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2020年11月27日発売

青弓社

〈つながり〉の戦後史

尺別炭砿閉山とその後のドキュメント
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内容紹介
炭鉱から生まれた「縁」は、ヤマの誕生から閉山、そして現在まで、人々をどう支え続けてきたのか。

1970年に閉山した北海道・尺別炭砿のコミュニティの生活実態を、職場・家族・学校・地域の「縁」をキーワードに掘り起こす。そのうえで、閉山、地域社会の消滅、約4,000人の半強制的な移動という衝撃的なプロセスを活写する。

そして、全国に散った人々が各地に定着していったありよう、同郷団体を結成していまも交流する様子、当時子どもだった者が抱える「故郷喪失」の思いなど、いまに続く「つながり」も照らし出す。

生活者の視点から炭鉱の閉山とその後を捉え直し、戦後史に位置づける社会学の成果。
目次
はじめに 嶋﨑尚子

第1章 「縁」の集積からみる炭鉱コミュニティ――ねらい 木村至聖
 1 炭鉱コミュニティの存立基盤
 2 炭鉱コミュニティの多様性と〈つながり〉の生成
 3 〈つながり〉が果たす役割

第2章 尺別炭砿――戦後のあゆみ 嶋﨑尚子
 1 尺別炭砿の概況と特徴
 2 尺別の社会的・空間的配置
 3 研究対象としての尺別――〈つながり〉の炭鉱

第1部 炭鉱コミュニティでの「縁」の集積――尺別の戦後史

第3章 炭鉱労働での「職縁」――〈つながり〉と信頼 嶋﨑尚子
 1 炭鉱労働の固有性と階層性
 2 労働現場での信頼とつながり
 3 合理化への抵抗と保安対策

第4章 炭鉱家族の「血縁」――〈つながり〉と暮らし 嶋﨑尚子
 1 炭鉱住宅での家族の暮らし
 2 炭住での家族単位の労務管理
 3 炭住での家族生活と〈つながり〉

第5章 炭鉱の学校と「学縁」――子どもたちの〈つながり〉 笠原良太
 1 炭山に育てられる子どもたち
 2 炭鉱の学校――炭山社会の中心的機関
 3 炭鉱の学校での生活
 4 炭山を離れる子どもたち

第6章 炭鉱コミュニティの「暮らし」――尺別の地縁の多層性 新藤 慶
 1 尺別地区の位置と規模
 2 炭鉱従業員諸階層間の地縁――共同水道・共同浴場を中心に
 3 余暇活動や購買行動で築かれる地縁
 4 尺別炭砿コミュニティと周辺コミュニティの関係――就労と交通
 5 「オカの暮らし」と〈つながり〉

コラム1 ヤマを、会社を、自分を守る「炭鉱人」――堀利男さんインタビュー

コラム2 戦争・引き揚げ、閉山を乗り越えて――田村豊穂さんインタビュー

コラム3 「ヤマの女」がみた尺別の助け合い――米田冨美子さんインタビュー

第2部 炭鉱閉山と「縁」の離散――一九七〇年二月

第7章 尺別炭砿の閉山と地域崩壊――閉山ドキュメント 笠原良太
 1 雄別炭砿企業ぐるみ閉山
 2 尺別炭山の崩壊
 3 地域の消滅

第8章 閉山後の再就職――離散からの再出発 畑山直子
 1 尺別炭砿閉山と離職者
 2 閉山離職者の再就職の実態
 3 閉山離職者の再就職の苦悩――『労働組合解散記念誌 道標』での再就職者訪問の記録から

第9章 尺別からの転出――「縁」を活用した再就職と移動 嶋﨑尚子
 1 突然の閉山と再就職
 2 誰と移るか
 3 福山への集団就職と集団移住

コラム4 看護婦として、炭鉱とともに――宗村達江さんインタビュー

コラム5 ヤマの子がヤマの先生に、そして閉山――川端紀一さん・佐藤巧さんインタビュー

第3部 「炭鉱の縁」の展開――故郷喪失からの五十年

第10章 「地縁」のゆくえ――同郷団体にみる新たな〈つながり〉 新藤 慶
 1 尺別出身者の同郷団体・同郷集団
 2 東京尺別会の結成と展開
 3 東京尺別会がもつ意味と展望
 4 しなやかな〈つながり〉へ

