近刊検索 デルタ

2020年8月21日発売

青弓社

男性育休の困難

取得を阻む「職場の雰囲気」
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内容紹介
育児休業制度が整備されているにもかかわらず、育休を取得する男性はほかの社員から冗談やからかい、あるいは仕事を盾に「休むこと」を批判される。なぜ仕事を優先することが正当化され、男性育休は職場の「逸脱」と見なされるのか。

本書に登場するのは、育児休業を取得した男性社員だけでなく、長時間労働の経験をもつ男性社員や女性社員たちである。

男性が育休取得の際に感じる「モヤッとする思い」やなんとなく取得を言い出せない「職場の雰囲気」、育児と仕事を両立することがなぜ困難なのかなど、職場でのリアルな様子を、インタビューの語りをふんだんに用いて描く。

仕事と私生活をめぐる時間意識の観点から「職場の雰囲気」を可視化し、男性の育休取得を困難にしている職場のあり方を照射する本書は、育児と仕事の両立だけにとどまらず、働くすべての人にいまの働き方を問い直すものである。
目次
序 章 「職場の雰囲気」に着目する理由
 1 男性にとっての育児休業制度
 2 男性の育児休業と職場の雰囲気
 3 本書の課題
 4 調査対象

第1章 育休男性と職場のコンフリクト
 1 職場の性別役割分業意識――「お母さんじゃだめなの?」「休めるんだから仕事頼むよ」
 2 手続きの確実さと育児の不確実さ――「いつから休むのかちゃんと出して」
 3 交渉力の発揮――「特別だからできる」
 4 潜在化する批判――「なんかいやーな感じ」

第2章 育休男性の新しい意識
 1 育休取得前――稼ぎ手役割の委譲
 2 育休取得経験で顕在化する意識
 3 育休取得後――意識化される〈時間帯〉

第3章 育児・仕事の時間配分の三つの様相
 1 労働時間を短縮せず、育児に関わる
 2 労働時間を短縮して、育児をする
 3 仕事を辞める

第4章 仕事/私生活をめぐる時間意識
 1 長時間労働に対する認識
 2 私生活の時間に対する認識
 3 コントロールできない労働時間が私生活の時間をコントロールする
 4 残業ゼロと多彩な活動

第5章 「望ましい労働者」像と育児の特殊性
 1 二つの時間意識――〈仕事優先〉と〈仕事も育児も〉
 2 男性が育休取得をためらうのはなぜか
 3 職場の「望ましさ」と育児の特殊性

第6章 なぜ男性育休は困難か
 1 〈仕事優先〉の時間意識に内在する「しかけ」
 2 性別役割分業意識の作動
 3 なぜ男性は育児休業制度の利用が難しいのか

終 章 男性育休の困難を解消するために
 1 ジェンダー視点を「カッコに入れる」とは
 2 組織成員の相互作用を視野に入れる
 3 交渉当事者を拡大する

あとがき
著者略歴
齋藤 早苗(サイトウ サナエ saitou sanae)
東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。会社員、団体職員として約20年働き、2度の育児休業を経験。その後、大学院に進学。調査報告に「親はどのような保育を求めているのか――株式会社立保育所に着目して」(「相関社会科学」第24号)、「育児休業取得をめぐる父親の意識とその変化」(「大原社会問題研究所雑誌」2012年9・10月号)など。
タイトルヨミ
カナ:ダンセイイクキュウノコンナン
ローマ字:danseiikukyuunokonnan

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