、メディア表象や芸術実践から明らかにする。解放の裏で忘却された〈68年〉の性と身体を照射する批評集。
目次
序文 小松原由理

第1章 幽閉されるアメリカン・ヒロイン――十九世紀末から一九六〇年代へ 山口ヨシ子
 1 一九六三年、ベティ・フリーダンとシルヴィア・プラス
 2 消えた「新しい女」
 3 幽閉されるヒロインの系譜
 4 「職業・主婦」を推奨する社会の諸事情
 5 変革への兆し

第2章 誰の〈身体〉か?――アメリカの福祉権運動と性と生殖をめぐる政治 土屋和代
 1 「福祉の爆発」と不妊手術
 2 レルフ姉妹をめぐる裁判
 3 黒人の「組織的集団虐殺(ルビ:ジェノサイド)」か?
 4 「鍵となる言葉は「選択の自由(choice)」である」

第3章 スウィンギング・シックスティーズの脱神話化――アンジェラ・カーター『ラブ』再訪 村井まや子
 1 「性の革命」元年
 2 『ラブ』にみる愛の神話の論理的帰結――一九六九年
 3 「あとがき」による『ラブ』の脱神話化――一九八七年

第4章 身体の「自律」から「関係」の身体へ――アニエス・ヴァルダ『歌う女、歌わない女』をめぐって 熊谷謙介
 1 ヌーヴェル・ヴァーグと女性
 2 フランス女性解放運動と『歌う女、歌わない女』
 3 自律の身体、関係の身体

第5章 女性性の戦略的表象――アンナ・オッパーマンの「アンサンブル・アート」と〈六八年〉の身体 小松原由理
 1 アンサンブルの誕生
 2 手法としてのアンサンブル
 3 ハイパーメディア空間としてのアンサンブル
 4 〈六八年〉の「痕跡保全」としてのアンサンブル
 5 アンサンブル『主婦であること』――イメージとしてのジェンダー

第6章 一九六〇年代日本の女性運動家の実情とイメージ――白土三平のマルクス主義的長篇漫画『カムイ伝』を題材に クリスチャン・ラットクリフ
 1 若い運動家が揺るがした一九六〇年代日本での女性活動家の立場と役割
 2 資料としての『カムイ伝』
 3 『カムイ伝』で描かれる女性の類型とその役割
 4 『カムイ伝』の女性描写と一九六〇年代の女性運動家
著者略歴
神奈川大学人文学研究所(カナガワダイガクジンブンガクケンキュウショ kanagawadaigakujinbungakukenkyuusho)
小松原 由理(コマツバラ ユリ komatsubara yuri)
神奈川大学外国語学部准教授。東京外国語大学大学院博士課程修了、博士(学術)。専攻はドイツ芸術・文化、前衛芸術思想。共著に『ジェンダー・ポリティクスを読む』(御茶の水書房)、『ドイツ文化史への招待』(大阪大学出版会)、論文に「〈女たちのフォトモンタージュ〉に向けて」(「Flaschenpost」第34号)など。
タイトルヨミ
カナ:ロクジュウハチネンノセイ
ローマ字:rokujuuhachinennosei

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