近刊検索 デルタ

2020年12月21日発売

青弓社

出版社名ヨミ:セイキュウシャ

アニメと声優のメディア史

なぜ女性が少年を演じるのか
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内容紹介
魔法少女、アイドル、萌え……戦後のラジオドラマが生んだ女性声優はアニメの変遷とともに多様で多層的な世界を築いている。少年から青年まで性と年齢を超えるキャラクターを演じてジェンダーを攪乱する実態を中心に、「声の演技」とアニメの歴史を描き出す。
目次
序 章 少年役を演じる女性声優――リミテッド・アニメーションと声
 1 先行研究と残された課題
 2 『ピノキオ』と『鉄腕アトム』

第1部 少年役を演じる女性声優の歴史

第1章 連続放送劇と民主化
 1 敗戦後のラジオの役割
 2 民主化推進のための連続放送劇

第2章 子どもを演じること――木下喜久子と『鐘の鳴る丘』
 1 子どもの声の需要の高まり
 2 子役起用の難しさ

第3章 他者との同期――一九五〇年代テレビ黎明期における声の拡張
 1 声だけの演技から映像に合わせた声の演技へ
 2 タイミングを合わせる吹き替えの演技

第4章 アニメのアフレコにおける声優の演技
 1 読点「、」と三点リーダー「…」
 2 身体感覚を声に込める

第5章 東映動画という例外――一九五〇年代末から六〇年代の子役の起用
 1 東映の影響
 2 東映動画のアニメ制作環境

第2部 ファンとの交流と少年役を演じる女性声優

第6章 アニメ雑誌とスター化する声優――一九七〇年代の変化
 1 若者アニメファンの台頭
 2 声優をスターにしたアニメ雑誌

第7章 声優とキャラクターの同一視――一九八〇年代の新人声優たち
 1 キャラクターの顔を声優に仮託する
 2 アイドルアニメと新人女性声優の親和性

第8章 「萌え」と「声のデータベース」――一九九〇年代におけるキャラクターの声
 1 「萌え」というキャラクターへの愛
 2 「萌え」と声

第9章 「萌え」の時代に少年を演じること
 1 殻を打ち破った演技
 2 女性を魅了する女性声優の声
 3 女性声優はどこまで性を越境できるか

第10章 受け継がれていく「ずれ」と「萌え」――キャラクターに仮託された理想
 1 継承されるジェンダーを攪乱する声
 2 女性ファンの受容

補 論 アニメ関連領域から再考する少年役を演じる女性声優
 1 声優の性別と受容者の期待
 2 視覚と聴覚
 3 声の力

おわりに
著者略歴
石田 美紀(イシダ ミノリ ishida minori)
1972年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。新潟大学経済科学部教授。専攻は視聴覚文化論。著書に『密やかな教育――〈やおい・ボーイズラブ〉前史』(洛北出版)、共著に『BLの教科書』(有斐閣)、『〈ポスト3.11〉メディア言説再考』(法政大学出版局)、『アニメ研究入門[応用編]――アニメを究める11のコツ』(現代書館)、『入門・現代ハリウッド映画講義』(人文書院)など。
タイトルヨミ
カナ:アニメトセイユウノメディアシ
ローマ字:animetoseiyuunomediashi

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