近刊検索 デルタ

12月16日発売予定

青弓社

出版社名ヨミ:セイキュウシャ

グローバル・アニメ論

身体/アーカイブ/トランスナショナル
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内容紹介
いまやグローバル・メディアとして成長したアニメーション。世界の多くの人々にとって、アニメは単なる娯楽にとどまらず、アニメをめぐる、あるいはアニメに触発された学術的知見が着実に蓄積されている。

国内外の研究者が参加した国際会議では、「声」を中心にしたアニメの音響的側面と、アニメ表象の成立に欠かせない絵コンテや原画などの「アニメ中間素材」の物質的側面を主軸に、これまでのアニメ研究では扱っていない領域について野心的な発表と討論を重ねた。

アメリカ、スペイン、台湾、シンガポール、フィリピン、韓国、日本――。各国・各地域のアニメをめぐる状況に、従来の日本のアニメ研究が見過ごしてきた3つの問題意識から迫る。

①国を超えて変容する声と映像=国や地域を超えて横断し変容する声と映像の実態を記述し、考察するアプローチ
②多様な身体に作用する声と映像=大人から子どもまで、多様な受容者の身体に作用する声と映像の実態を記述し、考察するアプローチ
③異なる素材が示すアニメの現場と仕事の形態=アニメ中間素材を物質として保存するだけでなく、時空間を横断する存在としての活用を目指すアプローチ

新しいアプローチの実践を目指す刺激的で国際的なアニメ研究の成果。
目次
第1部 国を超えて変容する声と映像

イントロダクション 石田美紀

第1章 台湾における日本アニメソングと音声の現地化 蔡錦佳
 1 戦後台湾の国家メディア戦略と、日本文化の音声についての認識
 2 華視によるアニメ主題歌制作の特徴――鄧鎮湘の証言
 3 華視によるアニメ吹き替え版制作――羅敏求の証言
 4 今後の課題

第2章 フィリピンにおける日本アニメの現地化とその受容 ジョアンナ・ルイザ・ブエナフロール・オビスポ[平野泉訳]
 1 放送枠の穴埋めから熱狂へ
 2 フィリピンのローカライザー――洞察力と実践
 3 世代によるアニメ受容の差異
 4 結論

第3章 目に見えない存在の意義――スペインにおける日本アニメの吹き替え クラウディア・ボニッロ・フェルナンデス[風間彩香訳]
 1 スペインへのアニメの到来
 2 スペインでのアニメの吹き替え
 3 吹き替えをめぐる検閲と労働契約
 4 スペインでのアニメの吹き替えに対する評価
 5 まとめ――オリジナルにこだわる認識の向こうにあるもの

第4章 アメリカ・クランチロール社と韓国の開発国家的アニメーション ザッカリー・サミュエル・ゴッツマン[宮本裕子訳]
 1 『ゴッド・オブ・ハイスクール』
 2 クランチロール――ファン労働の蓄積
 3 ウェブトゥーンと韓国の「優位性」
 4 結論

第2部 多様な身体に作用する声と映像

イントロダクション 石田美紀

第1章 「トムとジェリー」の声とセリフ 楊思帆
 1 「トムとジェリー」における動物たちの「声」
 2 キャラクターにおける声とキャラクター間の力関係
 3 トムとジェリーの「無口」とスパイクの「大声」
 4 再び「無口」に

第2章 『鬼滅の刃』の音 顔暁暉[平野泉訳]
 1 物語世界内の音と物語世界外の音
 2 『鬼滅』の音の記述と分析
 3 判然としない領域
 4 結論

第3章 音声から再考するロトスコープとライブアクション・レファレンス 萩原由加里
 1 ロトスコープ、そしてライブアクション・レファレンス
 2 プレスコとライブアクション
 3 デジタル化とモーションキャプチャー、プレスコ

第4章 「耳で感じる」快楽――「カセットJUNE」における身体性と官能をめぐる一考察 程斯
 1 少女の分身ではなくなる「少年」
 2 小説『鼓ヶ淵』における聴覚的快楽
 3 「カセットJUNE」と「耳で感じる快楽」
 4 結論――「耳で感じる快楽」の行方

第5章 『風と木の詩』とエロティックな静止――アニメとクィアな身体 エドモン・エルネスト・ディ・アルバン[風間彩香訳]
 1 アニメにおける「クィア」を定義する
 2 『風と木の詩 SANCTUS――聖なるかな』でのエロティックな静止、あるいは身体を超えて精神を動かすこと

第6章 持永只仁の家族アーカイブから読み解く協力者としての子ども観客 ジェーソン・コーディ・ダグラス[宮本裕子訳]
 1 児童観客を協力者にすること
 2 子どもの観客と考えること、子どもの観客について考えること

第3部 多様な素材が示すアニメの現場と仕事の形態

イントロダクション キム・ジュニアン

第1章 日本のアニメ業界の制作体制と中間素材 渡部英雄
 1 アニメ業界の制作システムの基本構造
 2 高畑勲監督の制作システム
 3 カットナンバーの付け方の検証

第2章 アニメ・アーカイブにおける音響素材の位置 山川道子
 1 プロダクションI.Gでのアーカイブの発端
 2 制作工程での音と作画
 3 キャラクターの声の選択と演出
 4 音声をアーカイブするには
 5 プレスコとアフレコ
 6 作画の負担軽減と演出
 7 声のアーカイブの課題

第3章 新潟大学でのアニメ・アーカイブの研究活動 鈴木 潤
 1 紙媒体の資料のデジタル化への取り組みと活用例
 2 マンガ原画のデジタル化の例
 3 アニメ中間素材の活用例
 4 アニメ中間素材が示すもの――竹田コレクションから
 5 新潟大学アニメ・アーカイブ研究センターにおけるデジタル化の実践例と課題

第4章 アニメ中間素材からみえてくる“ブレ”表現の独自性 板倉史明
 1 目のハイライトのブレ表現が登場した一九六〇年代
 2 複雑なキャラクターの感情を観客に伝える一九七〇年代のブレ表現
 3 『ウイングマン』第十二話にみる一九八〇年代のブレ表現の流行
著者略歴
石田 美紀(イシダ ミノリ ishida minori)
1972年、京都府生まれ。新潟大学経済科学部学際日本学プログラム教授、新潟大学アニメ・アーカイブ研究チーム共同代表。専攻は視聴覚文化論。著書に『アニメと声優のメディア史』(青弓社)、『密やかな教育』(洛北出版)、共著に『BLの教科書』(有斐閣)、『アニメ研究入門 応用編』(現代書館)、『入門・現代ハリウッド映画講義』(人文書院)など。
キム・ジュニアン(キム ジュニアン kimu junian)
1970年、韓国生まれ。新潟大学経済科学部学際日本学プログラム准教授、新潟大学アニメ・アーカイブ研究チーム共同代表。専攻はアニメーション美学。著書に『イメージの帝国』(ハンナレ出版社、韓国)、共著にPervasive Animation(Routledge)、『戦争と日本アニメ』(青弓社)など。
タイトルヨミ
カナ:グローバルアニメロン
ローマ字:guroobaruanimeron

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