第11章 「学縁」の展開――閉山時高校生・中学生の五十年 笠原良太
 1 閉山と「学縁」
 2 「学縁」の潜在化
 3 「学縁」の結び直し
 4 「学縁」と人生の再検討

第12章 継承される炭鉱の「縁」と文化 木村至聖
 1 尺別の絆とその継承
 2 移住後定着過程での同郷集団の役割
 3 第二世代にとっての同郷集団
 4 尺別の〈つながり〉のこれから

コラム6 東京にも尺別の絆をつなぐ――菖蒲隆雄さんインタビュー

コラム7 助け合いが「ふるさと」をつくる――千葉怜二さん・ユキさんインタビュー

おわりに 新藤 慶

索引
著者略歴
嶋﨑 尚子(シマザキ ナオコ shimazaki naoko)
1963年、東京都生まれ。早稲田大学文学学術院教授。専攻はライフコース社会学、家族社会学。共編著に『炭鉱と「日本の奇跡」』(青弓社)、『太平洋炭砿』上・下(釧路市教育委員会)、『現代家族の構造と変容』(東京大学出版会)、共著に『近代社会と人生経験』(放送大学教育振興会)、『労働・職場調査ガイドブック』(中央経済社)など。
新藤 慶(シンドウ ケイ shindou kei)
1976年、千葉県生まれ。群馬大学共同教育学部准教授。専攻は地域社会学、教育社会学。共著に『在日ブラジル人の教育と保育の変容』『ブラジルにおけるデカセギの影響』(ともに御茶の水書房)、『北欧サーミの復権と現状』『現代アイヌの生活と地域住民』(ともに東信堂)、『教える・学ぶ』(明石書店)など。
木村 至聖(キムラ シセイ kimura shisei)
1981年、神奈川県生まれ。甲南女子大学人間科学部准教授。専攻は文化社会学、地域社会学。著書に『産業遺産の記憶と表象』(京都大学学術出版会)、共編著に『巨大ロボットの社会学』(法律文化社)、『社会学で読み解く文化遺産』(新曜社)、共著に『映画は社会学する』(法律文化社)、『東アジア観光学』(亜紀書房)、『炭鉱と「日本の奇跡」』(青弓社)、『ポスト情報メディア論』(ナカニシヤ出版)など。
笠原 良太(カサハラ リョウタ kasahara ryouta)
1990年、茨城県生まれ。早稲田大学文学学術院助手。専攻は家族社会学、教育社会学。共著に『太平洋炭砿』下(釧路市教育委員会)、論文に「石炭産業研究における作文資料の可能性と課題」(「WASEDA RILAS JOURNAL」第5号)、「1970~80年代における炭鉱閉山と青年たちの進路危機」(「WASEDA RILAS JOURNAL」第6号)など。
畑山 直子(ハタヤマ ナオコ hatayama naoko)
1983年、埼玉県生まれ。日本大学文理学部研究員。専攻は地域社会学、ライフコース研究。共著に『太平洋炭砿』下(釧路市教育委員会)、『持続と変容の沖縄社会』(ミネルヴァ書房)、論文に「「移住者」を地域とつなぐのは誰か」(「日本都市学会年報」vol.49)など。
タイトルヨミ
カナ:ツナガリノセンゴシ
ローマ字:tsunagarinosengoshi

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青弓社の既刊から
伊東達也/著
嶋﨑尚子/著 新藤慶/著 木村至聖/著 笠原良太/著 畑山直子/著
相澤真一/著 髙橋かおり/著 坂本光太/著 輪湖里奈/著
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